【深夜バス】渋谷駅で終電逃した! でもバスならここまで帰れます

【深夜バス】渋谷駅で終電逃した!  でもバスならここまで帰れます

忘年会は渋谷で、という人も多いだろう ©iStock.com

 今年も残すところあと1ヶ月と少し。そろそろ忘年会を意識しはじめる人や年末にむけて仕事が増えるという人が多いはずだ。

 そこで気になるのは最終電車の時間だ。最終電車を逃せば家に帰るのにはタクシーとなり、懐が痛むという人も少なくないだろう。そのため皆最終電車には必死に乗り込もうとし、年末の深夜帯の電車は大混雑する。

 しかし最終電車のあとに実は帰宅できるかもしれない「深夜バス」をご存じの方はどれほどいるだろうか。

 今回はそんな最終電車後の強い味方、「深夜バス」について、都内有数の繁華街、渋谷を起点として紹介したい。

■渋谷駅から各方面への最終電車は何時?

 まずは深夜バスが出る前、平日の渋谷発の最終電車の目安時間を表にした。

 埼京線や湘南新宿ラインは最終電車が早く、23時台だ。特に湘南新宿ラインの最終電車が早い。そして24時10分から20分にかけて地下鉄の最終電車が一気に発車していく。

 表にはないが、乗り継ぎで大宮まで帰れる最終電車が24時16分の山手線、横浜への東急東横線の最終電車が24時19分となっている。そして、山手線の東側、上野や東京や新橋への乗り継ぎ最終電車は24時28分の山手線内回りの品川行きだ。これを逃すと山手線は西半分の池袋から品川の間しか行けなくなるので注意したい。

 その後、24時40分過ぎに東京23区内および川崎市内まで向かう最終電車の波がやってくる。24時42分東急田園都市線・鷺沼行き、24時45分京王井の頭線・富士見ヶ丘行き、24時47分東急東横線・元住吉行きと続々と発車する。残るは山手線の最終電車。24時52分に山手線外回りの池袋行き、25時07分に内回りの品川行きが発車し、渋谷駅を出発する電車はすべて終了する。

■24時45分以降に18便、最も遅いものは25時30分発

 さて、これらの最終電車が出た後の帰宅手段が今回紹介する「深夜バス」だ。

 深夜バスは平日に運行され(一部土曜日も運行)、大きく2つのタイプに分かれる。1つは概ね23時以降に運行される路線バスの深夜バス。深夜帯の運行のため、通常運賃の倍額になっているのが大きな特徴だ。そしてもう1つは深夜帯のみに鉄道路線に沿って運行される「深夜急行バス」だ。こちらは普通の路線バスとは違う運賃システムになっており、値段は通常の路線バスより高く、1000円から2000円台となっている。そして少しグレードが高い車両が用いられることも多く、背もたれが普通の路線バスよりも高い座席や、背もたれがリクライニングするタイプの座席がついている車両が使われる場合もある。

 そんな深夜バス、渋谷駅から24時45分以降に10系統・18便も運行されている。うち14便は25時以降の発車で、最も遅いものは25時30分に発車する。この本数の多さは都内有数。また、そのうち8系統を東急バスが運行しており、東急グループの存在感が大きいのも特徴だ。

 そしてこれらの深夜バス、すべて渋谷駅の西側から発車する。東急バスは駅西側の駅前広場から発車し、京王バスの深夜急行バスはJR渋谷駅と京王井の頭線を結ぶ連絡橋の下、マークシティの入口付近に乗り場がある。

■深夜なのに「440円」で帰れる行き先

 まず、紹介するのは渋谷駅を出る深夜バスのうち3系統。普通の路線バスの「深夜バス」だ。淡島通りを西進し、環状7号線近くの若林折返場までいく「渋51」系統、三軒茶屋まで国道246号を走り、そこから世田谷通りに入って東急世田谷線の上町駅付近までいく「渋21」系統、これと同じく国道246号を三宿まで走り、そこから南側の野沢エリアまでカバーする「渋32」系統だ。

 この3路線とも渋谷駅を発着する東急バスの中では本数が多く、終点から営業所が近いために遅くまでバスの運行を行う。それでも25時頃にターミナル駅を出るバスは相当遅い時間の運行といえよう。

 さらに、普通の路線バスのため、深夜バス運賃ではあるものの、440円(現金の場合)で乗車できるのはこのバス路線沿線に住む人には嬉しい話だろう。

■東急の意気込みを感じる「田園都市線沿線」

 この3系統以外の渋谷駅発深夜バスは「深夜急行バス」で7系統。うち5系統は東急バスの深夜急行バスで「ミッドナイト・アロー」という愛称がついている。5系統のうち3系統は田園都市線方面、1系統は東横線方面、1系統は横浜市の港北ニュータウン方面に運行されている。

