年金は本当にもらえる?年金保険料を払って損はない?

年金は本当にもらえる?年金保険料を払って損はない?

職場の同僚や友人たちと『給料から引き落としされているけど、私たちの世代は年金もらえないのでは?』なんて話をしていませんか? 結論からいうと、年金をもらえないということはありませんが……

職場の同僚や友人たちと『給料から引き落としされているけど、私たちの世代は年金もらえないのでは?』なんて話をしていませんか?

結論からいうと、年金をもらえないということはありませんが、老後生活を補う金額としては足りません。その不足分を自分で用意しなければなりません。

なぜ年金だけだと生活費が足りないのか、老後資金をどのような方法で準備をしたらいいのかについても解説します。


■現役世代の私たちは、公的年金をもらえるの? もらえないの?
年金をもらえるのか、もらえないのかは現役世代の人たちにとって関心が高いテーマなのではないでしょうか。

結論をいえば、少なからずはもらえます。でも老後資金としては足りません。

日本の年金制度は「賦課方式」となっており、世代間扶養です。現役で働いている人たちが納めている保険料が収入源の1つになるのです。

高齢者を支える働き手世代の人々がいる限り全くなくなることはありませんが、今後「少子高齢化」が進みますので、現役世代は減っていき、もらえる年金額が少なくなるのは間違いありません。


■公的年金を持続させるための財源は?
現役世代が払った年金保険料から年金が払われる「賦課方式」による現在の年金制度は、今後少子高齢化によって保険料収入が減少した場合、年金給付額がアンバランスになることが予想されます。

その対策の1つとして5年ごとに『財政検証』をおこなっています。

1. 現役世代が負担している年金保険料
2. 年金積立金
3. 国庫負担金

これらの財源を活用して将来も十分な給付を受け取ることができるように、おおむね100年にわたる見通しを作成しているのです。


■私たちは年金保険料払って損をするの? しないの?
「年金保険料を払ったら損だ」という人がいますが、そもそも「損」とはどのようなことを指すのでしょうか? 老後に年金保険料を払った金額以上の年金を受給できればお得と考えるのでしょうか?

自分が何歳まで生きるかは誰にもわかりません。統計では平均寿命が延びて「人生100年時代」ともいわれています。公的老齢年金は亡くなるまで受給することができます。健康で長生きすればするほど受け取るトータル年金額は多くなります。

また、公的年金に加入することで老齢年金以外にも、万が一の時の補償としての障害年金や遺族年金があります。民間の保険もそうですが、イザという時の補償です。

万が一の事態があってお金を受け取れる方を得とするのか、何もそういったトラブルに遭わずにお金を受けとらないということを損と考えるのか。人それぞれで納めた保険料のリターンの大きさは変わります。

年金保険料の損得とは、「あっては困るリスクが起きてしまった場合の補償の1つ」として備える役割がある、と考えていくことが重要です。


■年金が減った場合は、どうやって老後に備えればいいの?
年金を全くもらえないことはないですが、前述のとおりに、老後生活を補う金額としては足りません。その不足分を自分で用意しなければならないのです。

私たちが希望する老後生活はみんな同じではありませんが、モデル世帯の場合、65歳から30年間で月額5万5000円不足するという総務省の家計調査を基にした金融庁の試算があります。足りない金額を今から「自分年金」として用意しなければなりません。

現在の収入や資産を活用してお金にも働いてもらい、自分で用意しなければなりません。

主な年金のための資産運用として、個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」や、つみたてNISAがあげられます。

預貯金のみで公的年金の不足分を資産運用していくのは現実味に欠けます。運用できる期間にもよりますが、リスクをおさえつつ預貯金より増える商品を投資対象にするのがおすすめです。

個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」は投資対象の値上がり益以外にも税制優遇を受けられるメリットがあります。自分がどの商品に投資したらいいのかをきちんと見極めての資産運用が必要です。

公的年金は、『社会的扶養』の役割があります。年金があることで高齢の親に対する経済的な心配がなくなり、高齢者は自分の子どもに経済的負担をかけずに生活が送りやすくなる、という役割を忘れないでいただきたいと思います。

とはいえ、やはり自分の老後の生活は心配です。今後政治が変わり、現役世代からの年金保険料で賄うのではなく、自分が積み立てをした年金が給付される「積立方式」に変わったとしても、それぞれにメリット・デメリットがあります。

どちらにしろ、公的年金での不足分は自分で準備する必要があることにはなります。自助の努力が必要です。

監修・文:深川 弘恵

都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
(文:All About 編集部)

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