「眞子さまが小室家側に…」年内ご結婚で激震、識者が語る小室圭さんの“勘違い”が令和皇室にもたらしたもの

「眞子さまが小室家側に…」年内ご結婚で激震、識者が語る小室圭さんの“勘違い”が令和皇室にもたらしたもの

4年前、NHKによる一報の翌日、勤務先で取材に応じた小室圭さん ©JMPA

 9月1日、秋篠宮家の長女・眞子さまと婚約が内定している小室圭さんが年内ご結婚の方向で調整が進められていると複数のメディアが報じ、衝撃が走った。10月に婚姻届を出す方向で調整との報道も続いている。

 なぜ眞子さまのご結婚は急展開したのか。宮中で起きていた眞子さまの宮内庁長官への“直談判”事件などについて、9月10日(金)発売の月刊「 文藝春秋 」10月号がその詳細を報じている。

 NHKが夜7時のニュースで「秋篠宮ご夫妻の長女・眞子さま 大学時代の同級生・小室圭さんと婚約へ」とスクープしてから4年。「文藝春秋」2021年6月号掲載の江森敬治氏(毎日新聞編集委員)、片山杜秀氏(慶應義塾大学教授)、河西秀哉氏(名古屋大学准教授)、山口真由氏(信州大学特任教授・法学博士)による座談会を公開する。(全3回の1回目/ #2 、 #3 へ続く)

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■「国民に向けての文章」ではない

江森 秋篠宮さまは昨年11月の誕生日会見で小室圭さんに対し、小室家が抱える金銭トラブルについて、「対応が目に見える形になる」ことを求めました。今回、小室さんが公表した28枚にわたる説明文書はその回答と言えるものです。

河西 私は、こんな論文調の文書が出てくるとは夢にも思いませんでしたね。正直な感想を言うと、学生の出来の悪いレポートを読まされた印象があります。私は象徴天皇制の研究をしているので、皇族が書かれた文章や記者会見の文章を読みますけれど、それに比べると「うーむ」という感じ。本文の前に「概要」が4ページもあってけっこう長い(笑)。もう、そこで挫折しそうになりました。さらに脚注が13ページもあるから、とにかく読みづらい。

片山 裁判の上申書のような印象ですね。私は思想史の研究をしていて裁判記録をよく読むんですが、この文書はそれによく似ている。

山口 私もそういえば、法律家の卵だった時に、背伸びしてこういう文章を書いたことがありました(笑)。一流の法律家を目指すなら、全体のストーリーや言い回しを含めて、改善の余地はありますが。

■文書公表後、世間の祝福ムードは高まらなかった

江森 大切なのは中身です。文書には、「私と眞子様の気持ち、そして結婚に対する思いに変わりはありません」とあります。しかし、残念ながら、文書公表後、世間の祝福ムードは高まっていません。

河西 要するに、これは「国民に向けての文章」ではないんですよ。国民にわかってもらおうとする文書ではない。

片山 この文書をステップにして金銭トラブルを解決したい、そして秋篠宮さまや宮内庁に結婚を認めてもらいたいというのがある。だから言質を取られない形で最大限弁明し、何もツッコまれない内容にしておきたい。何かを「伝える」文章ではなく、「守り」の文章だと。叩かれることを恐れている人間だったら、私でも同じように書くかもしれない。あまり好きな文章ではないですけど。

■決定的な価値観のズレ

江森 経緯を振り返ると、眞子さまと小室圭さんの婚約が内定したのは2017年9月です。同年末に小室さんの母親と元婚約者の間に約400万円の金銭トラブルがあったと報じられました。秋篠宮さまは、2018年11月の誕生日会見で、「多くの人が納得し、喜んでくれる状況」にならなければ、婚約にあたる「納采の儀」は行えないと話しました。つまり、秋篠宮さまは、ずっと金銭トラブルの解決を求めてきました。

河西 だからこの文書では、小室さんがこの間何もしていなかったわけではなく、いつ元婚約者の方に連絡したか、いつ話し合いの場を持ったかなどが丁寧に説明されていたので、経過はよくわかりました。

山口 今回文書を出した目的として、「金銭トラブルと言われている事柄に関する誤った情報をできる範囲で訂正する」と書かれています。私はここにまず、「アレ?」と思いました。日本の国民の多くは、眞子さまのお相手に、正しさよりも優しさを、そしてコミュニティの常識を共有していることを期待していたのだと思うんです。

