JRA「給付金不正受給問題」170人処分 “指南役”はおりも政夫の娘婿た?った

JRA「給付金不正受給問題」170人処分 “指南役”はおりも政夫の娘婿た?った

©文藝春秋

 日本中央競馬会(JRA)の厩舎関係者が新型コロナウイルス対策である「持続化給付金」を不当に受給した問題で、JRAは4月10日、受給者ら170人を戒告処分や厳重注意にしたと発表した。日本騎手クラブは騎手13人を戒告、日本調教師会も調教助手3人を5日間の出勤停止にするなどした。

 総額およそ1億9000万円もの持続化給付金を受け取っていたというこの問題、“指南役”そして“協力者”はどんな人物だったのか――。「週刊文春」2月18日号の記事を再公開する。

◆ ◆ ◆

「給付を受けたのは100人以上、税金が約1億円支出された可能性がある。競馬界では受給の“指南役”とされる税理士と、勧誘した協力者の関与が問題視されている」(スポーツ紙デスク)

 日本中央競馬会(JRA)のトレーニングセンターで働く調教助手らが、国の持続化給付金を不正に受給したとされる問題。2月17日、野上浩太郎農相はJRAに「厳正な対応を取るよう指示した」と国会で答弁した。競馬担当記者が語る。

「実は競馬はコロナの影響で中止になったレースはなく、去年行われたレースの数は3456回と過去最多なのです。JRA関東労組の顧問税理士は、『競馬関係者は持続化給付金の申請事業者に該当しない』との見解を示し、申請しないよう呼びかけていた」

 ところが昨年5月、大阪の税理士法人が競馬関係者に対し、「経済産業省『持続化給付金』申請サポートについて」と題する文書を配布。〈申請要件を満たさない場合も、特例要件を探して、その満額適用を工夫・検討します〉と、給付金申請を勧誘していたのだ。

「週刊文春」が入手した別の資料には〈個人と会社の両方で貰える可能性が有ります!〉〈最高金額(個人100万円・会社200万円)申請を目指します!〉と強調。給付された場合、同法人は7〜10%の報酬を受け取るという仕組みだ。

 この税理士法人は医療や介護、行政書士法人などが集まった経営コンサルグループの中核で、競馬関係者も顧客としてきた。

「代表のX氏(46)は馬主としても有名で、中央競馬と地方競馬、育成馬を含めると約100頭を所有。京都馬主協会の常務理事も務める競馬界の顔役です」(同前)

■一世を風靡したアイドルグループメンバーの娘と入籍

 さらにX氏は昨年のクリスマスに、かつて一世を風靡したフォーリーブスのメンバー・おりも政夫(67)の愛娘と入籍を果たしている。

 2年前の3月、馬主としても知られる歌手・前川清の舞台におりもの長女の女優・おりもりお(29)が出演。前川と親交のあったX氏は、公演後の食事会で長女に出会い、意気投合したという。

「X氏は約2億6000万円で落札した馬がGTレースを制しましたが、今回の結婚も『サラブレッドをゲットした』と関西競馬界で話題になっていた」(同前)

 別の競馬記者は受給が広がった事情をこう明かす。

「実はXと仲の良い知人が“勧誘役”をしていました。1人は調教師でもう1人はスポニチの競馬担当記者。この記者はXと馬の買い付けに同行するほど親しく、自身も給付金を貰ったと。私も昨年、彼に札幌競馬場で『持続化給付金、貰わな損やで』と勧誘されました。記者席の中でいろんな人に声をかけ、興味がありそうな人にはXの税理士法人を紹介していたようです」

■X氏の税理士法人とスポニチに聞いてみると…

 X氏の税理士法人に事実関係を問うと、こう答えた。

「弁護士を加えて行った再精査の結果、適正な手続きであったことを確認しております。当法人が不正受給に関与している、あるいは指南しているのではないかとのご指摘は当たらないものと認識しております」

 スポニチは記者の関与についてこう回答した。

「知人であるX氏(原文は実名)に頼まれ、持続化給付金受給申請案内の書面を競馬関係者や競馬記者仲間に渡したことは事実です。詳細については調査中であり、調査完了次第、適切に対処いたします」

 なお、不正受給疑惑にX氏が関与していることについて、おりもの事務所に聞くと、「そういう取材は無理です!」とのこと。

 JRAは5日、農水省に調査結果を報告し、今回の発表となった。

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2021年2月18日号)

関連記事(外部サイト)

×