《大阪府3歳男児“熱湯虐待”殺害》「施設にいた頃も3歳の子を蹴ったり、引きずり回したり…」「高校時代は友人たちの“金ヅル”」 逮捕の母が苛まれていた“孤独”

《大阪府3歳男児“熱湯虐待”殺害》「施設にいた頃も3歳の子を蹴ったり、引きずり回したり…」「高校時代は友人たちの“金ヅル”」 逮捕の母が苛まれていた“孤独”

逮捕された行歩寿希容疑者 FNNプライムオンラインより

《大阪3歳男児“熱湯虐待”殺害》逮捕の母が抱えた“男性依存”という闇 「とにかく男が『やれ』と言えば何でもやってしまう性格でした」 から続く

 大阪府摂津市のマンションで、新村桜利斗(おりと)ちゃん(3)が長時間熱湯をかけられて死亡し、母親と同居していた交際相手の松原拓海被告(24)が逮捕・起訴された事件。大阪府警は27日、新たに母親の行歩寿希容疑者(23)を暴行容疑で逮捕した。

 松原被告から押収した携帯電話を調べたところ、行歩容疑者も松原被告と一緒になって桜利斗ちゃんを虐待する動画が発見され、悪質性が高いとして立件に踏み切った。行歩容疑者の地元の友人たちは、「寿希ならやりかねない。全く意外ではなかった」と口をそろえた。

 行歩容疑者は、大阪府岸和田市の児童養護施設に小学校入学前に姉と一緒に入所した。当時の行歩容疑者をよく知る人物は、行歩容疑者の“子供嫌い”は施設にいた頃から既に見られたと話す。

「寿希は両親からネグレクトの虐待を受けて施設に入りました。普通、授業参観や運動会などの学校行事や、休日などに両親が訪ねて来ることが多いのですが、寿希の両親は一度も顔を見せたことがありませんでした。『両親はいるのか』と一度尋ねたことがありましたが、『いるかいないかわからん。顔も覚えとらん』と言っていましたね。

■同じ施設の3歳児を蹴ったり、室内を引きずり回したり…

 住んでいた施設の女子棟は、同じ建物内に幼児棟も入っていたのですが、寿希が小学校高学年の頃には、今回犠牲になった桜利斗ちゃんと同じ3歳の子に暴力を加えることもありました。ふざけてちょっかいを出してくる子どもたちを私たちは適当にあしらっていましたが、寿希は違いました。『ほんまにしばいたる』と怒って、蹴ったり、足をかけて倒したり、室内を引きずり回したりと、気が済むまで“報復”を繰り返すんです。そもそも子供が嫌いだったのだと思います」

 一緒に入所した姉は優しいがとても地味だったといい、そんな姉を見て「姉妹なんて思わんで欲しい」と周囲に話していたという行歩容疑者。学校での静かな性格とは違い、施設内では“ヤンキー感”を演出していたといい、地元の小・中学校を卒業した後は、大阪府泉南市の高校に進学。一気に行動はエスカレートしていく。

■高校に入ると急に金髪になり、短い丈のスカートを…

「周りから“高校デビューの教科書”と言われていましたね。中学生の頃は長袖にパーカーという地味な恰好をしていましたが、急に髪の毛を金髪に染めたり、パンツが見えるぐらいギリギリの短いスカートを穿くようになりました。その頃からは施設の門限を破り、無断で友達の家に外泊することが多くなりましたね。学校も無断で欠席するようになり、無事に卒業できたかもわかりません。施設で堂々とたばこを吸ったり、友達の障がい者手帳を借りて電車に安く乗ったりと、行動が激しくなっていったんです」(行歩容疑者の幼馴染)

 絵に描いたような“非行少女”になっていった行歩容疑者だが、その行為の裏に、寂しさを垣間見せることも多かったようだ。

「施設を出た友達の家を回って、平日の朝7時にインターホンを鳴らし『これから遊ぼう』と言ってくるんですよ。彼氏には『学校さぼって一緒にいようよ』と登校前に訪ねて来ることもありました。彼氏が女友達と話すのを見れば、嫉妬で荒れ狂って『重い』と言われ、振られることもしばしば。それなのに別れたかと思えば、翌日には違う男と付き合っているんです。完全に依存症ですね。高校生になると、一緒に生まれ育った友達が皆施設を出ていくので、いつも『つまらない』と口にしていました」

■行歩容疑者は、「1人でいるのに耐えられないタイプ」

 行歩容疑者は、典型的な「1人でいるのに耐えられないタイプ」だったという。友達に「金ヅル」と思われてでも、一緒にいたいと思うほど、内面には深い孤独を抱えていたようだ。

「女友達は『飯食う金がないから寿希呼ぼう』と言い、全部奢ってくれるからという理由で寿希を遊びに誘うんです。それをツイッターで『買ってもらった』と投稿することで、また別の女友達が寄ってくる。高校生の頃は地元のうどん屋でバイトしていましたが、ほとんど使わず、自分で食べたいお菓子などはドンキやスーパーで万引きしていました。バイト代は友達のご飯代や化粧品代に消えていきました。『花火をやろう』という話になって金がなければ、万引きしてでも持って必ずやってくる。完全に金ヅルでしたよ。

■前夫との離婚は、行歩容疑者の「ホスト通い」がきっかけ

 一度、本人に『そんなんほんまの友達ちゃうやろ』と言ってみたことがあるんですが、寿希は『困った時に相談にのってくれるし。相談にのってくれるのは友達やろ?』と話がかみ合いませんでした。施設を出た後は友達の家を転々としながら、遊ぶ中で桜利斗ちゃんの実父のNさんと出会いました。

 社会人になってからは保険会社に入りましたが続かず、生活保護をもらいながら生活していると聞きました。桜利斗ちゃんの実父との離婚は“ホスト通い"がバレたのがきっかけのようです。その後どうなったかはわかりません」(前出の幼馴染)

 施設の友人が逮捕され少年院に入った時には、「そんなに早く出られて、楽しんだならええやん」と、感想を漏らしていたという行歩容疑者。桜利斗ちゃんが亡くなった後にも平然としていて、犯行への反省は見えなかったようだ。

■「葬式では涙の一滴も見せませんでした」

「葬式では寿希は松原被告と手をつないで、涙の一滴も見せませんでした。事件の前にも電話が来るかと思えば男関係の相談ばかりで、『桜利斗ちゃんのことは考えないの?』と聞いても知らん顔。母親としての資格があるようには思えませんでした。葬儀の後、骨壺を家に持ち帰った2人のもとを訪ねて行ったことがあるのですが、ゴミと同じように棚の上に置かれていて、この2人は子供が死んだことについて、何も感じていないのだと分かりました。逮捕された今でも、出所後にどうやって松原被告に連絡を取るかだけを考えているのではないでしょうか」(葬儀に参列した友人)

 学生時代から孤独に苛まれ、最愛の我が子を亡くした行歩容疑者は、今何を思うのだろうか。

(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))

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