腎臓に結石が・・・どうすればいい? 「ビッグサンダー・マウンテン」に乗りましょう

安上がりで痛みも少ない腎臓結石の排出方法は、ジェットコースターに乗ること――コメディのような研究結果だが、実際に検証された論文を、米ミシガン州立大学のデビッド・ワーティンガー教授らの研究チームが発表した。

腎臓結石は、腎臓内でカルシウムや尿酸などが結石化したもので、水分摂取量が少ない人ほどリスクが高いとされる。結石が流れ出て位置が変わることで、尿管結石や尿道結石、膀胱結石などにもなる。

ワーティンガー教授は、腎臓結石治療を受けた患者の中に、「フロリダのウォルト・ディズニー・ワールドでビッグサンダー・マウンテンに乗ったところ、結石が通過して排出された」と主張する人が一定数いることに注目。中には、具体的に「3回連続で乗ったところ、3個排出された」と報告した患者もいたという。

教授らは、患者のCTスキャンやシミュレータのモデルを利用し、シリコン製の腎臓模型を作製。その中にシュウ酸カルシウムの結石を入れ、実際にウォルト・ディズニー・ワールドに設置されているビッグサンダー・マウンテンを含めた複数のジェットコースターに乗り込み、結石の排出状態を分析した。乗車位置や結石のサイズ、量を変更するなどし、各マシンで20回あまりの検証を重ねている。

その結果、結石の排出はビッグサンダー・マウンテンでのみ確認され、前部座席では通過率が16.7%だったのに対し、後部座席では63.9%まで上昇していた。また、結石の発生位置も排出状態に影響しており、腎臓の上部にある結石の通過率は100%となっていたという。

ワーティンガー教授らは、「ビッグサンダー・マウンテンの毎時約57キロの最高速度と、ほどよいターンが適度に組み合わさることで、偶然にも腎臓結石の通過を促進する機能が働いたようだ」とコメント。他の乗り物では速度が遅すぎたり、逆さまになってしまうため、効果がないとしている。

今回の研究では、実際の人間を対象とした試験ではなく、本物の腎臓結石の挙動とは異なる可能性がある。また、腎臓は個々人で形状が異なるため、今回の結果が全ての人に当てはまるわけではない。

研究は、米国整骨医学協会誌「The Journal of the American Osteopathic Association」2016年10月号(Vol. 116, No. 10)に掲載された。

参考論文
Validation of a Functional Pyelocalyceal Renal Model for the Evaluation of Renal Calculi Passage While Riding a Roller Coaster.
DOI: 10.7556/jaoa.2016.128 PMID:27669068

(Aging Style)

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