教育資金準備はあと回しにしてはいけない!

教育資金準備はあと回しにしてはいけない!

住宅用頭金と教育資金、老後資金は、人生の3大支出といわれます。子どもがいる世帯なら、3つの中で初めに手を打つべきは教育資金です


■まず最優先に貯めたいのは教育費
住宅用頭金と教育資金、老後資金は、人生の3大支出といわれます。子どもがいる世帯なら、3つの中で初めに手を打つべきは教育資金です。


■これまでの3大支出準備
人生の3大支出に備えて貯蓄をしようというとき、あなただったらどの順番で貯めますか?

かつての貯め方としては、こういった順番で貯める考え方が多かったように思います。

<1>住宅資金(繰上返済分も含む)

<2>教育資金

<3>老後資金

かつては、それぞれのめどがついてから次の準備をするという考え方でも間に合いました。でも今は、それでは十分ではなくなりました。長寿化で長くなる老後に対応できなくなっているのです。

・教育費の上昇
・中学から私立などコストがかかる選択をする人が増えた
・準備すべき老後資金が増えた(人生100年時代は老後が長い!)
・介護にもお金がかかるようになった
・収入(雇用)の不安定化
・退職金がない職場も増えた
・晩婚化が進み3つの貯める時期が重なってきた

などが大きな理由です。


■現在の3大支出準備法
では、現在の3大支出の貯め方の順番はどうかというと、次のようにイメージします。

<1>住宅資金  <2>教育資金
↓         ↓
↓         ↓  
↓    <3>老後資金準備
↓        ↓
↓     

住宅の頭金作りと子どもの教育資金は同時に進めること。今時はこれは鉄則です。児童手当だけでも確実に貯めておきましょう。

今のような時代は、教育資金の準備が成り立つ範囲で住宅の頭金を貯め、そのペースで返せる範囲のマイホーム総予算を立てることが大事です。また、リスクを取りにくいファミリー世帯においては、住宅ローンは全期間固定の金利タイプを前提にすべきでしょう。

妻が専業主婦でいずれ働きに出ることが確実であるなら、住宅の頭金を集中的に貯めるのも1つの方法ですが、そうでない場合は、同時並行が大前提です。

そして、40代からは老後資金の準備もスタートしましょう。


■教育資金とマイホーム
「すでに共働きをしていて、教育資金を貯めながらでは、マイホームの頭金が貯められない」という方は、次の6つの方法を検討しましょう。

・マイホームの総予算を下げる
・子どもの教育資金のかけ方を見直す
・両方が成り立つように世帯収入を増やす
・両方が成り立つように大幅に支出を減らす
・住宅に関して、頭金は親からの贈与に頼る
・親から教育資金の一括贈与を受ける

後ろの2つは他力本願なのと親の資産力にもよるので、誰でもできるものではありませんが、選択肢には入れておきました。

家にも子どもにもお金をかけたい。どうしてもそう思う場合は、その他の家計支出を大きく減らす、あるいは、成り立つように収入を増やすことが必要です。

「みんなが大きな家を買っているから」
「みんなが子どもを中学から私立に入れているから」

という思い込みに流されず、わが家ではこうだ、というポリシーを持つことが大事でしょう。

子どもが私立に入る前に住宅ローンを繰上返済してしまうのも1つの方法で、その後の家計はとてもラクになります。たとえば、中学から私立に入れたいなら、教育費がきつくなる前の、小学校低学年までに完済してしまうのです。


■教育資金と老後資金
将来的にもらえる年金額が下げられる方向にあり、老後に自助努力が求められる時代です。老後資金準備も、早めに始め、細く長く続ける必要があります。

目安としては、遅くても40歳になったら老後資金準備に着手したいところですが、ちょうど教育資金がかかり始める年代でもあります。そのため、iDeCoやつみたてNISAなどで、月1万、2万円の積立だけでも始めるといいでしょう。

住宅ローンの繰上返済も老後資金準備の1つです。理想は、住宅ローンを55歳までに完済することです。その後は本格的に老後資金準備のラストスパートがかけられます。

こう書くと、「ムリです!」という答えが返ってきそうです。しかし、教育をメインに置くのであれば、他をドラスティックに抑えなければ、長期的にバランスをとるのが難しい時代でもあるのです。

教育の「選択」が難しい時代!? 最近、教育費(習い事、スポーツなども含む)も節約を、という企画の取材を受けることがあります。無駄な部分や合理的でない部分を削減すべきなのは当然ですが、難しいのは、教育費はただ削ればいいというものではないことです。

教育費はかけたからといって報われるものではない反面、かけたことで可能性が見いだされることもあり、判断が本当に難しいものです。

教育の成功モデルが、「良い大学を出て、一流企業に勤める」だけではなくなっているため、親としても「可能性」を探りたいと、いろいろさせたくなる気持ちもよくわかります。


■判断は親の直感力
最後に判断するのは親の直観です。子ども自身のこだわりや選択が明確なら、それも反映します。

たとえば、複数やっていた習い事を絞り込むとき、塾とスポーツ、どちらか一方に絞らないといけないとき。その選択で未来が変わるような、実は大きな運命の分かれ道かもしれません。

かと言って、塾も習い事もスポーツもとたくさん投資を続けた結果、大学進学の教育資金が貯められなくなるのは本末転倒。教育費も予算制約のなかでやりくりすることは必要です。

家計のハンドリングが難しい時代。ママ・パパの腕と直観力を磨いて、目の前の子に合った教育をしたいものですね。
(文:豊田 眞弓(マネーガイド))

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