《現場写真多数》再びの“自粛要請”も渋谷ハロウィーンは今年もやっぱりカオスだった「鬼滅に代わり東京卍リベンジャーズが跋扈」

渋谷ハロウィーンは今年もカオス 「鬼滅の刃」に代わり「東京卍リベンジャーズ」人気

記事まとめ

  • 昨年の渋谷のハロウィーンは、一部の若者がセンター街にコスプレ姿で集結し騒いでいた
  • 文春オンラインが29日に訪れたところ、渋谷のハロウィーンは「昔のまま」だったという
  • 昨年は「鬼滅の刃」のコスプレが多かったが、今年は「東京卍リベンジャーズ」が人気だ

《現場写真多数》再びの“自粛要請”も渋谷ハロウィーンは今年もやっぱりカオスだった「鬼滅に代わり東京卍リベンジャーズが跋扈」

《現場写真多数》再びの“自粛要請”も渋谷ハロウィーンは今年もやっぱりカオスだった「鬼滅に代わり東京卍リベンジャーズが跋扈」

10月29日夜の渋谷スクランブル交差点 ©文藝春秋 撮影・細尾直人

 今年もハロウィーンの季節がやってきた。毎年多くの仮装した若者で大混乱する渋谷。コロナ禍の真っただ中で迎えた 昨年のハロウィーンの様子 を文春オンラインは伝えたが、当時は、区の”自粛要請”もどこ吹く風で、一部の若者がセンター街にコスプレ姿で集結し、”バカ騒ぎ”をする様子が見られた。

 渋谷区の長谷部健区長は、今年10月21日に行った記者会見で「(ハロウィーンは)なるべく自宅で楽しんでほしい」「(渋谷に来る場合は)モラルをもって行動してほしい」などと昨年に引き続き“自粛”を呼びかけた。しかし、10月29日、取材班が現地を訪れたところ、渋谷のハロウィーンはやっぱり「昔のまま」なのだった……。

 10月29日(金)の夕方。緊急事態宣言が明けた週末の渋谷は、人こそ多いものの、ハロウィーンのために「仮装」してきている人は少なかった。ときおり制服を着た女子高生が、光ったり、デビルの角がついたカチューシャを着用している様子が見られる程度だった。むしろ、ハロウィーンの様子を伝えようとする報道陣の方が目立った。

 19時、徐々に人が増えつつある渋谷センター街の入り口で、不安そうに街の変化を見ていたのは、渋谷センター商店街振興組合理事長の小野寿幸さん(80)だ。小野さんは、ハロウィーンの時にコスプレして渋谷にやってくる若者たちを「変態仮装行列」と表現。毎年、節度のない若者の迷惑行為に悩まされてきた。

「まず、私らが被る害としては、ゴミ問題が大きいです。トイレの中に、捨てられたコスチュームが散乱していたり、毎年大迷惑です。あとはサンプルケースを割られたり、ビルの間に小さいのも大きいのも用を足すとかね。もうメチャクチャなんです。彼らが節度ある行動をしてくれるのであれば区も商店街もウェルカムです。だけど、あの暴れ方では、『渋谷には来ないで』と言うしかない。

 ファミリー層のおじいちゃんや子供たちも本当はハロウィーンの時に街で買い物をしたり、食事をしたいと思うんだけど、暴れる人たちがいると、そういうファミリー層が来られなくなる。私たち商店街はそれを懸念している。(変態仮装行列は)ここ8年毎年続いています。何故こうなったのか私たちもわからないんですよ」

 取材中、小野さんを見つけた若者2人組が、路上喫煙が禁止されているにも関わらず、見せつけるようにライターを着火し、小野さんの前でタバコを吸いだす瞬間があった。小野さんはすぐに「路上喫煙禁止! ノースモーキング!」と注意したが、男性は「殴ってみろよ」と挑発。すぐに区のスタッフが制止に入り、場は収まったが、こうしたトラブルは「もはや当たり前の光景」であるという。

■一番たちが悪いのは、終電で渋谷にやってくる若者たち

「終電で帰る人もいますが、一番たちが悪いのは終電に乗って渋谷にやってくる人たち。彼らは朝6時ぐらいまで渋谷に居残るんです。今年の10月31日のハロウィーンは衆議院議員選挙とぶつかりますよね。だから、若者には渋谷には来ず、選挙に行って家でホームパーティーして、国の将来の話をして欲しいね、本当に」(同前)

