自己破産とは何か?メリットとデメリット

自己破産とは何か?メリットとデメリット

自己破産とは裁判所を介して借金の支払い義務を免除してもらう手続きで、債務整理の最終手段と言われています。債務の支払い義務を免除してもらえない条件や、手続き方法、メリットとデメリット、自己破産でよくある誤解などについても解説します


■自己破産とは?裁判所を介して借金の支払い義務を免除してもらう手続き
借金整理には4つの方法があります。任意整理、特定調停、個人再生、自己破産です。自己破産とは裁判所を介して債務(借金等)の支払い義務を免除してもらう手続きです。その代わりに持っている資産も生活必需品を除き、清算しなければなりません。

自己破産のために、債務(借金等)の支払い義務を免除してもらうことを免責といいますが、以下のような事情は免責を得られない原因になります。もし該当するなら、裁判所に諸事情を正直に話し、破産手続きに協力しましょう。

●ギャンブル(競馬、パチンコ、FX等)のために多額の借金をした。
●ローンで購入した物を転売し現金化した。
●清算すべき財産を隠した。
●一部の債権者(貸主)にだけ全額返済するなど、債権者を不平等に扱った。
●債権者(貸主)を破産管財人に明かさない。


■自己破産の手続き
自己破産の手続きは弁護士など専門家に依頼する人が大多数のようなので、債権者集会等本人しか対応できない部分以外は、ほとんどの手続きを弁護士等が行います。以下のような流れで手続きをします。

▼1.「破産申立書」の作成自己破産のための作成書類は以下の通りです。

●「破産手続き開始・免責許可申立書」(破産申立書)に趣旨・理由、申立人に関する事項を書く。
●「陳述書」に自己破産に至る経緯や現在の生活状況等を記載。
●「債権者一覧表」に、「いつ誰にいくら借りたか、どのように使ったか」を貸主全員分記載。
●「財産目録」に、破産申し立ての時点で申立人が有している財産すべてを記載。
●住民票、戸籍謄本、家計簿等を添付して、基本的には住所地の地方裁判所へ提出します。

▼2.申し立てと債権者への通知自己破産の申立人が住むところの地方裁判所に直接出向くか、郵送でもできますが、予納金の納付、印紙の提出等の手続きがあるので、直接出向く方がいいでしょう。

弁護士が自己破産手続きを受任したこと、債権者(貸主)に対して自己破産申し立てしたことを、各債権者に書面で通知します。これで取り立てがなくなります。

▼3.申し立て後の手続き自己破産の申し立てを行うと改めて裁判所に出頭し、申立人本人が担当裁判官と面談し、破産理由を説明しなければなりません(開始前審尋)。この数日後、破産手続きが開始決定されます。

破産手続き開始決定があると、官報に名前が載ってから2週間で申立人は破産者と確定されます。


■自己破産のメリット
●債務(借金等)が免除され、貸している人から借金の取り立てを受けなくなること。
●弁護士など専門家に依頼すると、直接債権者(貸した人)から取り立てを受けなくなる。


■自己破産のデメリット
●ブラックリストに載る(信用情報に傷がつく)。
●不動産や自動車など高額な財産は手放さなければならない。
●官報に名前が載る。
●制限される職業がある。
●郵便物が破産管財人に転送されてしまう。
●裁判所の許可を得ないと居住地を離れられない。


■自己破産、よくある誤解
「自己破産するといろいろ大変なのでは?」と思われる方も多いかと思いますが、次のようなことは誤解です。自己破産しても次に挙げることは本当ではありません。

●選挙権がなくなる?→なくなりません。
●戸籍や住民票に自己破産の記録が残る?→残りません。
●近所の人に知られる?→官報を毎日見ている人はほとんどいませんので、言わなければ知られません。
●家中のものを全部手放さなければならない。→生活必需品は残すことができます。
●家族に迷惑がかかる→連帯保証人以外の人には迷惑はかかりません。

これらはすべて誤解です。自己破産は最終手段と言われているので、確かに幾ばくかの覚悟が必要ですが、誤解した情報のために債務が免除されるメリットを捨てるのも賢明ではありません。債務が多くある方は人生の再出発ができるよう、債務整理に精通した専門家などに相談し整理の仕方をよく検討しましょう。
(文:拝野 洋子(マネーガイド))

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