ライフスタイルを見直すことで人生はもっと楽しくなる【医師団からのTEIGEN】

ライフスタイルを見直すことで人生はもっと楽しくなる【医師団からのTEIGEN】

北里大学名誉教授、DAA(アンチエイジング医師団)代表 塩谷信幸 

エイジングスタイルが発足して1年半が過ぎました。

一周年を記念して、AgingStyleに参加する医師や専門家らから、QOLを高めるために何が必要なのかを専門分野ごとに「私の提言」として発信していきます。

そして、実際に、皆さまのライフスタイルに取り込めるような解決策を導き出していこうと思っています。

アンチエイジングに必要な6つのポイント

僕は形成外科、美容外科が専門で、アンチエイジング医学に携わって20年以上になります。その中で重要だと思ったことのひとつに、「ライフスタイル」があります。

アンチエイジングのためのライフスタイルには、以下の6点が大切です。

(1)楽しんで行なえること
(2)基本は、衣食住、運動・睡眠(美容医療など様々な手法は、基本を踏まえた上での補助手段と考えたい)
(3)極論に走らないこと
(4)人の役に立つことを意識すること
(5)自分の過去を認めて、折り合いをつける貴重な時期ととらえること
(6)見た目を意識すること
です。

メスを使う治療をしてきた医者が、と意外に思われるでしょうか。

見た目に市民権を

大切な6点の中で、僕が皆さんに実践してほしいと思うことは、見た目を意識することです。

「アンチエイジング」と聞くと、多くの方は「若く見られる」ことを挙げるのではないでしょうか。よく、「形より心」といいますが、それは建前にすぎないと感じています。女子会の話題はもっぱら「あの人は若々しい、キレイ」などの「見た目」で盛り上がると聞きますし、第一印象でデートの成否が決まるという心理実験もあるくらいで、「男も見た目が重要」ともいわれています。

美容外科医は「虚栄心につけ込んで金をふんだくる」と非難されることがありますが、「虚栄心」と「向上心」は紙一重という反論もあります。

いずれにせよ、これまでの日本では、「見た目」を論ずるのが後ろめたいか、恥ずかしいという空気がありました。「見た目」はいわば日陰者の扱いを受けてきたのです。

そこで、10年前、僕はあえて「見た目のアンチエイジング研究会」を立ち上げ、毎年、「見た目」に関する医師や専門家らの研究発表を行うことにしました。「見た目」に医師として真正面から取り組もうという試みです。「肌」、「容貌」、「体形」を「見た目」の三つの柱として捉え、その加齢による変化を追求し、対策を立てていきます。

見た目に関する研究で、近年話題になったのは、北欧の「双子の研究」です。一卵性双生児を長期にわたって追跡調査したところ、容貌の若さが健康長寿に繋がることがわかりました。

また、統合失調症やうつ病にかかった場合は、まず身だしなみが崩れます。反対に、見た目にこだわり、身綺麗にするというポジティブな意識が、全身の健康管理にも繋がり、心の病から脱し、アンチエイジングに寄与することもあるのです。

7月には第10回「見た目のアンチエイジング研究会」を開催し、自治医大の吉村浩太郎教授に会長役をお願いしました。

吉村教授は、脂肪の幹細胞研究における世界的な権威。「見た目のアンチエイジングの最強の武器の一つとしての再生医療が各分野の専門家によって取り上げられました。

このように、見た目は、心と体のアンチエイジングに深くかかわっていて、この10年で、見た目に関する研究は進み、医師や専門家の意識はずいぶんと変りました。多くの皆さんに「見た目」ばかりを気にするのは恥ずかしいという考えをなくしてもらい、アンチエイジングは「見た目」も大切だということを知ってもらいたいと思っています。

それが「内面からの輝き」を引き出してくれるはずですから。

[執筆/塩谷信幸 北里大学名誉教授、DAA(アンチエイジング医師団)代表]

塩谷信幸(しおや・のぶゆき)

1931年生まれ。東京大学医学部卒業。米国で外科および形成外科の専門医の資格を取得。帰国後、東京大学形成外科、横浜市立大学形成外科、北里大学形成外科教授を歴任。現在、日本抗加齢医学会名誉顧問を務め、形成外科、美容外科、アンチエイジング医学の発展に尽力している。

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