画面が大きくなったGoogleの新型スマホ「Pixel 5a(5G)」3つの「いいところ」と「気になるところ」

画面が大きくなったGoogleの新型スマホ「Pixel 5a(5G)」3つの「いいところ」と「気になるところ」

「Pixel 5a (5G)」。これまでの「Pixel 5」の廉価版という位置づけですが、とてもそうとは思えない実力を秘めています

 Googleから新しいスマートフォン「Pixel 5a (5G)」が登場しました。型番に「a」がつくことからも分かるように、Pixelシリーズの売りであるカメラ機能はそのままに、メモリなどのスペックを若干ダウングレードし、そのぶんリーズナブルな価格で提供するというコンセプトのモデルです。

 もっとも今回の「Pixel 5a (5G)」は、そうした従来の「a」つきモデルのコンセプトから少し外れた、いい意味で予想外の製品となっています。筆者はこの「Pixel 5a (5G)」を私物として購入し、これまで約2週間使っていますが、予想以上の出来に、日々驚かされています。

 今回はそんなPixel 5a (5G)のいいところ、そしてやはり「a」つきのモデルならではの若干気になるところ、それぞれについて紹介します。

■いいところ1:元のモデルと比べて意外にスペックダウンしていない

 Pixelの「a」がつくモデルはいわゆる廉価版にあたり、CPUやメモリは元のモデルに比べてスペックダウンしているのが通例です。しかし今回の「Pixel 5a (5G)」は、メモリこそ8GB→6GBと減っているものの、CPUは元のモデルである「Pixel 5」と変わっておらず、ベンチマークのスコアもそう開きがありません。

 またPixelの「a」がつくモデルとしては初となる防水防塵に対応しているほか、元のモデルでは省略されたイヤホンジャックも追加されています。「そこそこのグレードに見えて実はショボい」製品だと買って後悔しますが、本製品は「廉価版に見えて高い完成度」という真逆のパターンで、売り方が消極的すぎない? と心配になるほどです。

■いいところ2:画面サイズが大型化、しかも有機ELまで採用

 さらに本製品は、元のモデルであるPixel 5と比べて、画面サイズが大きくなっているのが特徴です。これまでも、Pixelの「a」つきモデルは、元のモデルよりも画面が大きくなるのが通例だったのですが、本製品は6.0型→6.34型と「少しだけ大きく」ではなく「かなり大きく」なっています。

 この6.34型というサイズはかつて存在した、末尾に「XL」がつくPixelの大型モデルとほぼ同じで、大画面を求めるユーザにはぴったりです。コンパクトさと軽さを重視するユーザには不向きですが、一般的に大画面モデルはワンランク上の価格が設定されていることを考えると、よりお得です。過去の命名ルールを踏襲するならば、実質的に「Pixel 5a XL」と言えるかもしれません。

■いいところ3:夜景モードなど定評のあるカメラ機能はそのまま

 PixelシリーズはAIを用いたカメラの性能の高さが大きな売りですが、本製品はそれらの機能も欠けることなく搭載しており、定評のある夜景モードはもちろん、売りである天体撮影機能も利用できます。格安のスマホではカメラの性能が物足りないけれども、10万円を超えるハイエンドスマホは予算的にも難しい……という人には、ぴったりの選択肢です。

 実際にしばらく使っていると、ピントが合ったと思ったらすぐ外れたり、また長時間使っていると発熱の警告が出たりと、ハードウェアが若干足を引っ張っている様子はあるのですが、ごく稀に発生するそれらの症状さえ許容できれば、元のモデルと同じカメラ機能が使えるのは大きなメリットです。

■気になるところ1:削られている機能はないわけではない

 廉価版にしては高い完成度を誇るこのPixel 5a (5G)ですが、削られるところはしっかりと削られています。前述のメモリ容量はもちろんのこと、ワイヤレス充電機能や、他のデバイスをワイヤレス充電できるバッテリーシェア機能も非搭載となっています。

 また、「a」のつかないこれまでのモデルには標準で付属していた、Googleフォトに写真を容量無制限で保存できる特典も省略されています。これらの機能や特典を耳にしてピンと来ない人は何ら気にしなくて構いませんが、それらがあるが故にPixelシリーズをこれまで使ってきた人、これから選ぼうとしている人は、慎重に選択したほうがよさそうです。

■気になるところ2:大台を切りそうで切らないビミョーな価格

 Pixelの「a」シリーズは、元のモデルに比べてリーズナブルな価格で提供されるのが最大の売りですが、今回のPixel 5a (5G)は元のモデル(Pixel 5)が74,800円なのに対して51,700円と、いまいちパンチに欠けています。「すごい! この完成度で5万円の大台を切っている!」と言いたくてもわずかに届かない、実にビミョーな価格設定です。

 前述のように、CPUは元のモデルと同一であるほか、欠けている機能も少なかったりと、価格が劇的に下がる要因はないので、むしろ健闘した部類だと言えなくもないのですが、51,700円というキリの悪い価格ゆえ、端数のマジックでどうしても「もう一声!」と言いたくなってしまいます。今後もし、セールなどでこの端数が削られることがあれば、相当なインパクトがあることでしょう。

■気になるところ3:もうすぐPixel 6が出てくるんですが……?

 そして今、このPixel 5a (5G)を買うか買うまいか迷っているユーザにとって、もっとも悩みの種となっているのは、今秋にリリースが予定されている次期主力スマホ「Pixel 6」シリーズの存在でしょう。久々の「ガチな」フラッグシップモデルということもあって、すでにティザー広告が公開されるなど、Google自身もヤル気満々です。

 特に従来の「Pixel 3」や「Pixel 4」などハイエンドモデルからの買い替えを目論むユーザにとっては、Google独自の新チップを搭載したこのPixel 6、そして大画面版のPixel 6 Proが、本命となるのは間違いありません。価格は10万円超えが見込まれるので、お値段的にはまったく勝負になりませんが、とにかくPixelシリーズで最高峰のモデルがほしいと考える人は、Pixel 6シリーズの正式発表まで、もう少し様子を見るのも手かもしれません。

(山口 真弘)

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