“特権意識の塊のような医師”の異常すぎる不倫欲…罪悪感を覚えず不倫できる男性の“思い込み”

“特権意識の塊のような医師”の異常すぎる不倫欲…罪悪感を覚えず不倫できる男性の“思い込み”

©iStock.com

 たびたび世間をにぎわせる不倫報道を目にして「私には関係ないこと」と思う人は少なくないだろう。しかし、不倫はどこにでもあり、いつ誰にでも起こりうる問題だということを忘れてはならない。

 ここでは、不倫に関するさまざまな相談を受けてきた精神科医の片田珠美氏による著書『 「不倫」という病 』(大和書房)の一部を抜粋し、不倫を繰り返してしまう男性にみられる特徴を紹介する。あなたの周りにも、もしかするとここで紹介するような男性が潜んでいるかもしれない。(全2回の1回目/ 後編 を読む)

◆◆◆

■特権意識の塊のような医師

 芸能人に限らず、過去の成功体験によって強い特権意識を抱き、その結果不倫を繰り返すようになる男性は少なくありません。特権意識の根拠になるのは、容姿、高学歴、高収入、役職など、さまざまです。

 いずれの場合も、本人が「自分は特別な人間だから、普通の人には許されないことでも許される」と思い込んでいる以上、よほど痛い目に合わない限り、なかなか反省せず、不倫を繰り返します。

 私が以前勤務していた病院に、“超遊び人”と評判の30代の男性医師がいました。この医師は妻子がいたにもかかわらず、自宅とは別にワンルームマンションを所有しており、そこに看護師や医療事務の女性などを連れ込んで不倫を繰り返していました。

 あるとき、情事の現場に妻が乗り込んで大騒動になり、しかも妻は院長に直訴して、そのとき一緒にいた若い看護師を解雇するよう要求したのです。医局では、みな「あの先生の相手はたくさんいるから、1人くらいクビにしたって、浮気がおさまるわけないよね」と話していました。

 看護師は解雇されませんでしたが、居づらくなって退職に追い込まれました。その後、医師のほうも、父親が経営する病院の院長になるための修業をするとかで退職したのです。

 この医師は幼い頃から病院の跡取りとして大切に育てられてきたのでしょう。そのうえ、医師免許を取得し、高収入を得ることもできるようになったのですから、特権意識が強いのは当然ともいえます。

 しかも、不倫が妻にばれ、院長にまで直訴されて、病院に居づらくなっても、実家の病院に戻ればいいだけの話です。ですから、退職に追い込まれた不倫相手の看護師とは違い、痛くもかゆくもなかったのではないでしょうか。

 こういう男性の辞書に“懲りる”なんて言葉はありません。それこそ刃傷沙汰になるまで不倫を繰り返します。

■“性欲を満たす道具”として扱う人

 特権意識が強いと、不倫相手を“性欲を満たす道具”として扱うことがあります。しかも、そのことを何とも思わず、罪悪感も覚えません。

 たとえば、渡部建さんは性行為の場所に多目的トイレを指定したとか、行為が終わった途端に女性を帰したがったとか、帰り際には必ず1万円札1枚を渡したとか報じられました。一連の報道が事実とすれば、不倫相手の女性を、“性欲を満たす道具”のように扱ったわけです。

 これは、自分自身の目的を達成するために他人を利用することを何とも思わないからでしょう。しかも、そういうぞんざいな扱いによって、相手の女性が傷つくことにも、反感や怒りを抱くことにも考えが及ばないわけで、想像力が欠如しているように見受けられます。

 このように不倫相手から“性欲を満たす道具”として扱われると、女性は傷つきます。渡部さんの不倫相手だった女性は、週刊誌の取材に次のように話しています。

「彼は私のことを“性のはけ口”くらいにしか思っていなかったんでしょうね。せめて一人の女性として扱ってほしかったと思います」

 女性を“性のはけ口”として扱うのは、相手に対するリスペクトがなく、気持ちや欲求を認識しようとしないからでしょう。そういう扱いをうけたせいで傷ついたという女性の話を聞くことは少なくありません。

■不倫相手から出張先のホテルに呼ばれたのに費用は女性が負担

 たとえば、20代の会社員の女性は、30代の上司と不倫関係にありましたが、情事の場所はいつも職場だったということです。最初は、上司と一緒の出張の際、宿泊先のホテルのバーで飲んだ後、上司の部屋で飲み直していたときに男女の関係になったそうですが、その後はいつもこの女性が1人きりで残業しているときに上司が耳元でささやき、上司の個室で関係を持ったとか。

 30代で、個室を持つ管理職だったのですから、相当やり手なのでしょう。たしかに、この上司は優秀な人で、女性が出張先で不倫関係になった一因に、“仕事ができる大人”の雰囲気に惹かれたことがあるようです。当然、高収入のはずですが、彼女との不倫にはあまりお金を使ってくれませんでした。

 1度など、上司の出張先のホテルまで呼び出されたこともあるそうです。上司が宿泊していた部屋で関係を持ちましたが、ビジネスホテルのシングルベッドでは、体を重ね合わせることはできても、横に並んで寝ることはできなかったので、この女性は上司から別に部屋を予約するよう言われました。

 しかも、女性のほうは出張ではなかったので、ホテルまでの交通費も宿泊費も自腹でした。この頃から、自分はあまり大切にされていないのではないか、“性のはけ口”にされているだけなのではないかと感じ始めたということです。しかし、別れを切り出したら、上司から嫌がらせをされ、仕事がしにくくなるのではないかと思い、ズルズルと関係を続けていました。

