結婚すれば、人生の「勝ち組」と言えるの?

結婚すれば、人生の「勝ち組」と言えるの?

結婚していない人は、結婚している人をうらやましい、私より幸せだと思うかもしれませんが、本当にそうなのでしょうか。


■結婚していれば、人生の勝ち組と言えるのか?
結婚していない人は、結婚している人を「勝ち組」と思うかもしれません。しかし、本当に、結婚していれば人生の「勝ち組」と言えるのでしょうか?

単純に、結婚したら自動的に勝ち組になり、幸せが始まるというシステムがあるならば、人生は楽でしょうがないはずです。しかし、実際はそうではありません。結婚したら、誰でも幸せになれるのなら、離婚が年々増えているのは、なぜでしょうか?

「勝ち組」に属していたはずの人が、せっかく手に入れた「勝ち組」ステータスを捨てて、なぜ「負け組」に戻るのでしょうか? 不倫が一般的にも珍しくなくなっている昨今の状況はなぜでしょうか? これらのことからも、結婚しても自動的に「勝ち組」になれないのは明らかです。


■「画一的な幸せの価値観」がもたらす、女性の悩み
本当の幸せは、既婚者になること? 女性にとって、「結婚すれば、勝ち組」という幻想を支える最大の要因は「女の幸福は、結婚して子どもを産むこと」とする固定観念です。

実際には、これは、数ある幸せの価値観の中の1つにしかすぎません。にもかかわらず、それこそが唯一かつ最大の幸せの基準であるかのような考えは、時に未婚・既婚双方の女性にとって、大きな悩みの原因になっています。

これに関して、カップルコンサルタントの私のところに寄せられる相談内容は大きく4つに分けられます。

【1】結婚を望む未婚の女性は、年齢とともに結婚を焦り、未婚である自分に劣等感を抱く 
【2】結婚しても、子どもが授からないと、プレッシャーを強く感じる
【3】仕事をこつこつ続けてきた未婚女性や、子どもがいない既婚女性が、「自分は女としての幸せを得られていないのでは」と感じる 
【4】一方、子どもがいる既婚者は、「自分の結婚生活は、本当に幸せなのだろうか」と不安を覚えても、固定観念の声が「あなたは、なんと贅沢な悩みを持っているの」と疑問を封じ込ませてしまう

これらの女性たちは、世間から押し付けられた「画一的な幸せの価値観」の被害者とも言えます。幸せを図る基準が、結婚の有無、子どもの有無だけになれば、「それでも、結婚もしていない○○さんよりはマシ、子どものいない△△さんよりはマシ」と他人と比較して、自分を慰める思考回路に陥ってしまいます。


■多くの女性からの支持を集めた 益田ミリさんの作品
「結婚すれば、勝ち組なの?」と疑問を抱いている人に、推薦したい読み物があります。それは、益田ミリさんの『結婚しなくていいですか。すーちゃんの明日』(幻冬舎)と、『ほしいものはなんですか?』(ミシマ社)です。

益田ミリさんは、何気ない日常の一コマから、丁寧に心の機微を描くことで定評のあるエッセイスト・漫画家です。中でも、結婚をテーマにしたこの2冊の漫画は、未婚・既婚を問わず、たくさんの女性からの支持を集めました。

「結婚」に関する不安や葛藤を、表だって言葉にすることが憚られるような風潮を感じてきた人は、自分の生きづらさや疑問を、作品の主人公たちが代弁してくれたように思うかもしれません。また、自分と同じ悩みを抱えている登場人物に深く共感した人は多いでしょう。


■自分が望む、幸せの形とは何か?
人生にとっての幸福は、結婚とは本質的には関係ありません。結婚に憧れている人がいるとすれば、それは「結婚」という形式ではなく、自分の愛するパートナーがいて、共感し合い、その人との深い絆を感じられる「生活」に対するものです。これも、既婚者であるかどうかとは、直接関係ありません。

世間的には「勝ち組」と言われるような人生を送っている人が、本当に幸せな生き方をしているとは限りません。

本当の幸せは、自分が望む生活を、充実感、満足感を得ながら生きることでしょう。世間や他人の価値観に振り回されず、少なくとも、何が大切なのか、何が欲しいのかを自分自身で考え、自分の「幸せの形」を知ることが重要なのです。
(文:西郷 理恵子(恋愛ガイド))

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