肌に対する初の機能性表示食品。ヒアルロン酸サプリでなぜうるおい増加?

肌に対する初の機能性表示食品。ヒアルロン酸サプリでなぜうるおい増加?

機能性成分・素材 消費者認知ランキング

80年代までは超高価な保湿成分だった

ヒアルロン酸は化粧品にもよく配合されている成分で、「名前を聞いたことのある人」は75%を超えるという消費者調査があります(株式会社富士経済・2017年)。1グラムで6リットルもの水分を抱える性質が以前から知られていましたが、近年は経口摂取による皮膚への影響などの研究が進み、肌に対する機能性表示食品の発売で注目が高まっています。30年にわたり研究を続け、ヒアルロン酸の国内出荷量日本一のキユーピー(株)に話を聞きました。

美容素材としてのヒアルロン酸は、70年代に化粧品に配合されました。そのころはニワトリの鶏冠(トサカ)から抽出されていて、たいへん高価なものでした。内部に骨もないのに上向きに立つ鶏冠のふっくらしたハリは、ヒアルロン酸をたっぷり含んでいるからこそ。やがて80年代になると"バイオテクノロジー"での量産が可能になりました。ある種の乳酸菌を特別な方法で培養するとヒアルロン酸を作り出すことがわかったのです。それをきっかけに、高級化粧品だけでなく手ごろな価格の化粧品にまで、幅広く使われるようになったのです。

ヒアルロン酸はもともと体内に存在し、40代後半から減る

ヒアルロン酸はもともとヒトの皮膚や眼球、関節の間を満たしている関節液などに多く存在していて、乾燥を防いだり体のスムーズな動きに関わっています。けれど40代後半から体内のヒアルロン酸生成力が低下していくため、量は徐々に減少していきます。

乾燥を感じる肌にヒアルロン酸配合の化粧品をつけて"うるおい補給"をするのは効果的なスキンケア。ですが、乾燥の一因が"体内のヒアルロン酸生成力の低下"ならば、食べて体内へ補給すれば効率がいいだろう、ということで2000年ごろ(キユーピー(株)では2002年)からヒアルロン酸のサプリメントも作られるようになりました。ところが当時は、経口摂取の確かなエビデンス(科学的根拠)がなかったため、「ヒアルロン酸は胃腸で消化されて全身に届くだろうが、肌にまでは効かないだろう」などと評価は低かったのです。しかしヒトへの効果検証も行われ、15年にはキユーピー(株)のヒアルロン酸サプリ「ヒアロモイスチャー240」が、肌に対する初めての機能性表示食品として公開されました。最新の研究で効果のメカニズムが解明されたのです。

ヒアルロン酸の服用でうるおいが増加する仕組み

ヒアルロン酸サプリの効果検証試験は、乾燥肌に悩む37〜59歳の女性39人を対象に行なわれました。1日に120mgのヒアルロン酸Naを含むカプセルを6週間継続して摂取するグループと、プラセボ(ヒアルロン酸を含まないカプセル)を、同じく6週間継続して摂取するグループに分けて実施。その結果、ヒアルロン酸を摂取したグループの肌の水分量が有意に増加することが確認されたのです。

かつて「肌には届かない、効かない」と言われていたヒアルロン酸サプリですが、どのようなメカニズムで効果が現れるかも解明されてきています。服用したカプセルは胃や腸で溶け、長い鎖状のヒアルロン酸分子は腸内細菌に分解されて細かい分子(低分子)となります。この低分子ヒアルロン酸が大腸から吸収されて血管内に移行。血流にのって体内で必要とされるところに届けられ、肌の真皮層にも到達することがわかりました。そして驚くのは、届けられたヒアルロン酸がそのまま居座るのではなく、真皮内でヒアルロン酸を生成している線維芽細胞の活性や増殖を促す働きをすること。そのためヒアルロン酸が作られる量が増えて、肌のうるおいがアップするわけです。試験に参加した方からは「肌のツヤがよくなった」「シワが浅くなった」「毛穴が目立たなくなった」という感想も得られたそうです。

サプリだから、効果は全身で感じられる可能性

効果検証試験では顔の頬のうるおいアップが確認されましたが、肌の乾燥は顔だけとは限りません。全身の肌の乾燥改善のために、化粧品なら広い範囲に塗ることが必要になりますが、サプリの服用なら全身への効果が期待できます。機能性表示食品「ヒアロモイスチャー240」は高純度ヒアルロン酸のほか、代謝に関わる葉酸も配合。1日4粒の服用でヒアルロン酸Naを240mg、高濃度に摂取できます。肌の乾燥、かさつき、弾力低下が気になるときに、いつもの食事に加えてサプリを補うことで効率のいい改善が期待できそうです。(取材/文 海野由利子)

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