「急にツーブロックに刈り上げ、ワックスで髪型を…」甲府放火“2人死亡” 逮捕の“19歳生徒会長”が事件前に見せた“変貌”

「急にツーブロックに刈り上げ、ワックスで髪型を…」甲府放火“2人死亡” 逮捕の“19歳生徒会長”が事件前に見せた“変貌”

甲府放火 少年は生徒会長も

「急にツーブロックに刈り上げ、ワックスで髪型を…」甲府放火“2人死亡” 逮捕の“19歳生徒会長”が事件前に見せた“変貌”

12日の未明、火の手があがった井上さん宅(写真は近隣住民提供)

《甲府放火“2人死亡”》「勝手にティファニーを送りつけ、LINEブロックしても執着…」逮捕された19歳少年“長女への執拗なストーカー行為の全貌” から続く

 山梨県甲府市蓬沢(よもぎさわ)の住宅が全焼し、焼け跡から2人の遺体が見つかった事件。山梨県警は16日、遺体は同所に住む会社員、井上盛司さん(55)と妻でパートタイマーの章恵さん(50)だったと発表した。

 10月12日の未明、井上さん宅から火の手が上がり、現場から男が逃走した。事件発生から9時間がたった12日夜、19歳の少年Aが、泣きながら「人を殺してしまった」と現場から30キロ離れた身延町内の駐在所に出頭した。全国紙社会部記者が明かす。

「県警は、井上さんの次女に怪我を負わせたとして、Aを傷害容疑で逮捕。その後、遺体で見つかった井上さん夫婦の死因は失血死だと明らかになりました。Aは1階の寝室で寝ていた夫婦を凶器で殺害した後に、建物に油を撒き、火をつけた可能性が高い。

 Aは警察の取り調べに対し、『被害者家族の長女に好意を寄せていた』『急にLINEで連絡ができなくなり、殺害しようとした』などと逆恨みとも取れる供述をしているほか、事前に複数の刃物や揮発性の高い油を用意していたなどとも説明しているようです。『事件の数日前の夜中に井上さんの自宅を懐中電灯で照らす不審な人物を目撃した』という近隣住民の証言もあり、計画性を強く感じさせます」

 県警は今後、殺人や現住建造物等放火容疑での立件も視野に捜査を進める方針だという。

■Aは井上さんの長女と同じ定時制高校に通っていた

? 井上さん宅の近隣住民はこう述べて、がっくりと肩を落とした。

「幼い娘2人を連れて家の周りを散歩している両親の姿が印象に残っています。2人の娘は目元がぱっちりしていてね、私が『お父さんにそっくりですね』と声を掛けると、盛司さんは『そうですかね』と照れたように微笑んでいました。

 少し前に朝、自転車で通学する長女の姿も見ました。愛嬌があって、すれ違う時に『おはようございます』と挨拶してくれた。どこにでもいる普通の家族だった。なぜこんなことになってしまったのか、残念でなりません」

 あまりに身勝手な理由から井上さん一家の未来を根こそぎ奪ってしまったA。Aは井上さんの長女と同じ甲府市内の高校に通っていた。取材班は甲府市内で、かつてAと同じ高校に通っていた友人からこんな証言を得た。

■生徒会長にも選ばれたA。休み時間は常に一人で「ポケモン」を…

「Aは授業態度が真面目で、勉強熱心。皆勤賞かってくらい学校を休むこともないから、教員からの評価も高かった。でも友達は少なく、いわゆる“陰キャ”でしたね。自分は席が近かったこともあり、ペンを借りたり、勉強を教えてもらったりすることもあった。貸してくれるのは決まって、サンリオの犬のキャラクター『シナモン』のイラストが描かれたペンで、数学が得意でした。

 昨年度末に行われた生徒会選挙にも立候補し、在学生の信任を得て、生徒会長に選ばれました。うちの学校は毎年、明るくて目立つタイプの“陽キャ”が生徒会に立候補するので、Aが出馬したのは以外でした。ちなみに井上さんの長女も同じ選挙に立候補し、役員に選ばれています」

 生徒会長に選ばれたものの、Aは変わらず、学校では特別に目立つわけではなく、友人らと戯れることもあまりなかったという。

「友達同士で悪ふざけをしたり、冗談や下ネタを言ったりする姿は見たことがない。休み時間は常に一人でいて、ニンテンドースイッチをもってきて『ポケモン』をしていた。部活は長女と同じ将棋クラブだったと思います。学校が終われば緑色のママチャリでそそくさと下校していく。生徒会の中では仲良くやっていたようだが、地味なタイプでした」(同前)

■急にツーブロックに刈り上げ、ワックスで髪型をキメるように…

 ところが、今年の春頃にAに変化が起きたという。友人が続ける。

「生徒会長に選ばれた後の4月ごろです。もともと芋っぽい見た目のAでしたが、急にツーブロックに刈り上げて、ワックスで髪型をキメていました。太かった眉毛も整えて、見た目に気を使っている印象でしたね。『かっこいいね』と声を掛けたら、おどおどしながらも喜んでいました。今思えば異性か好きな人を意識していたのかもしれません」

  #2 で報じたが、井上さんの長女は、事件の少し前から友人に「ストーカーにあっている」と漏らしていた。

■「ティファニーなどのブランド品を勝手に送りつけてきた」

「『ティファニーなどのブランド品を勝手に家に送りつけてきて、LINEをブロックしても執着してくる人がいて困っている』って……。その人の名前を聞いても、相手を気遣って私には教えてくれませんでしたが、おそらくそれがAだったのではないかと思います」(井上さんの長女の友人) 

 別の知人はこう証言する。

「美人で人気者だった彼女でしたが、彼氏はいなかったと思います。でも、女子高生ですし、当然気になる相手や男友達はいたようです。今年の夏にはある男の子とイオンで一緒に仲良く遊んでいて、噂にもなった。それでAが勝手に勘違いし、逆恨みをしていたのだったら……」

 Aの学校での様子を確認しようと、Aが通う高校を訪問したが、「担当者不在」として取材に応じることはなかった。

 事件発生直後から現場周辺に張り巡らされていた規制線は15日に解除された。井上さんの自宅に足を運ぶと、真っ黒に焼け焦げ崩れた家屋の入り口に真新しい花が置かれていた。

「事件がなければ長女は17 日、所属していた演劇部のコンクールに出演する予定でした。彼女は昨年に引き続き、劇中主要な役をこなしながら脚本も担当していた。昨年の作品は、ある童話をモチーフにしており『人への優しさ』をテーマにしたもの。そして今年の作品は『LOVE(愛)』がテーマでした。Aのしたことに怒りを感じます」(演劇部関係者)

 捜査関係者によると、Aはその後の取り調べに対し、「思い通りにならないので侵入しようと思った。見つかれば家族全員を殺害するつもりだった」と供述、井上さんの住所については「最近知った」と話しているという。

「文春オンライン」では、今回の事件について、情報を募集しています。下記のメールアドレス、または「文春くん公式」ツイッターのDMまで情報をお寄せ下さい。

メールアドレス:sbdigital@bunshun.co.jp
文春くん公式ツイッター: https://twitter.com/bunshunho2386

(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))

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