ライザップ・グループ、連日の株価暴騰の「理由」

ライザップ・グループ、連日の株価暴騰の「理由」

RIZAPグループ本社が入居する新宿フロントタワー(「Wikipedia」より)

 6月30日の東京株式市場では、日経平均株価が一時、273.79円安の1万9946.51円と急落。2万円の大台を割り込んだ。任天堂やソフトバンクが売られ、値がさハイテク株が軒並み大幅安となった。

 ところが、こうしたなか、RIZAPグループの関連銘柄が、すべて年初来の高値を更新し、異彩を放った。

 東京証券取引所1部上場のジーンズメイトは676円(100円高)のストップ高。6月27、28、29、30日と連日、高い。

 業績を見てみよう。6月度(5月21日〜6月26日)の既存店売上高は前年同期比9.1%減で、4カ月連続のマイナス成長だ。良い材料といえば、新宿の店舗で貸主から提訴されていたのが和解したことぐらいだが、株価だけが一人歩きして上昇している。1月4日の年初来安値である188円から6月30日の676円まで、株価の上昇率は3.6倍となった。

 もっとも新しくRIZAP銘柄に加わった東証2部上場の堀田丸正は6月30日、565円(58円高)で、もちろん年初来高値だ。4月13日の年初来安値である107円から5.3倍になった。

 丸正が堀田産業を吸収合併し、和装や寝具を扱っている。2016年の年間高値が144円、安値は47円。08年には26円という超安値をつけている。その銘柄が、なぜ急騰するのか。「RIZAPグループ入りしたから」という以外、説明のしようがない。

 もうひとつの東証2部銘柄のマルコは548円(73円高)の年初来高値をつけた。今年の安値は4月13日の128円なので、4.3倍に化けたわけだ。

 東証マザーズ上場銘柄は、夢展望の1社だけ。6月30日には1660円(287円高)となり、株式分割後の高値を記録した。分割後の安値は6月28日の1112円だから、表面上の上昇率は1.5倍だ。

 しかし、夢展望は17年6月に1株を2株に分割しており、現在の株価は2倍して考えないといけない。1660円ということは3320円に相当する。分割前の安値は2月の442円だから実際の株価は7.5倍になった計算だ。まさに暴騰といっていい。分割前の高値は5月24日の2610円である。

●RIZAP関連銘柄が軒並み値上がりするワケ

 ジャスダック上場銘柄は以下の通り。

 イデアインターナショナルの6月30日の高値は1624円(150円高)。安値971円(5月30日)と比較すると1.7倍にとどまり、値動きが穏健のように映るが、実はそうではない。イデアインターナショナルも、6月に1株を2株に分割しているため、分割前に換算すると3248円に相当する。分割前の安値は1月の784円だから、こちらも株価は4.1倍。実際の株価は穏健どころか急伸しているのである。

 SDエンターテイメントは1377円(96円高)。年間安値は645円(4月13日)だから2.1倍だ。

 ぱどは791円(96円高)。安値は3月28日の303円なので2.6倍だ。

 最後にパスポートは、700円(100円高)のストップ高。安値は271円(4月13日)で2.6倍になった勘定だ。

 全銘柄の株価は最低でも2.1倍。実質的に最も値上がりしている夢展望は7.5倍、株式分割など行っていない中では、堀田丸正が5.3倍だ。

 RIZAP銘柄がそろって暴騰しているのには、カラクリがある。

 この株価暴騰の間に、株式を2分割した銘柄が新興市場に2つある。株式分割は、かつてライブドアが自社の株価を吊り上げるためによく使った。株式の大量分割は、経営破綻した企業で株価の増量剤として使われた“禁じ手”でもある。

 大型分割は01年10月の商法改正で実現可能になった。00年4月にIPO(株式の新規公開)したライブドアは、株式の分割を繰り返した。01年5月に3分割、03年6月に10分割、03年12月に100分割、04年6月に10分割した。最初の1株が3万株になったことになる。同社は、株式分割が株価を吊り上げる特効薬であることを知っていた。

 RIZAP銘柄が株式分割を連発していることに留意しておきたい。今後、さらに大きな分割を行う可能性もある。

 兜町では、「RIZAPグループが6月24日に開いた株主総会で、今後の強気のグループ成長施策が示されたことから26日の東京市場でジーンズメイト、堀田丸正、パスポートがストップ高になった流れが続いている」との見方がある。
(文=編集部)

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