27歳の私が「もっと早く教えてくれよ」と叫んだお金の話

27歳の私が「もっと早く教えてくれよ」と叫んだお金の話

早く教えて欲しかった、と思うことの多くは「お金」の基本ルールであったりします。27歳のとき、私はあまりにも簡単な基本をようやく学び、FPになるきっかけとなりました。その「基本」とは。


■私がFP資格を取ろうと勉強したとき、声にならない叫びをあげた話
私がファイナンシャルプランナーの資格をとってから18年が経ちますが、その前は「お金のことはあまり詳しくない普通の人」でした。仕事がら、公的年金制度については理解をしていましたが、毎月の家計はズルズルですし、生命保険もなんとなく入っていましたし、貯金はほとんどできていませんでした。

当時、会社員になって5年たつと、雇用保険から資格取得費用の補助金がもらえる制度(教育訓練給付金制度。10万円以上する講座も自腹2割で受講できた)があったため、「年収を増やせる資格が何か欲しい」と思ってFPの学校に通い始めました。

ファイナンシャルプランナーの資格を取るため学ぶことのほとんどは本来、「お金の知識として誰もが知っておくべきこと」なので、毎週学ぶことばかりでしたが、ある日の授業で、あまりにも単純な真理をつかれて声にならない叫び声を上げました。講師が話したことを簡単に言うと、

「1年間の貯蓄額は、1年間の年収と、1年間の使ったお金の差額である」

ということです。それはつまり、

「(年間貯蓄額)=(年収)−(年間支出)」

ということです。言われてみれば当たり前のことですし、分かっていないはずがないことです。しかし、自分がお金が貯められていない理由が、あまりにも簡単なところに示されており、ぐうの音も出ませんでした。

考えてみると、私にとってはあの日がファイナンシャルプランナーとして活動している今の原点かもしれません。


■この引き算を有利にする方法は2つしかない
当たり前の話ですが、この残酷なまでに単純な引き算から、貯金を増やしたいならやることはふたつしかありません。つまり、

1.年収を増やす
2.支出を減らす
3.その両方

ということです。自分を振り返ってみる限り、どちらも欠けている課題であると考えました。

「年収を増やす」→「高い年収を得るスキルを獲得する(とりあえずはFP資格)」→「高い年収をもらえる会社に転職する」とストーリーを設定し、翌年にかけて行動することになりました。

「支出を減らす」については「稼いだ以上使ってはいけない」「満足度の低い買い方はすべてストップする」という当たり前のことを徹底することにしました。基本的に私は物欲人間だったのですが、遊ぶ暇もなく買うゲーム、DVD、雑誌、マンガなど、あらゆる消費をほとんどストップした数カ月を過ごしてみました。

効果はてきめんで、実質マイナスだった家計はプラスになり、本当に必要なものを買う習慣を再構築し、かつ年収を増やすこともできました。資格取得後の数年、自分のお金のやりくりを改善できたことが、「こうやればもっと早く、お金の悩みが減らせるはずだよ」と話す原動力になっています。


■とっても単純なお金のルールも、教わる機会がない
社会人になって、毎月のお給料をもらうようになり、クレジットカードを作り、生命保険に言われるがままに加入し、買い物をするようになっても、「お金の基本ルール」を教わることはありません。会社は業務の研修をしてくれても、個人がお金をどう使うかまでは干渉してこないからです。

学校もまた、お金の基本ルールを教えてくれるところは少数派です。最近でこそ金融機関やNPO等が金銭教育講座を設定してくれることもありますが、本当に社会人になる前に理屈だけを学ぶことになり、ぴんとこないという心配もあります。

できれば社会人になってから、お金のルールを学ぶ機会が欲しいのですが、そういう受け皿はあまりなく、なぜか個別株式投資講座とか、FX講座のようなところに飛躍したり、消費者教育の多くがすでに多重債務にはまってしまった人のサポートであったりします。

「そもそも、多重債務にならない方法」とか「そもそも、リボ払いやキャッシングがいかに損な行動か」を教えてあげられれば、人はもっと楽なところからリスタートができます。


■かくして「もっと早く教えてほしかったこと」を伝えるFPになったのでした
私がファイナンシャルプランナーとしてお金の話をする原点は、「もっと早く教えてくれればよかったのに」というお金の基本ルールを教えてもらえる仕組みがないということです。

無料で読むことのできるネットのお金のコラムは玉石混淆のところがありますが、それでもお金の基本ルールを社会人が見つけ出す大事なチャネルだと思います。

かくして、私は「あなたがもっと早く教えて欲しかったよ」と叫びたくなるような話題を探しては、伝えるファイナンシャルプランナーとして執筆をしているというわけです。

参考文献:『読んだら必ず「もっと早く教えてくれよ」と叫ぶお金の増やし方』
(文:山崎 俊輔(マネーガイド))

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