住民税の申告方法と手順・書類の書き方

住民税の申告方法と手順・書類の書き方

確定申告は「所得税」の申告が中心ですが、個人の税金には「住民税」もあり、「前年中に所得のある人」は住民税の確定申告が必要な場合があります。個人住民税の確定申告の必要がある人・必要ない人の違いは?住民税の確定申告・納税場所・手順・書類の書き方、提出などについても解説します。


■住民税とは?所得税とは違う
住民税は所得税と異なり地方税です。都道府県民税と市区町村民税の合計で計算され、均等割と所得割に区別されます。住民とは住んでいる個人だけでなく、法人も含まれます。事業所や事務所、家屋敷を持っている場合、住んでいなくても課税されることがあります。法人も個人も住民税(当道府県民税と市区町村民税)を原則負担します。


■個人住民税(市民税・県民税)の確定申告をの必要がある人と必要ない人の違いは?
個人住民税(市民税・県民税)の申告が必要な人は、「前年中に所得のある人」です。例えば、年収103万円で働く主婦(夫)は住民税では所得38万円は税金がかかる所得なので個人住民税だけでも申告する必要があります。所得38万円以内なので所得税なら確定申告をする必要がないのです。

住民税の申告が必要な人は以下のような人です。

・給与所得以外の所得がある人(配当所得、事業所得、雑所得など)
・年金受給者の確定申告不要制度を利用できた公的年金受給者のうち、年金以外の所得があった人
・課税・非課税証明が必要となる人(公営住宅入居者など)
・非課税対象者として、各種控除を受ける人(国民健康保険・国民年金・介護保険・後期高齢者医療保険の加入者、児童手当・就学援助などの受給対象者)

以下のような人は個人住民税の申告をする必要はありません。

1.前年分の所得税の確定申告書を税務署に提出した人
確定申告時、複写で個人住民税申告も済んでいるからです。

2.勤務先から居住地自治体に給与支払報告書(年末調整が済んだもの)が提出されている人
給与所得のみなら自治体で把握できるからです。

3.日本年金機構や共済組合等から居住地自治体に公的年金等支払報告書が提出されている人

これらの人も、医療費控除などの控除を受けようとする場合は確定申告又は個人住民税(市民税・県民税)の申告が必要です。


■個人住民税の納税場所・申告期限
個人住民税のみの申告・納税場所は、その年の1月1日現在、住所がある地域の市区町村税事務所です。所得税の確定申告は、居住地の税務署で。前年中の所得について申告期間内(原則として2月16日〜3月15日)にまずは所得税でしなければなりません。住民税は法人も申告する必要があります。都道府県内、市区町村内に事務所、事業所があれば、住んでいなくても所得がなくても均等割を納税する必要があります。法人住民税の申告は、事業年度終了月の翌日から2ヶ月以内に市区町村税事務所で行います。


■個人住民税申告の必要書類など
個人住民税申告に必要な書類などは以下の通りです。

・市(区村)民税・県(都道府)民税申告書
(参考 川崎市市民税県民税申告書)
・印鑑
・本人確認書類(個人番号カードまたは通知カード及び運転免許証など)
・前年中の収入を明らかにできるもの(給与・年金・報酬等がある人は、源泉徴収票や給与明細等、不動産所得がある人は収入と経費がわかる帳簿等)
・前年中に支払った社会保険料(国民年金保険料や雇用保険料、医療保険料)、小規模企業共済等掛金、生命保険料、地震保険料の控除証明書や領収書
・本人又は扶養親族が障害者の場合は障害者手帳
・医療費控除を受ける人は、前年中に支払った医療費の明細書
・雑損控除等を受ける人は、市税事務所へ問い合わせた証明書類

*前年中に収入のなかった人は、印鑑と本人確認書類で大丈夫です。
*各市税事務所への窓口か郵送で提出します。


■還付申告や修正申告で住民税も還付されることもある。
「前年の所得がある」人は個人住民税の申告をする必要がありますが、「前年の所得がない人」でも「前前年の所得」があれば、前年は住民税を支払っているのですから、申告期限に関わらず、個人住民税の還付申告をすることができます。例えば、所得税や住民税を申告する本人だけでなく扶養家族の医療費控除や住宅ローン控除、社会保険料控除、生命保険料控除、小規模企業共済等掛け金控除(個人型確定拠出年金等)、扶養控除等に漏れがあった場合に還付申告をすることができます。

会社員なら年末調整で差し引き漏れの所得控除等がないか、確認してみましょう。あと前年以前に会社を退職して年末調整していなかったときも還付申告できます。自営業者なら、上記の所得控除等とは別に必要経費等に漏れはなかったか、確認してみましょう。修正申告で所得税が少なくなれば個人住民税も少なくなり還付される可能性があります。

個人住民税が還付されるのは非課税ということなので、「住民税の非課税証明」を受けることができます。「住民税の非課税証明」には、高額療養費の支払い上限額が低い額で済み、国民健康保険料の減免を受けられるメリットがあります。
(文:拝野 洋子)

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