食べてはいけないお寿司 子どもに避けたい“タール系色素”まみれのチェーン一覧

■食べてはいけないスーパー・駅ナカの「お寿司」(1/2)


 握り寿司の発祥は江戸後期。東京湾でとれた新鮮な魚をパッと屋台で握って安く提供したのが始まりだという。以来200年。その原点を知る江戸っ子が見れば、ビックリの実態が。スーパーや駅ナカで大繁盛のテイクアウト寿司の中には、添加物がてんこ盛りで……。(以下は「週刊新潮」6月13日号掲載時点の情報です)

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 化学調味料の味は気に入らない――。

 終生、そう言い続けていた北大路魯山人。その姿勢は徹底していて、自身の料理講習会「星岡」の会員に「味の素」の社長夫人が入ろうとした際、それを断ったほどだという。

 そうした姿勢に触発され、都内で無添加の寿司店を営むにまで至ったのが、「鮨大内」の大内久司氏だ。

「実は高級店ですら添加物入りの酢を使って酢飯を作っている店もあるんです」

 と語るのは、その大内氏ご自身である。

「ですから、安価な寿司店ではそれが当たり前。大量生産する企業の商売を考えればそれが現実です。しかし、それをおいしいと脳が認識してしまうと、身体は間違いなくダメージを受ける。そのことを多くの人に自覚してほしいですね」

 衰えを知らない寿司ブーム。回転寿司店に行けば、1〜2時間待ちがザラだ。

 その大きな理由は、「高級品」だった寿司を安価に提供する店が増えたこと、そしてヘルシーなイメージが広がったことだろう。健康志向を背景に、低カロリー、低脂質が喧伝される昨今の外食業界において、持て囃される食材のひとつである。

 それに伴って、テイクアウトの寿司も人気が上がる一方。スーパーやデパ地下、駅ナカなどで、パックに入って売られている、アレだ。千円出せばお釣りが来て、家でまあまあおいしい寿司が味わえる。オマケにそれほど太らない、血が濁る心配もない――。

 ところが、だ。

■タール系着色料まみれの「寿司一覧」


 実態は得てして異なるもの。掲載の表を見ていただきたい。そのテイクアウト寿司で「大手」と言われる店について、それぞれの商品における「タール系着色料」の使用実態を集計したものだ。

 調査の対象は、

▽小僧寿し、京樽、ちよだ鮨など、寿司の大手チェーン6店のテイクアウト商品

▽イオン、イトーヨーカドーなど大手スーパー5店が製造・販売している商品

 合わせて計11店の商品だ。

 何が問題なのだろうか。

 左に店名、その横にあるのが商品名である。表の上、「黄4」「青1」「赤102」などとあるのが着色料の名前だ。正確には、「食用黄色4号」「食用青色1号」「食用赤色102号」などと名付けられている。下に●が付いていれば、その着色料が含まれていることを意味する。

「これら『食用〇色〇号』という着色料は、すべてタール系色素と呼ばれ、石油から作られています」

 と語るのは、『なにを食べたらいいの?』の著者で、「加工食品診断士協会」の安部司・代表理事である。

「もともとは洋服の染料に使われていましたが、派手で鮮やかな色が出るので食品の着色料としても使われるようになりました」

 専らの目的は「色調」で、「食中毒を防ぐ」など、必要不可欠な便益のためではない。

 このタール系着色料は古くから安全性に疑問が出されてきた。その歴史は、使用禁止の歴史でもあり、日本に限ってもこれまで14種類が使用禁止となってきた。

 現在、日本では12種類が認可されているが、セブン?イレブン、ファミリーマート、ローソンの三大コンビニチェーンはオリジナル商品の全部あるいは一部で使用を取りやめている。

■EUで課される「キレる子ども」表示


 もちろん表にある着色料は全て日本で認可されているものだが、海外に目を向けるといささか事情は異なってくる。例えば、このうち「黄4」「黄5」「赤102」「赤40」については、子どものADHDとの関連性が指摘され、イギリスでは事実上、使用禁止に。EUでも「これらの着色料は子どもの活動や注意力に悪影響を与える可能性があります」との表示を付ける義務がある。言わば、「キレる子ども」表示だ。また、「赤106」も、アメリカやEUで使用が認められていない添加物。しかし、ここではまだまだ野放しというワケだ。

 表を見るとわかるのは、「黄4」+「青1」の組み合わせが多数、用いられていること。

 先の安部氏が言う。

「これらの多くは、黄色と青を混ぜて緑色にし、ワサビの色調を強くするために使っているのでしょう」

 寿司を食べる時にワサビの色を気にする人も少ないだろうが、こんなところにまで色を付けてしまうのだから恐れ入る。

「ここまで入れるものか、と正直驚きました」

 と述べるのは、元鈴鹿医療科学大学薬学部客員教授の中村幹雄氏。中村氏は長年、食品添加物メーカーに勤務し、役員も務めたその道のプロだ。

「赤106は、さくらでんぶの色だと思います。これだけ着色料を使うのは、お店がお客さんの健康リスクよりも、寿司の“見た目”を良くし、買ってもらうことを最優先に考えているからです」

 表を見ると一目瞭然だが、タール系着色料については、11の対象店のうち、「美登利」の商品がほとんどを占める。世田谷区梅丘の発祥で行列の出来る店として知られ、近年はテイクアウト分野にも力を注いでいる。「添加物まみれ」と言うべきこの美登利に見解を問うたが、回答なしだった。

 続いて使用の多いライフに尋ねると、こちらは、

〈黄色4号:タクアン、黄色4号+青色1号:茎わかめ、みどり豆、黄色4号+赤色102号:とびっこの着色のため〉

 と回答。いずれも寿司そのものより、添え物に使用されているのが特徴だ。

 これらをあえて買うかどうかは個々人の選択である。

(2)へつづく

「週刊新潮」2019年6月13日号 掲載

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