家計の現預金が「1000兆円」を初めて突破!今後はどうなる?

家計の現金・預金が1000兆円を初めて突破 家計の金融資産残高は1900兆円を初めて突破

記事まとめ

  • 2019年末の資金循環統計が公表され、家計の金融資産残高は1900兆円を初めて突破した
  • 株式市場が世界的に年末に向け上昇し株式や投資信託の評価額が大幅増加したことが要因
  • 現金・預金は、統計を取り始めてから初めて1000兆円の大台に乗せ、1008兆円となった

家計の現預金が「1000兆円」を初めて突破!今後はどうなる?

家計の現預金が「1000兆円」を初めて突破!今後はどうなる?

新型コロナウイルス騒動の中、ひっそりと2019年末の資金循環統計が公表され、家計の金融資産残高は1900兆円突破、現預金も1000兆円突破と初物づくしでした。資金循環統計のうち、家計の金融資産の状況を見ていきましょう。


■個人の金融資産残高は初の1900兆円乗せ
新型コロナウイルスの感染についての報道が目白押しの中、ひっそりと2019年末の資金循環統計が公表されました。

家計の金融資産残高は1900兆円を突破、現預金も1000兆円を突破と初物づくしでした。資金循環統計のうち、家計の金融資産の状況を見ていくことにしましょう。

日本銀行が2020年3月18日に発表した資金循環統計によると、2019年12月末時点の家計の金融資産は、1年前の2018年12月末と比較して3.3%増えて1903兆円となりました。

1900兆円乗せは統計を取り始めてから初のことで、これまでの最高額2018年9月末の1875兆円も2年ぶりに更新しました。

過去最高額を2年ぶりに更新した要因は、2019年の株式市場が世界的に年末に向けて上昇したことから、保有している株式や投資信託の評価額が大幅に増加したことです。

また、現預金、株式、保険など資金循環統計で掲げられている各項目が1年前と比較して全て残高を増やしていることも1900兆円に乗せた要因と考えられます。

2019年12月末に1903兆円まで増加した家計の金融資産ですが、2020年2月以降は新型コロナの影響で世界同時株安になっています。株価指数ベースで昨年末から20〜30%近く下落していることから、1900兆円乗せは一瞬に過ぎないと推測されます。

むしろ、2020年3月末の家計の金融資産残高は、四半期ベースで過去最高の減少額(率)になるかもしれません。


■家計の現金・預金は1000兆円突破
それでは家計が保有する代表的な資産クラスの状況を見ていくことにしましょう。

まず現金・預金からです。現金・預金は、統計を取り始めてから初の1000兆円の大台に乗せました。2019年12月末の残高は、2018年12月末から2.3%増え1008兆円となりました。

その内訳は、現金は1年前と比較して2.6%増えて96兆円、預金は2.2%増え911兆円で、いずれも過去最高額です。

超低金利となって久しいのですが、家計の貯蓄志向は鮮明で、約12年間もその残高を増やし続けています。家計の資産全体に占める割合も52.9%となっています。

株式等は、5四半期ぶりに残高を1年前と比較して増やしています。2019年の株式相場が年末高に近い形で終了したからです。残高は2018年12月末と比較して13.5%増えて211兆円になりました。

二桁の増加率となったものの家計の資産全体に占める割合は11.1%しかありません。

投資信託も株式等と同じく5四半期ぶりに残高を1年前より増やしています。

2018年12月と比較して10.9%増えて74兆円になりました。増えた要因は世界同時株高にあると考えられます。ただ、家計の資産全体に占める割合は3.9%と未だ5%を超えていません。

保険・年金・定型保証は、少ないながらも残高を増やし続けています。全体は2018年12月末と比較して0.7%の増加に留まってますが、その残高は528兆円と家計の金融資産全体の27.8%を占めています。

このうち、保険は1年前と比較して0.9%増えて375兆円となっています。家計の資産全体に占める割合は19.7%ですが、予定利率の引き下げなどがあっても、ジリジリと残高を増やし続けています。

資金循環統計からは、日本人の保険好きは相変わらず変わっていないように感じられます。

2019年12月末の家計の金融資産残高は過去最高の1903兆円となりましたが、皆さんの金融資産残高はどんな状況だったでしょうか。

ただ、新型コロナの影響による株価の急落を考えると、2020年3月末の家計の金融資産は50兆円前後は減少している気がしてなりません。資産形成は長期で行うものなので一喜一憂しないようにしましょう。
(文:深野 康彦(マネーガイド))

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