業績が良くないときの事業報告書の作成で注意すべき点は――DMM亀山会長に聞いてみた

業績が良くないときの事業報告書の作成で注意すべき点は――DMM亀山会長に聞いてみた

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■Q 事業報告書の作成で注意すべき点があればご指導ください。

 事業報告書の作成を任されました。初めてのことなので戸惑っておりますが、上司の期待に応えるべく資料をまとめています。僕にとっては入社以来の重要な局面です。注意すべき点があればご指導ください。ちなみに今年度の業績はあまり良くありません。(20代・男性・会社員)

■A 一番やっちゃいけないのが、作為的にデータを歪めること。業績が悪いのは能力の問題だが、報告を歪めるのは信用の問題。

 ウチもちょうど年次報告の時期で、俺も何十かの報告を聞いている真っ最中。調子の良い部署は「今年も増収増益です!」と景気の良い報告で終わるが、減収だったり計画通り行かない部署はそうもいかない。

 そんな部署は怒られたくないからと、ついつい言い訳がましかったり、無理に良く見せようとする報告書を出すことがある。

 悪い例でよくあるのが、どうでもいいような説明に時間を使い、肝心のことは曖昧にする報告。累積ダウンロードが増えてるとか、ユーザー満足度が高いとか、何ページものデータを並べ立て、損益計算書は最後の1枚で簡単に終わらせて、やり過ごそうとする。

 もっとひどいのは、嘘とは言えない程度に経費の一部を計上しないで、利益がよく見えるように都合の良い損益計算書を添付してくる報告書。「数字がおかしい」と記入漏れを指摘すると、「うっかりしました」とか言い訳をするが、ミスならアホだし、ワザとならワルだ。

 やっぱ一番やっちゃいけないのが、作為的にデータを歪めること。業績が悪いのは能力の問題だが、報告を歪めるのは信用の問題。能力が足りないのは指導で何とかなっても、信用のできない奴に仕事は任せられない。

 良いときより悪いときの対応こそが、その人の真価を問われる。

 現状を正確に報告した上で、未来への対策と希望を盛り込むのが、誠実な事業報告書の作り方。対策も希望もないのなら、撤退も含めたネガティブな評価をするほうが、マトモな報告書だと思うよ。

 ちなみに、君の上司がマトモな報告書を期待しているのかは別の話。「ええ報告せよ〜」と言われて、誠実な仕事をしたら「ええ報告の意味がわかっとらんな。書き直せ」と言われるかもしれない。世の中にはそんな話が山ほどあるからね。

 多くのかつてマトモだった人が、マトモじゃない組織の中で、マトモじゃなくなる。

 仮にそんな上司だったとき、君は従うのか? 戦うのか? それとも会社を見切るのか?

 君にとっての重要な局面ってのは、実はそんな時なのかもしれないね。

(亀山 敬司)

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