 まず田園都市線方面の「ミッドナイト・アロー」を紹介しよう。さすが日本屈指の混雑路線の田園都市線は深夜の輸送も手厚い。溝の口駅行き、宮前平駅行き、青葉台駅行きの3系統が分担して青葉台までのほぼ各駅をカバーする。

 溝の口行きは普通の路線バスの車両が用いられることが多く、国道246号線に沿って二子玉川まで約25分、溝の口駅まで約40分で走る。その先は宮前平駅行きが受け持ち、梶が谷駅・宮崎台・宮前平を約30〜45分で結ぶ。

 鷺沼から先は東急の深夜バスで最も運行本数の多い青葉台行きの担当だ。木曜日・金曜日になると25時、25時20分、25時30分と1日最大3本も走り、高速道路を経由して鷺沼・たまプラーザへは約20分、あざみ野へは約30分、青葉台へは約50分で結ぶ。たまプラーザを中心とした多摩田園都市を幅広くカバーし、利用者も多く、忘年会シーズンにはバスが1便につき2台割り当てられることも多い。

 そして、このミッドナイト・アロー以外にも多摩田園都市をカバーするバスがある。実は鷺沼行きの最終電車を受けて鷺沼駅を発車する深夜バスがあるのだ。それは美しが丘や虹が丘といったたまプラーザの住宅街方面行きや、田園都市線に沿って走る青葉台駅行き、鷺沼駅東側の住宅地を抜ける野川行き、港北ニュータウン方面へ抜けるセンター北駅行きの4系統だ。平日は渋谷駅発と鷺沼駅発の2段構えで田園都市線の沿線住民をできるだけ安く家に届けようとする東急バス。その手厚さは恐るべしといえる。

■さらに東急バスは南武線沿線にも……

 港北ニュータウン方面の「ミッドナイト・アロー」は25時15分発仲町台行きがあり、センター北駅まで約40分、仲町台駅まで約50分で結ぶ。この路線に入る車両は所属営業所の関係から朝は通勤高速バス「E-Liner」に使われる車両が主に用いられる。

 そして東横線沿線をカバーする新横浜駅・新羽営業所行きは空港リムジンバスの車両が使われることも多い。この路線は田園都市線方面とは異なり、23区内は都立大学と等々力7丁目だけにしか停車せず、東横線では1駅しかカバーしない。しかし、川崎市内に入ると、近年人口が増えている南武線沿線の武蔵新城、武蔵中原、武蔵小杉をカバーし、約40分で結ぶ。武蔵小杉から大倉山までの人口が多いエリアは綱島街道を利用し、新横浜駅へは約1時間10分かけて到着する。そして新羽営業所に入庫する。

 こうしたそれぞれに特徴のある5系統の「ミッドナイト・アロー」。思わぬ落とし穴がある。それは現金しか使えないことだ。飲み会で思わぬお金を使ってしまうと乗れない、なんてトホホな可能性もある。2000円あれば概ね乗ることは可能なので、それだけは別のポケットに入れておこう。

■京王バスは三鷹や府中へ向かう

 さて、渋谷駅を発車する深夜急行バスは東急バスだけではない。京王バスも深夜急行バスを京王線沿線に運行する。

 京王バスの運行する深夜バスは2系統。まずは25時発の府中行きだ。これは芦花公園から府中までのほぼ各駅を京王線に沿って走り、少し駅から離れた多摩川住宅も経由していきながら府中駅までを結ぶ。一般道を走り丁寧に各駅をカバーするため、千歳烏山まで約30分、調布まで約50分、府中まで約1時間10分かけて走る。

 もう1つは井の頭線方面の吉祥寺駅北口行き。25時15分の発車で、明大前から浜田山まで井の頭通り沿いで駅に近いところにあるバス停に停車し、人見街道経由で三鷹台団地や下連雀に停車する。なんと一見京王沿線に見えない三鷹市内をカバーしているのだ。これには理由があり、久我山から三鷹駅の間には京王バスのドル箱路線が走っており、その沿線の住民の深夜帰宅輸送も支えているのだ。久我山までは約35分、吉祥寺までは1時間弱で結んでいる。

 ちなみに京王バスの深夜急行は交通系ICカードが使える。十分なチャージがあれば小銭いらずだ。

 夜も活気のある渋谷駅からの帰宅の輸送を支えるたくさんの深夜バス。是非活用して楽しい忘年会シーズンを送ってほしい。

(鳴海 行人)

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