 それなのに、小室さんの文書は「僕は優秀なんだ、こんな反論もできるんだ」と徹頭徹尾、自分の正しさを訴えている。

■名誉のためにもお金を返さない

片山 繰り返し「借金を踏み倒した事実はない」と訴えていますね。解決金を払ったらどうかという意見に対しても、解決金を払ってしまうと、「私や母は借金を踏み倒そうとしていた人間だったのだということになります」とかなり強い調子で反論している。「これは、将来の私の家族までもが借金を踏み倒そうとした人間の家族として見られ続けるということを意味します」というわけですが、将来の家族とは眞子さまですね。眞子さまの名誉のためにもお金を返さないと言われても……。

河西 「切実に名誉の問題」とも書いています。でも、国民が知りたかったのはそこではない。少なくとも小室家が家計の苦しい時に元婚約者から400万円の提供を受けたのは事実なわけです。はじめに元婚約者の方に対する感謝の気持ちが一言でも書いてあれば、その後の説明の受け止め方も変わると思うのですが、その一言がないんです。

江森 通して読んでも、小室さんの感謝の気持ち、誠意が伝わってきません。

■日本社会に残る“貸し借り”の感覚

山口 小室さんの考える法律論と、日本社会に根づくより広義の“貸し借り”の感覚に決定的なズレがあるんだろうと思いますね。小室さんの主張を大まかに整理すると、元婚約者の方から母に対する婚約破棄は一方的なもので、母側に慰謝料請求権があるはずだ。ところが、元婚約者から「返してもらうつもりはなかった」と言われたことを以て、母はその請求権を放棄し、それと同時に、元婚約者が持っていたかもしれない金銭の返還請求権もなくなったというものです。

 確かに、小室さんの主張は、法律論としてありえないではないですが、日本社会に今も残る“貸し借り”の感覚には合わないのです。苦しい状況を助けてもらった恩に対し、何らかの形で「お世話になりました」と報いるべきという感覚は、前近代的と言われながらも、広く社会に浸透しています。これまで、どうも“日本的”とされる価値観と、個人主義的な小室さんの価値観にズレがあるんじゃないかと懸念がありましたが、今回の文章でそれが決定的になった。このいかんとも埋めがたい溝について、この文書はある種の最終通告のようにも思いました。

■小室さんも「もらいっぱなし」

片山 この文書で、金銭トラブルに小室さん本人が関わっていたこともはっきりしました。文書では、元婚約者の方が小室さんの母親の求めに応じて圭さんのICUの「授業料」としてお金を渡していて、小室さんもそれをもらったことを認めている。実際には、そのお金は授業料として使わずに、「すべて私の貯金と奨学金で賄っています」と否定していますけれど、つまり、母親だけでなく小室さん自身もお金をもらいっぱなしになっていることを認めているわけです。カリフォルニア大学ロサンゼルス校へ留学した際も、元婚約者から200万円を送金してもらったまま返していないことも認めている。

 ここで忘れてはいけないのは、小室さんのお母さんと元婚約者の間には、「愛の問題」が当然あったはずだということです。「愛」があれば多少のお金の貸し借りもうやむやになる。でも愛がなくなれば貸し借りの問題が浮上してくる。今になって、いくら互いに「貸した」「貰った」と主張をしたところで、そこは当事者の「愛」の問題だから、真相は藪の中。誰にもわからないことに、我々がこんなにも付き合わされているのか、とふと思ってしまいました。

■小室さんのちぐはぐな対応

江森 主張を繰り返すだけでは、金銭トラブルの解決にはなかなか繋がらないと思っていました。そこへ、文書を出して4日後、今度は解決金を元婚約者に支払う意向だ、と小室さんの代理人弁護士が明らかにしました。小室さんの対応はちぐはぐな感じがします。

河西 あれ、名誉の問題はどうなったの? と思いましたね。今回の文書で私が変だと思ったのは、一昨年1月に公表した文書に触れ、「(金銭トラブルを)『解決済みの事柄であると理解してまいりました』という表現は、現在完了形ではなく過去完了形としての表現として書いたものです」と書いている箇所です。自分は解決済みの問題とは主張していないのに、世間が勝手に誤解したと主張しているんですよね。それでもう一度、前回の文書を読み返したのですが、小室さんが言う通りには読めない。ひと言、「誤解を招いてごめんなさい」と書けば良いのに、「間違っているのはあなたたちだ」と読めるような文章を書いてしまう。ここは象徴的で、小室さんは読んだ人がこぶしを挙げたくなるように書いてしまうんです。

