「もっといいの。あげる」ベンツで女性をひき殺した“川崎の偽セレブ女” 元夫が初告白《明大生時代からの乱倫と薬物依存》

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中川真理紗被告 Aさん提供

「1人の命が失われる重大な事故を起こしたと聞いて、本当に驚きました。短い間ですが真理紗と結婚までして一緒に生活した人間として、彼女と薬物の関係は思い当たるフシがありすぎます。それに、引き起こした結果に対して5年という刑期はあまりにも軽すぎる。このような悲劇を二度と起こさないためにも、本人の更生のためにも、私が知っていることはすべて話したいと思います」

 こう話すのは、自動車運転処罰法違反、覚醒剤取締法違反などの罪に問われ、3月15日に、東京地裁から懲役5年の判決を言い渡された中川真理紗被告(32)の元夫であるAさんだ。

 中川は、昨年5月20日に東京都大田区で警察の職務質問を振り切って車を発進させ、時速121キロメートルで道路脇に突っ込み、歩道にいた高橋悠さん(当時34)をはねて死亡させた。近くのマンションに逃げ込んだところを逮捕され、その後の尿検査で覚醒剤が検出された。

親への報告もなく結婚

 Aさんと中川被告が出会うきっかけは、「mixi」だった。2009年末に知り合ってすぐに意気投合し交際に発展、半年もたたない2010年2月1日には入籍している。

「当時、私は『mixi』の日記に自作の詩を公開していたんですが、それに真理紗がメッセージを送ってきたんです。当時の真理紗は明治大学の大学生でした。容姿に一目惚れしたということもありましたが、彼女の頭がキレるところや文才にも惹かれました。正式に告白した記憶はないのですがすぐに交際を始めて、何回めかの食事で勢いでプロポーズをしたらまさかのオッケー。2人で盛り上がって婚姻届を出して、相手の親御さんへの報告は事後報告でした。真理紗の家はお父さんが早くに亡くなっていて母子家庭。挨拶に行った時は『勝手にしなさい』と投げやりな反応で、あまり親子関係がよくはないのかなと思いました。それでも真理紗の実家から近い川崎でアパートを借りて一緒に暮らすようになりました」

 Aさんと結婚したのは、中川被告が後に悲惨な事故を起こすことになる自動車の免許を取った直後のことだった。

「デートはドライブに出かけることが多かったですね。真理紗はまだ運転免許を取得したばかりでもあったので、運転は正直上手ではありませんでした。それでも彼女の運転で富士の樹海や山梨県の“ほったらかし温泉”に行ったのは覚えています。当時は銀色のヴィッツに乗っていました。結婚してからも沖縄に旅行に行ったり、誕生日にはティファニーのネックレスをプレゼントしたりとごく普通の夫婦だったと思います」

■夫のいない間に家に男性を連れ込んでいた形跡

 しかしAさんと中川被告の「普通の結婚生活」は長くは続かなかった。結婚からわずか3カ月後に、2人は離婚している。原因は、中川被告に対してAさんが猜疑心を持つようになったことにあるという。

「最大の原因は、真理紗の男性問題でした。結婚してからも不特定多数の男と連絡を取り合い、私がいない時に家へ男を連れ込んだ形跡もありました。何度言っても行動が変わらないのでついには大きな喧嘩になってしまい、最終的に真理紗の母親からも『別れてくれ』と頼まれ、離婚することになりました。金銭感覚も常軌を逸していて、毎月生活費として20万円、お小遣いとして5万円を渡していたのですが、それもあっという間に使ってしまうんです。たった3カ月の間に『ゲームを買ったから食費がない』ということが複数回ありました」

■「ごめん、逮捕されてた」

 離婚後、Aさんは中川被告とはしばらく連絡を取らずにいた。だが、離婚から5年ほどが経った2015年頃に、中川被告からFacebookのメッセンジャーでAさんのもとに連絡があったという。

「突然、『久しぶり』と真理紗から連絡がきました。その後私も再婚していたのでヨリを戻すつもりはまったくありませんでしたが、時々近況を報告したり相談を受けたりするようになりました。それが2019年の7月頃から突然連絡がぱったり途絶えて、何度か連絡を入れても返信がなくどうしたのかなと思っていたら、《ごめん、逮捕されてた》という連絡が真理紗から来たんです。自分は悪くないと話していて、それなのに20日間勾留されていたと怒っていました」

 Aさんが差し出した当時のLINEのやり取りには、中川の“言い訳”が並んでいた。

《麻薬取締法違反!》

《不起訴でてきたから 前科はつかなかったよ!》

《なんか 身に覚えがないんだよね。顔見知りの外人に ペルーの漢方渡されて、それ持ち歩いてたら それがインドールとかいう麻薬だって!》

《使ってないよ、ふつうにカバンに入れて持ってた! お茶っぱみたいなやつ! 大麻ではないし、まじで漢方だと思ってたw》(すべて原文ママ)

「海外からの輸入というか卸のような仕事をしていると真理紗から聞いていたので、外国人との繋がりがあったのかもしれません。薬物を使っていたのか使っていなかったのか真偽は分かりませんが、2019年の時は結果的に不起訴だったので、本人の言う通り巻き込まれただけなのかなと思っていました。ただその頃から言動がおかしくなってきて、『野宿しててさ』『もう風俗やる!!』と言っていたこともあります」

■「今思えばあれは覚せい剤のことだったのかも…」

 中川被告は以前から不眠症を患っており睡眠薬を常用していた。Aさんも過去に睡眠薬を使用していた時期があり、相談を受けていた。その中で、問題の言葉が出てきたという。

「逮捕されてからはそれまで以上に薬が手放せなくなっていたようで、『自分と薬しか助けてくれないよ』ということも言っていました。精神安定剤や睡眠薬のどれが効く、というような話の中で真理紗が『レキサルティあげるよ』『あと、もっといいの。あげる。』と意味深なことを言ったんです。その時は深く考えなかったのですが、今思えばあれは覚醒剤のことだったのかもしれません。あの時私が気づいていたら事故は起きなかったのかもしれないと思うと、いたたまれない気持ちになるんです……」

 3月15日、東京地裁は「被告は不合理な弁解に終始し、自分のした行為や責任に向き合おうとせず刑事責任は重い」と指摘し懲役5年の実刑判決を言い渡した。元夫のAさんも中川に対して「まずはしっかり罪を償ってほしい」と切に願っている。

(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))

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