 そういう不満がたまっていたからでしょうか、先輩の女性社員と一緒に飲みにいった際、上司との不倫について愚痴まじりに話してしまったのです。そのとき、先輩から衝撃的な話を聞きました。実は、例の上司には、これまでも不倫の噂がいろいろあったらしいのですが、社内でトップクラスの業績をあげていたので、不問になっていたというのです。

 女性はかなりショックを受けたようですが、それだけではすみませんでした。この先輩が、上司との不倫の噂を社内で吹聴したらしいのです。この先輩は、上司の過去の不倫の噂を知っていたくらいですから、情報収集能力に長けているのでしょうが、こういう“情報通”は自分が聞いた話を広めることも躊躇しません。

 そのせいか、SNSで「枕営業して出世しようなんて最低」「出張先まで押しかけるなんて、よほど好きなんだ」「あんなおじさんにやらせるくらいだから、かなり遊んでる」などと誹謗中傷されるようになりました。

 先輩に抗議したものの、「私は誰にも話してないわよ」と言われると、それ以上追及することはできなかったそうです。この頃から夜眠れなくなり、出社しようとすると動悸や吐き気が出現するようになって、私の外来を受診しました。

 薬を処方しても、症状はなかなか改善しませんでした。診断書を提出し、しばらく休職したのですが、誹謗中傷に耐えられなかったこともあって、結局この女性は会社を退職したのです。

 例の上司への怒りを抑えられなかったので、退職届を提出する際に人事部の部長に不倫の事実を打ち明けたところ、部長は「調査する」と答えたそうです。しかし、その後会社のかつての同僚と偶然会った際に、例の上司は全然おとがめなしで、何の処分も受けておらず、相変わらずバリバリ働いているという話を聞きました。それを聞いて愕然とし、「自分は仕事も収入も失ったのに、なぜ上司は何の罰も受けず、のうのうとしているのか」と腹が立って仕方がなかったとか。

 この上司が不倫を繰り返す背景には、会社が大目に見ていることもあるのではないでしょうか。やり手で、業績をあげているため、少々のことには目をつぶるという姿勢なのでしょう。

 不倫を報じられた有名人が社会的に抹殺されることもある昨今、不倫が少々のことかどうかは疑問です。ただ、双方が合意して性関係を持った以上、犯罪ではないので、会社に多大な利益をもたらす社員のふるまいは大目に見るわけです。

 こうした会社の姿勢がこの上司の特権意識に拍車をかける可能性は十分考えられます。ですから、今後も不倫を繰り返し、相手の女性を“性欲を満たす道具”として扱い続けるのではないでしょうか。

■女性を征服することに「狩り」のような快感を覚える

 不倫を繰り返す男性のなかには、女性を征服することに「狩り」のような快感を覚えるタイプが少なくありません。

 渡部さんの複数の女性との不倫が報じられた際、

「あんなきれいな奥さんがいてなぜ浮気するのか」

 という疑問の声が多数ありました。

 ただ、周囲の誰もがうらやましがるような美人妻を持ちながら、不倫を繰り返す男性はどこにでもいます。その一因として、それだけモテることがあるのではないでしょうか。

 美人と結婚できるのは、容姿にせよ、学歴にせよ、収入にせよ、それだけモテる要因を持っているからでしょう。当然、周囲の女性が放っておきません。とくに渡部さんは容姿に恵まれているうえ、不倫報道の前はテレビにもよく出ていて、売れっ子でした。

 もっとも、それだけではないでしょう。いくらモテても、不倫しない男性はいくらでもいるのですから。

■携帯に保存していた画像を互いに見せ合い自慢合戦

 実は、看護師や医局秘書などと不倫を繰り返す男性医師は少なくありません。医師の多くは高収入なので、それだけモテるからでしょうが、彼らを身近で観察していて、女性を征服することに「狩り」のような快感を覚えるタイプが多いことに気づきました。

 こういうタイプからすれば、結婚した時点で「狩り」は終わります。当然、「釣った魚に餌はやらぬ」という心境になりやすく、今度は次の「狩り」に乗り出すわけです。獲物を手に入れたときの快感は一瞬ですから、それをずっと味わいたければ「狩り」を延々と続けるしかありません。

 先ほど取り上げた“超遊び人”の医師も、「狩り」の快感を味わうために次から次へと女性を征服しているように見えました。「類は友を呼ぶ」ということわざ通り、この医師は、やはり遊び人の同僚医師といつも飲み歩いていました。同僚医師も既婚者でしたが、「クラブ活動」と称して、高級クラブに通い詰めており、どの店にきれいな女の子がいるかを熟知していたからです。

 この2人は、「今度はどの女の子をものにしたか」を携帯に保存していた画像を互いに見せ合いながら、自慢合戦だったようです。医局でも自慢合戦をしていたことがあるらしく、その場にたまたま居合わせた医師は、「自慢するんだったら、臨床の腕とか、論文の数とかにすればいいのに」とあきれていました。

 自慢するのは、自分が征服した女性を「狩り」の獲物のようなものと認識しているからでしょう。自分が仕留めた獲物を剥製にして部屋に飾るのと同じ心理から、画像を保存するわけです。

 しかし、これはかなりの危険を伴います。携帯に保存していた画像を妻に発見され、それをSNSで拡散されて大騒動になった医師を知っています。自業自得でしょうが、それですべてを失いかねません。「狩り」感覚で女性を征服することにはそれなりのリスクが伴うことを肝に銘じるべきでしょう。

【続きを読む】「離婚できるはずない」「仮面夫婦だから仕方ない」平然と不倫をする人たちの異様な“心理的共通点”とは

「離婚できるはずない」「仮面夫婦だから仕方ない」平然と不倫をする人たちの異様な“心理的共通点”とは へ続く

(片田 珠美)

関連記事(外部サイト)

×