片山 少しでも隙を見せると徹底的にやられるという過剰なまでの被害者意識を持っているのではないですか。たぶん元婚約者に対しても、そういう姿勢だから行き違いを続けてきたんだろうと思います。

■眞子さまは小室家側に立った

江森 この文書が発表された翌日、秋篠宮家を補佐する皇嗣職大夫が、眞子さまは小室さんと金銭トラブルについて話し合い、今回の文書も相談のうえで公表したと説明しました。小室さんが文書に記した「元婚約者の方とお互いの認識についてきちんと話し合い、ご理解を得たうえで解決する」という対応方針には、眞子さまの意向も反映されていたといいます。そのうえで、眞子さまは「いろいろな経緯があったことを理解してくださる方がいらっしゃればありがたい」というコメントまで発表された。

 私がそれを知って感じたことは、眞子さまが小室家側に立ってしまったということです。これはすごく心配です。眞子さまは内親王という重い立場なのです。小室さんと話すよりも、まずはご自分の両親とよくよく話し合ってもらいたい。そして、内親王としてどう対応すべきかを考えなければいけません。眞子さまの対応に首をかしげざるを得ません。

河西 今のお話はすごく重要だと思います。昨年11月に出された眞子さまの文書を読んだ時にも、「眞子さま大丈夫かな」と不安に思ったんです。特に違和感を覚えたのは、「天皇皇后両陛下と上皇上皇后両陛下が私の気持ちを尊重して静かにお見守りくださっている」と書いた部分でした。まるで天皇皇后、上皇上皇后を盾にご自分の主張をしているように読めてしまう。眞子さまは結婚すれば現行の皇室典範では将来の天皇の姉であり、小室さんは天皇の義兄になるわけだから、眞子さまが小室さんに話して立場の重さを理解してもらうべきなのに、自分までもが皇室の立場を使ってしまっている。

■愛の力のなせる業

山口 私たちがこの問題を危惧するのも、個人の資質だけじゃなく、皇室という家のお話が絡むからですね。私の研究分野である家族法の観点で言えば、結婚が家同士の「身分」の領域から個人同士の「契約」へと向かう流れがあります。例えば、結婚して姓が変わることは、自分の帰属先が実家から婚家に変わることを示しています。つまり、夫婦同姓は、最後に残る結婚の身分的な意義の象徴なわけです。ですから皇族だって、個人の意思のみに基づいて結婚するんだって言われると、確かに憲法にもそう書いてある。でも一つ引っかかるのは、この結婚に身分の要素はないですかというところ。眞子さまは結婚によってはじめて身分から解放され、小室さんには、本人が意図しているかは分からないですけれど、いかんともしがたいステイタスの向上が、結婚とともに付いてくる。お二人は個人としての結婚を主張するけれど、皇室という日本で最高の身分にフリーライド(ただ乗り)しているんじゃないの? というモヤモヤが残ります。

河西 2人がその点にどこまで自覚的なのかがわからない。ロミオとジュリエットみたいに燃え上がってしまって、周りが見えていないように前々から感じますね。

片山 これは結局、「愛の問題」ですよ。今は引き合う力が強くて、両親や国民、皇室関係者の意向も聞こえないから、暴走しているように見える。愛の力のなせる業です。

山口 いろいろ厳しいことも申し上げましたが「若さゆえ」とも思うのです。昔、私も別れを切り出した恋人に、12枚の手紙を書いて「別れないで」と迫ったことがあったなと思い出しました……。

片山 私は「愛」については、きっと山口さんの10分の1も経験がない(笑)。そういう人間が言うのもなんですが、好きなものはしようがない。他者の介在には限度がある。あとでダイアナ妃のように不幸になったらと心配する向きもあるかもしれないけれど、現段階では余計なお世話ではないでしょうか。

( #2 へ続く)

「早く皇室を出たい」前のめりな眞子さまと小室圭さんご結婚問題の出発点は…《10月婚姻届の報道も》 へ続く

(「文藝春秋」編集部/文藝春秋 2021年6月号)

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