特注釜で焼く台湾胡椒餅の専門店『四ツ谷一餅堂』(新宿)でアツアツ胡椒餅を食べてきた!

特注釜で焼く台湾胡椒餅の専門店『四ツ谷一餅堂』(新宿)でアツアツ胡椒餅を食べてきた!

タンドリーで焼き上げる「胡椒餅」 | 食楽web

 夜の屋台でも観光客に人気のメニュー、台湾の「胡椒餅」。餅と言っても、日本の餅とは違います。餅乾(クッキー)や月餅なども「餅」と付きますが、お餅的な要素はありません。台湾の「胡椒餅」はもともと朝食に食べられるもので、胡椒を効かせた肉とネギなどを小麦粉の生地で包み、窯で焼いたものを言います。

「ああ、もう1年以上食べてない。バリッと胡椒が効いたジャンキーな味がおいしい台湾の屋台の味が食べたい。」そんな台湾ロスの人も多いはず。そんな中、本格的な「胡椒餅」が食べられる店が四ツ谷にオープンしたと聞き、さっそくお店へ行ってみました。

台湾のオシャレなカフェのような店内。テラス席もあります

台湾のオシャレなカフェのような店内。テラス席もあります

 四ツ谷駅から徒歩5分、都内屈指の人気を誇るたい焼きの有名店『わかば』の目の前に位置、シンプルで明るいテラスがある『四ツ谷一餅堂』。中に入ると白木のカウンターがあり、ショーケースに焼き菓子などが置かれています。2020年10月にオープンとまだ間もないのに、台湾好きから支持を受け人気店になっています。

注文はカウンターで

注文はカウンターで

 オーナーの浅古さんも台湾ファンで、年に10回以上渡航していた生粋の台湾好き。胡椒餅が大好きで、台湾で食べ歩いた胡椒餅は50店以上。「胡椒餅と看板があると何か使命感を感じて、必ず入って食べていた」と言います。もともと食品系の会社を運営していますが、コロナ禍において売り上げは激減、従業員の働く場所を守りたいと、『四ツ谷一餅堂』をオープン。「老後は胡椒餅屋をやりたいなと思っていましたが、それがだいぶ早まったんですよ」と笑う浅古さん。男気を感じる社長さんです。

特製のガスのタンドリーで焼くアツアツ胡椒餅

ナンのようにペタッと貼り付けて焼く胡椒餅

ナンのようにペタッと貼り付けて焼く胡椒餅

 胡椒餅で重要なのは焼き上げるタンドリー。日本ではタンドリーの流通はないので、特製のタンドリーを作ったそうです。浅古さんによると「焼きたての美味しさは格別。なのでこまめに焼いています。」とのこと。焼き上げるまでは約20分、できたてを味わってみます。

ごまをたっぷりとのせた焼き立ての「胡椒餅」450円

ごまをたっぷりとのせた焼き立ての「胡椒餅」450円

 1日200個売り上げるという胡椒餅。お客さんの3割は日本在中の台湾人なのだとか。本場の皆さんも認める胡椒餅、早くも熱い支持を受けているようです。

大きなお肉がゴロッと登場、フォフフォフしながら食べる旨さと言ったらもう!

大きなお肉がゴロッと登場、フォフフォフしながら食べる旨さと言ったらもう!

 さっそく中身を割ってみると、大きめにカットされた豚肉が登場。アツアツをいただくと、絶妙なスパイスと肉の旨みがたまらない美味しさ。胡椒がバリッと効いている感じではなく、とてもまろやかでやさしい味です。

 いわゆる台北の屋台で食べるジャンキーさは皆無。浅古さんに聞いてみると、「この胡椒餅は嘉義(カギ)で出会って、私が衝撃を受けた胡椒餅の味なんです。嘉義(カギ)のあるお店の胡椒餅は、肉汁が控えめでコクがある。これは日本人の口にも合うのではと思いまして。」とのこと。嘉義(カギ)とは台北から南へ約1時間半の中部にあり、日本との歴史も古く、2014年の台湾映画『KANO1931海の向こうの甲子園』の舞台にもなっている街。日本で胡椒餅を売るお店はたくさんあるけど、ほとんどが台北の油が多めの濃い味。でもこちらの胡椒餅は、ほどよく使ったスパイスが美味しくて、ほんのり上品な味わいなんです。

自然な食材を使ったお菓子はやさしい味で毎日食べたい

手前が「酥菓子」300円、左周りに「ピーナッツのヌガー」250円、「豆漿」300円。日本の豆乳よりも濃い味

手前が「酥菓子」300円、左周りに「ピーナッツのヌガー」250円、「豆漿」300円。日本の豆乳よりも濃い味

『四ツ谷一餅堂』では、胡椒餅の他にも茶菓子やお茶なども充実しています。オススメは酥菓子(そがし)で、紫芋、南瓜、抹茶、いちごミルクと4種類の味があります。「酥」とはサクサクな歯ざわりのことで、パイやクッキーなどの焼き菓子に使われる言葉。こちらの酥菓子は天然の素材を使った、淡いやさしい色合いです。食べてみると生地がサクサクで餡がたっぷり、これは美味しい!

そのまま飲める台湾茶。このボトル持って帰りたい

そのまま飲める台湾茶。このボトル持って帰りたい

 お茶は東方美人茶、凍頂烏龍茶など5種類があります。ちょっと変わったボトルで提供されるのですが、よく見てみると茶こし一体型のボトルなんです。飲み口付近に茶こしが付いていて、ダイレクトに茶葉の味が楽しめます。

やさしいおやつの花生酥(ホヮーシャンス)

やさしいおやつの花生酥(ホヮーシャンス)

 台湾の屋台でもよくお目にかかる、ピーナッツたっぷりの花生酥(ホヮーシャンス)。もともとは台湾の離島、澎湖(ポンフー)島の名産品です。ピーナッツバターを固めたようなキャラメルのような味で、やさしい昔ながらのおやつ。四ツ谷でこれに出会えるとは驚きです。

 オープンから早くも台湾好きの間で口コミが広がり、人気店となった同店。全て自然な食材で作られる安心の料理やお菓子が魅力的です。店内では現地で流れているのと同じラジオも聴けて、台湾にいるような気持ちになれます。浅古さんは「台湾ロスの皆様、いちどこちらへ御来店いただければ、お楽しみいただけるかと。」と語ります。台湾好きにはとっても嬉しくなるお店でした。

●SHOP INFO

四ツ谷一餅堂(よつやいっぴんどう)外観

店名:四ツ谷一餅堂(よつやいっぴんどう)

住:東京都新宿区四谷1-17-8
TEL:03-5639-9292
営:8:00〜18:00(17:00から18:00はテイクアウトのみ)
休:日、月、木曜

●著者プロフィール

矢巻美穂(やまき・みほ)
国内外の旅行雑誌を中心に活動するカメラマンで、撮影から執筆・編集作業まで行う。単著としてネパール、台湾、ウズベキスタン、韓国などのフォトガイドブックを執筆。近著は『はじめて旅するウラジオストク』(辰巳出版)。また、YouTubeで「旅ちゃんねる MinMin Tour」をオープン。これまで取材に行って、本当に美味しかった店や行ってよかった人気スポットを紹介。

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