黒の下着はNGなのに、白だとOK…? YouTuberとYouTube「エロ」を巡るコンプラいたちごっこ

“微エロ”YouTuberが猛烈な勢いで急増中 最近のブームは「ノーブラ企画」とも

記事まとめ

  • ソフトなエロコンテンツを配信する“微エロ”YouTuberが急増中だという
  • 最近のブームは“ノーブラ企画”で、女性が下着をつけずランニングや散歩する動画も
  • 微エロYouTuberの広瀬ゆうは「テレビで流れるお色気シーン的なポジション」だと語る

黒の下着はNGなのに、白だとOK…? YouTuberとYouTube「エロ」を巡るコンプラいたちごっこ

黒の下着はNGなのに、白だとOK…? YouTuberとYouTube「エロ」を巡るコンプラいたちごっこ

©iStock.com

 いまYouTube界に大きな異変が起こっている。

 YouTubeといえば、いまや月間ユーザー数が6500万人を超え、人々の娯楽の王様としての地位を手にしつつあるのはご存じの通り。

 ほんの数年前までは「素人たちの内輪ウケ」と毛嫌いしていた人たちも多かっただろうが、昨年は石橋貴明、宮迫博之、手越祐也といったテレビの第一線で活躍してきた芸能人が続々と参入。その他にも、佐藤健や川口春奈のような主役級の役者たちなどが、次々にYouTubeチャンネルを立ち上げた。

 これに合わせて、テレビ業界の売れっ子放送作家たちも活躍の場を求めて、YouTube界に流れ始め、一気にコンテンツのレベルが地上波番組ともそん色ないものになってきた。

 その結果、テレビではよく見る人気タレントにも関わらず、チャンネル登録者数が1万人にも満たないケースが多々発生している。

■猛烈な勢いで急増中の“微エロ”YouTuber

「YouTubeは、いまやプロでさえ苦戦する完全なレッドオーシャンと化していて、YouTubeドリームを手にしようと、いまさら素人が動画投稿をはじめたところで、再生数を稼ぐのは至難の業となっています」(YouTubeに詳しいライター)

 しかし、そんな状況のなか、猛烈な勢いで急増しているのが、“微エロ”YouTuberだ。微エロとは読んで字のごとしで、ソフトなエロコンテンツのこと。

「YouTubeが公表する『コミュニティガイドライン』ではヌードや性的コンテンツのアップロードは禁止されています。なので、このジャンルはエンタメ系のようにプロが進出していないんです。そこに目をつけた人たちが、規制にひっかからない程度の“微エロ”動画を投稿し、再生数を伸ばしているんです」(同前)

■様々な“微エロ”のコンテンツ内容は…?

 実際にYouTubeを見てみると、女性用の下着を着用して紹介するチャンネルや、体のラインがくっきりとでる衣装を着用し、ストレッチをするチャンネルなど様々な微エロコンテンツが上がっている。

「そのなかでも最近のブームは、“ノーブラ企画”です。女性が下着をつけずに薄手のシャツ一枚で、ランニングや散歩をする姿を映している動画が、大量にあがっています。あとは、温泉を紹介するチャンネルも急激に再生回数を伸ばしていますね。というのも女性がバスタオルを巻かずに入浴しているんです。映ってはいけない部分はカットされていますが、テレビの温泉旅番組よりも露出が多く、一気に再生回数が伸びている印象です」(同前)

 なかには、わずか1か月の間に1万人以上の登録者数を獲得するチャンネルもざらにあるという。芸能人といえど、チャンネル登録者1万人の壁を越えられない人もいることを考えると、異常な数字だということがわかる。

 読者のなかにはYouTube上に“微エロ動画”が上がっていることに嫌悪感を覚える人もいるだろうが、YouTube側も基準のラインを超えている動画は削除しており、あくまでもYouTube内のルールにのっとった動画のみが残っているという。数字欲しさに過激度合いを上げていくと、結果的に勝負のフィールドから弾き出されてしまう。

■なぜわざわざYouTubeで微妙なエロを見るのか?

 一方で、不思議なこともある。

 いまやアダルトコンテンツはインターネット上にあふれかえっている。それなのに、わざわざYouTubeで「微エロ」を見る必要もないように思えるが…??

 チャンネル登録者数43万人を誇り、微エロYouTuberの元祖ともいえる広瀬ゆうさんはこう話す。

「テレビで流れるお色気シーン的なポジションなんだと思います。『エロが禁止されている』ところに、突然ちょっとエッチな映像が流れてきたら、うれしいのと同じ感覚なんじゃないでしょうか」

 広瀬さんは、昨年にはデジタル写真集を出版するなど、まさに芸能人顔負けの活躍を見せている。しかし、現状に対して危機感も抱いているという。

■YouTube側がチェックする部分は…?

「YouTube側の規制も時とともにどんどん変わっていっていますからね。私がチャンネルを開設した2017年頃は、まだまだ下着が見えても広告を付けられていたので、そこからも収益をもらえていました。ただ、最近は規制も厳しくなってきていますし、今後もっと厳しくなっていくんじゃないかなと思っています」

“微エロ”の世界も、地上波同様、なかなかに世知辛い。

 実際にYouTube側の微妙な匙加減でコンテンツにOKが出たり、出なかったりすることがあるのだそうだ。

「例えば私があったのは過去に黒い下着をはいていると、何もはいていないようにも見えるということで、注意を受けたこともありました。白だと大丈夫なのに(笑)。そういう風にYouTube側も微妙な部分をチェックしてきます。なのでこちらも臨機応変に変わっていかないと、2、3年後には収入が0になっている――という事態も当然、起き得ると思っています」(同前)

■アダルトサイトではないからこその魅力

 では、そんな“微エロ”の世界で人気を博すためにはどんなことが必要なのだろうか?

「アダルトサイトではないからこそ、いろんな人のフェチを刺激することが大事なのかなと思っていて。私もたまに、露出どうこうよりも『足の裏が見たい』とか言われることもありますし(笑)。そういうのが好きな人もいるわけで、確実に微エロでも需要はある。そういうニーズにできる限り応えながらやれているのが続いている秘訣なのかもしれません。

 あとはいかに配信の中で“素”を出すことができるのかが重要な気がしていて。YouTubeではいわゆるダイレクトなアダルトコンテンツはないですから、ファンにとっても『雲の上のアイドル』ではなく、身近な人間だということを感じてほしいと思ってやっています。いろんな企画の失敗もあえて隠すことなく見せることで、ファンも楽しんでくれているんじゃないかと思います」

 プロが続々参戦するYouTubeだが、その裏では新たな潮流が出てきているのだ。

撮影=杉山ヒデキ/文藝春秋

「いまの年収はフェラーリ3台分です」 微エロYouTuberのパイオニアが語る“配信で稼ぐために最も必要なこと” へ続く

(味道苑)

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