生涯独身もあり得る?おひとりさまの年金額はいくら?

生涯独身もあり得る?おひとりさまの年金額はいくら?

おひとりさまと言われる方が増え続けています。一人で悠々自適な生活ができるとはいえ、リタイア後については自分一人の年金でやりくりしなければなりません。


■増え続ける「おひとりさま」、心配はリタイア後
「おひとりさま」と呼ばれる人が増え続けているようです。一生、結婚しない男性が20%にも達しているというデータがあります。男女とも20代、30代の未婚率も上昇しており、今後ますますおひとりさまが増えることは間違いなさそうです。

一人で悠々自適なシングルライフを楽しんでいるイメージがあるものの、心配なのがリタイア後の生活ではないでしょうか? おひとりさまは、夫婦世帯と比べ生活費は少なくて済むものの、ファミリー世帯に比べ割高になりがちです。その一方、リタイア後の収入の柱である年金は1人分となってしまいます。

「自分一人の年金で、自分を養い続けられるのか?」

おひとりさまは、配偶者はもちろんのこと、子どももいないわけです。家計にかかるお金はもちろんのこと、介護等についても家族に頼ることが難しくなります。お金を払って介護サービスを買うことにもなるため、リタイア後の自分の年金がどれだけ受け取れるのか? これをしっかり理解しておきたいですね。


■男性に比べ、女性の年金額は6割しかない!?
気をつけたいのが、女性のおひとりさまです。女性は男性よりも平均寿命が長いのは、皆さんもご存じでしょう。平均寿命が長いということは、リタイア後の期間が長くなります。リタイア後の期間が長いということは、「生活費がかかる期間が長い」ということを意味します。

一般的に、女性の年金収入は男性より少ない傾向にあります。厚生労働省のデータで老齢厚生年金受給者の平均受給額をみてみると、男性が17万円ほどであるのに対し、女性は10万円強でしかありません。男性の6割ぐらいですね。男性に比べて厚生年金の加入期間が短く、給料額も低いことが原因だと思われます。

同じデータでさらに詳しくみてみると、受給額が1万〜10万円までの割合が半数を超えています(男性は12%ほど)。国民年金(老齢基礎年金)のみの平均受給額は5万円程度です。つまり、女性の過半数が月10万円未満ということになるわけです。

とはいえ、女性は厚生年金の加入期間にかなりばらつきがあります。長い間正社員として働くというおひとりさまの場合は、平均よりも多く受け取ることが可能でしょう。


■厚生年金へ加入を!できなければ自分年金づくりを
アルバイトやパート勤務で、社会保険(健康保険、厚生年金保険)に加入していない場合は、国民年金(老齢基礎年金)のみとなり、非常に低額となってしまいます。リタイア後の生活期間が長く、年金が少ない女性のおひとりさまは、年金を増やす対策が必須と言えます。

対策の基本は、公的年金を増やすことです。パートやアルバイト勤務で社会保険に加入していない場合は、勤務時間を増やす等で社会保険へ加入できないか検討したいところです。社会保険に加入できないならば、国民年金の上乗せである国民年金基金や付加年金への加入を考えましょう。

現在、正社員で社会保険に加入している人の「増やす手段」は、「長く働くこと」です。厚生年金は加入期間が長いほど年金額が増える仕組みになっています。

その他、民間保険会社が扱っている個人年金保険に加入してもよいでしょうし、銀行等で積み立てをするのも、リタイア後の立派な資金になり得ます。


■離婚時の年金分割制度を忘れずに!
現在、結婚して配偶者がいる人で、離婚しておひとりさまになることを選ぶこともあるでしょう。

その時に忘れずに手続きしたいのが「離婚時の年金分割制度」です。これは婚姻期間の夫婦の厚生年金の加入記録を離婚時に分割する制度。

基本的な仕組みは権利が多い人から少ない人に分割されます。年金額が少ない女性にとっては心強い仕組みと言えるでしょう。実際、厚生労働省のデータでは、分割前の平均年金月額が4万8000円ほどなのに対し、分割後の平均年金月額が7万9000円ほどになっています。

ただ、この分割については、原則的に離婚から2年以内に請求しなければなりません。忘れずに請求したいですね。(文:和田 雅彦)

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