太りやすくなってきた…「若いころと同じ食事」はいつやめるべき?

太りやすくなってきた…「若いころと同じ食事」はいつやめるべき?

食べる量は少しでも太りやすくなった……。そこでカロリーだけ気にしても意味ナシですよ!


■いつから太りやすくなる?
アラサー、アラフォーくらいになると、新陳代謝が落ちて太りやすくなった……という声が聞こえてきます。確かに傷は治りにくいし、シミはできるし、新陳代謝は落ちてきているようです。さて、カロリーの代謝はどうでしょうか。 

「日本人の食事摂取基準」のデータ(身体活動レベル普通、参照体重)を使って計算すると、必要なカロリーは体重1キロ当たり以下の通りです。

・5歳では体重1kg当たり90カロリー
・10歳では体重1kg当たり66カロリー
・15歳では体重1kg当たり44カロリー
・20歳では体重1kg当たり39カロリー
・30歳では体重1kg当たり38カロリー
・50歳では体重1kg当たり38カロリー

こうやって見てみると、子どものときより必要なカロリー量はぐんと落ちていますが、成人してからはあまり変わらないことがうかがえます。


■えっ、代謝は落ちない? ではなぜアラフォーは太りやすい?
必要なカロリーは落ちないはずなのに、体重が増えるということは、いつのまにかカロリーを摂りすぎているということも考えられます。

子育て世代では、がっつり食べる子どものために、腹持ちのよい高カロリーな料理が食卓に並びがちかもしれません。また、食べ残しがある場合に「あと1口分だけだから」と、ついつい最後の数口分を食べてしまいがちかもしれません。ほんの数口でも、いつもやっていれば、1日当たり100〜200カロリーくらい余計に摂っている可能性があります。「塵も積もれば山となる」の方程式です。

家族や子どもの有無にかかわらず、アラフォーになると、外食などでもおいしいものを少し食べ過ぎているかもしれません。単にカロリー摂取が増えてしまっている「ちょっぴり食べ過ぎタイプ」の場合は、残り物を食べないようにする、カロリーの高い食べ物は少なめに食べる、少し体を動かすなど、少し調整すれば体重管理ができるはずです。


■食べ過ぎていないのにやっぱり太る……なぜ?
仮に体重が53キロで身体活動レベルが普通だとすると、必要なエネルギー量は1日当たり2014カロリーということになります。しかし、実際は誰もが同じ数字で表せるものではなく、「毎日それくらい食べても体重維持は問題なし!」という人もいれば、「そんなに食べたら太る!」という人もいると思います。万年ダイエッターの人、ほとんど体を動かさない人など、新陳代謝の落ちている「省エネタイプの人」ではちょっとつらくなってくるかもしれません。

「日本人の食事摂取基準」ではアラフォー世代でも必要カロリー量の落ち込みが見られません。私は仕事で日々、栄養の摂取量や体重変化なども見ています。人工呼吸器を介して基礎代謝を測ることもあります。必要なカロリー量は実は個人差がとても大きいです。昔は「あまり食べないのにやせない」という言葉を信じていませんでしたが、今は信じています。省エネタイプの人もいるのです。

省エネタイプの人は、先述の「ちょっぴり食べ過ぎタイプ」よりも努力を要します。基本的には、お腹が空いているシグナルを無視せずに普通の量を食べ、 普通に運動をして普通に筋肉をつけ代謝回復をめざします。この「普通」というのが難しいのですが……。私が今住んでいるアメリカでは、代謝を修復するためのプログラムや本などを目にするようになってきました。

アラフォーで一番まずいのは、体重が増えたからと言って運動せずにカロリーを減らすことです。食べ過ぎの人が普通の量を食べるのは大丈夫ですが、もともと普通の量を食べている人が低カロリー食にするだけのアプローチはNGです。人間の体はビックリするほど省エネタイプになれます。単にカロリーを落とすと、省エネな体を作るだけでなく、アンチエイジングに必要な栄養素が摂れずに単に老けてみえる可能性大です。見た目だけでなく、病気予防・健康維持に必要な栄養素まで摂りにくくなります。


■カロリーだけを気にしてもダメなのがアラフォー
現実逃避をしたくもなりますが、アラフォーくらいから、いわゆる生活習慣病になる可能性がドンとアップします。

たとえば、糖尿病はリスク要因がなくても、45歳以上ではその年齢自体がリスクになります。アラフォーで検診を受けた場合、病院へ行くことを勧められるのが女性の場合は32%、男性の場合は42%。高血圧になる人も、女性では20代では1%だったのがアラフォーで14%、男性では20代では6.6%だったのがアラフォーでは35.5%。なんとなく高齢者の病気だと感じやすい、心筋梗塞や脳卒中などの発症もアラフォーくらいから増え、アラフィフになるとさらにリスクが上がります。

カロリーと体重だけを考えると、食べる量を減らせばいいと考える人もいるようですが、病気を予防するためには、予防効果のある栄養素を摂る必要があります。身体活動が高い人と低い人では1日に消費するカロリーに550カロリーの差があるようです。アラフォー世代は体もたるんでくるので、運動は欠かせないポイントのようです。若いときは体重が少ないだけ割と格好よく見られていたかもしれませんが、年をとると、ほっそりではなく「げっそり」になるのでエクササイズを取り入れたいところです。

「若いころと同じ食事」はいつやめるべきか? ずばり今がそのときかもしれません。(文:一政 晶子)

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