年収500万円の会社員、社会保険料はいくら【2018年】

年収500万円の会社員、社会保険料はいくら【2018年】

会社に勤めている人は、毎月のお給料から社会保険料が引かれていることをご存知でしょうか?決して少なくない金額の社会保険料。これらは、一体どのようにして決められているのでしょう。年収500万円の会社員の場合を見てみましょう


■給与明細を見てみよう
みなさんは、給与明細をじっくりと確認したことはありますか?給与明細には「控除」という項目があります。そこには、「厚生年金」「健康保険」「介護保険」「雇用保険」といった保険料が明記されています。

これらは「健康保険料」「厚生年金保険料」「雇用保険料」として、お給料から天引きされています。40歳以上の方は、さらに「介護保険料」も含まれますね。「労災保険料」は全額が会社負担になります。

私たちは、これらの保険料を支払うことによって、年金、医療、介護における一定の保障を受けることができます。


■標準報酬月額とは?
では、これらの社会保険料はどのようにして決められているのでしょうか。

国民年金の保険料は、全員一律です。それに対して、厚生年金、健康保険などの保険料は、加入している会社員それぞれの収入によって異なります。ただ、収入といっても、残業の多い月や少ない月…毎月ぴったり同じ額のお給料をもらっているわけではありませんよね。そこで効率よく保険料を計算するために「標準報酬月額」が設定されています。

「標準報酬月額」は、4、5、6月の3カ月間の報酬の平均額を、区切りの良い幅で区分したものです。厚生年金と健康保険では「標準報酬月額」の区分が異なります。

厚生年金の場合、標準報酬月額は「1等級8万8000円」から「31等級62万円」の31に区分されています。仮に月収が80万円を超えていても、標準報酬月額は31等級の62万円となり、それを基に保険料が算出されることになります。

健康保険の場合は、上限と下限がさらに細かく区分され、「1等級5万8000円」から「50等級135万5000円」となっています。

(健康保険・厚生年金 標準報酬月額表)
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/~/media/Files/shared/hokenryouritu/h30/ippan4gatu_2/h30413tokyo_02.pdf

標準報酬月額は、毎年7月1日に決定され、その年の9月〜翌年の8月まで適用されます。途中で昇給や降給などによって大きく報酬が変化した場合は、改定が行われることもあります。

また、この報酬には残業代も含まれます。4〜6月にたくさん残業をした人は標準報酬月額が上がり、保険料が高くなってしまうかもしれません。

賞与にかかる保険料額は、支給が年3回以下の場合、その月に支払われた賞与額の1000円未満の端数を切り捨てた額(標準賞与額)に保険料を乗じた額となります。これらには上限が設定されており、健康保険では年間573万円(4月1日から翌年3月31日までの累計額)、厚生年金保険では月間150万円です。


■それぞれの保険料率
それでは、それぞれの保険料をみていきましょう。


■・厚生年金
厚生年金の保険料率は、一般の被保険者は、18.3%です。これを会社と折半しますので、実際の負担はその半分の9.15%となります(厚生年金基金加入員を除く)。 厚生年金保険料の料率は平成29年以降は18.3%(本人負担9.15%)で固定されています。


■・健康保険
健康保険の保険料率は、住む地域や組合によって異なります。東京都で協会けんぽに加入の場合は9.9%です。会社と折半すると、実際の負担は4.95%になります(平成30年3月分から)。

健康保険組合の場合は、加入している組合の規約によって異なります(負担割合も異なります)。


■・介護保険
40歳になると、健康保険料にプラスして、介護保険料も徴収されます。介護保険は、65歳以降に自己負担1割(所得によって2割、3割)で介護サービスが受けられるものです。保険料は、給料の1.57%で、会社と本人が0.785%ずつ負担します(組合健保に加入している人の介護保険料は組合ごとに異なります)。


■・雇用保険
雇用保険の保険料率は業種によって異なります。被保険者の負担は、一般の事業で0.3%、農林水産清酒製造の事業で0.4%、建設の事業で0.4%となっています(平成30年度)。


■・労災保険
先ほども述べましたが、全額会社が負担しており、私たちの負担はありません。


■年収500万円の会社員の場合
では、1年間で社会保険料はおよそいくら払うことになるのでしょうか。

年収500万円(ボーナス50万円×2)の会社員(30歳)が、年間に支払う社会保険料を試算してみましょう。

自己負担する保険料率は、厚生年金保険料9.15%、健康保険料4.95%(40歳以上の場合は介護保険料込みで5.735%)、雇用保険料0.3%で、合計14.4%(40歳以上は15.185%)となります。

このように、概算で年間58万円(月収にかかる分)になることがわかりました。40歳以上の場合は、これに介護保険料がプラスされます。ここでは便宜上、厚生年金は24等級、健康保険は21等級として試算しています。

ボーナスを、年間100万円とすると約14万円。月収と合わせると72万円です。ボーナス等の関係で実際の保険料とは異なる可能性がありますのでご注意ください。


■今後について
年収の約15%が社会保険料として天引きされて、負担が多いと感じている人もいるかもしれませんが、会社も同じだけ支払っています。自営業の人は保険料を自分で全額支払わなければならない上に、保障も少ない。それに比べたら会社員の人は、国や会社から手厚く守られていることになるわけです。

ただ、今後は少子高齢化の影響で、支払う社会保険料が増えたり、受け取る給付金が減ったりする可能性があるため、制度の変更にも注意しましょう。また、社会保険での保障があるとはいえ、それだけで全てのリスクに対応できるわけではありません。生命保険や医療保険、貯蓄での準備も忘れずに確保しておきましょう。
(文:井戸 美枝)

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