 21時過ぎ、渋谷には徐々にコスプレ姿の若者が集まってきた。「警察官」「ナース」「ゾンビ」といったコスプレだけでなく「ワンピース」「パイレーツ・オブ・カリビアン」といった作品の登場人物を模した海賊のコスプレ姿も。大多数が、マスクもしっかりつけていたのが印象的だった。ジャック・スパロウに仮装した41歳男性が語る。

「ハロウィーンは毎年来ています。普段からこの格好。例年はハロウィーンが平日だと、その前の週末と当日が盛り上がる。今年はまだ少ないですね。顔のマスクは自前です」

 この日の夜の渋谷の気温は12度。「ワンピース」の主人公・ルフィの仮装をした男性は、「昨年をのぞいて3年ぐらい連続で来ています。仮装はこれしか持っていないんです。毎回寒いですよ。一応ワクチンは打ってますけど、寒いから風邪ひきそう…」と震えた。

 一方、同じく「ワンピース」の登場キャラ、トラファルガー・ローに仮装した男性は「これは仮装が手軽なんですよ。中に着こめるので温かいです」と答えた。

 昨年は圧倒的に「鬼滅の刃」のコスプレ姿の若者が多かったが、今年の人気は「東京卍リベンジャーズ」のコスプレのようだ。「ドラケン」のコスプレ姿で大田区から来た30代男性は、「蜂」のコスプレをした20代の彼女を連れていた。その彼女が明かす。

「付き合って1年程です。やはり一度はコスプレして彼と来たかった。これから路上じゃなく、どこか店にはいります」

■「文春はマズい」と去っていくコスプレ集団も…

 自粛の呼びかけが行われているなか、渋谷にやってきたことが後ろめたいのか、取材班が声をかけると、「写真撮影はNGっす」「顔にモザイクをかけてください」と要求されることが多かった。「東京卍リベンジャーズ」に登場する不良集団「東京卍會」のコスプレをした一団に声をかけると「文春はマズい」と言って、去っていった。

「東京卍リベンジャーズ」のコスプレをして唯一顔を出しての取材をOKしてくれたのはアルゼンチン出身の男性だ。アニメ版「東京リベンジャーズ」の大ファンで3年ほど前に来日したという。手にはしっかり瓶ビールが握られていた。

「アルゼンチンはハロウィーンは何もしない。日本のハロウィーンはいいね。『東京リベンジャーズ』は他の作品にないオリジナル性があるので、とてもかっこいいところが好き。(区が求めている路上飲酒禁止については)みんな居酒屋に行って毎日飲んでいるし、なぜ今日だけがダメなのかと思う」

 センター街の中心にあるコンビニの「ファミリーマート」の前では、大音量の音楽と共に仮装した外国人と酔った日本人が酒を片手に、宴会をしていた。警察官のコスプレをした30歳のメキシコ人男性が語る。

「このコスチュームを使うためにやってきました。友達と遊んでいます。明日も来る予定です。自分は飲めないから飲んでいないけど、みんな飲酒が禁止されているのは知っているけど気にしていないね」 

 映画「キル・ビル」の主人公の仮装をしたアメリカ人女性もこう答える。

「アメリカと日本のハロウィーンの違いは子供がいないということ。大人向けのお祭りですね。(渋谷に来ないでという報道があったが)ちょっと厳しいですね。さっきも警察官に声をかけられてめんどくさいです。ちょっと矛盾していると思います。バーで飲むことができるのに、外はダメですでは。感染の可能性は逆じゃないですか? 今回は初めてきたけど、規模は小さくなりましたね。明日は医者の仮装をした夫と来る予定です」

■女性が階段から落ち、救急車で運ばれるトラブルも…

 深夜25時、終電の時刻をすぎるとセンター街の人出は随分と減った。だが、一部の若者たちは帰宅することなく、夜の街を満喫していた。

 道玄坂ではたくさんの若者が座り込み、路上飲みを行っていた。いたる所でナンパする様子も見られた。

 東急井の頭線渋谷駅付近では男女のトラブルの末、女性が飲食店の階段から落ち、顎を打ちつけたため、救急車が呼ばれるトラブルも起きていた。

 某飲食店の40代店主がため息を漏らす。

「今日は金曜にしては、思っていたより人は出ていなかった。でも、やはり怖いのは土日ですね。明日は一般の常連客は嫌がってこないから、看板もしまって早く閉めます」

 そして迎えた30日の土曜日の夜、渋谷の街は再びカオスと化したのだった。

( #2へつづく )

「おっぱいの邪魔をするな!」極度の?密”状態になった渋谷でトラブル発生 ハロウィーンの夜はふけていく… へ続く

(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))

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