《座間9人殺害》獄中で語られた凄惨な犯行手口「首を輪にかけたら尿を漏らして、ブルブル、ブルブルと…」

《座間9人殺害》獄中で語られた凄惨な犯行手口「首を輪にかけたら尿を漏らして、ブルブル、ブルブルと…」

©?文藝春秋

 神奈川県座間市のアパートの一室で、9人の女性を殺害・解体した殺人犯、白石隆浩死刑囚。そんな男の素顔に迫ったのが、獄中の白石被告と何度も面会したノンフィクションライターの小野一光氏だ。

 ここでは同氏の著書『 冷酷 座間9人殺害事件 』(幻冬舎アウトロー文庫)から一部を抜粋。白石死刑囚が獄中で語った、猟奇的な殺害の手口とは??。(全2回の1回目/ 2回目に続く )

※本稿にはショッキングな表現が多出します。ご注意下さい。

◆◆◆

■獄中で白石はにんまりと嬉しそうな笑みを浮かべる

「いやーっ、やっぱハシカン、可愛いですねえ。もう1冊もよろしくお願いしますね」

 8月19日の8回目の面会。白石は前回差し入れた橋本環奈の写真集についての感想を口にした。

 そこで私は、今日は面会前に深田恭子の最新写真集『Brand new me』(集英社)と画集『水墨画 馬を描く』(日貿出版社)を差し入れたことを伝える。

「おおっ、ありがとうございます。深キョン、楽しみですねえ」

 白石はにんまりと、嬉しそうな笑みを浮かべた。そんな彼に問いかける。

「最近は、面会にいろいろ来てる?」

「そうですねえ、月曜に一般の知らない女の人が来たんですけど断って、あと今日は男性の記者が来てましたけど、小野さんの日だったんで……」

 面会の話になったところで、ふと気になったことを尋ねることにした。

「そういえば、(取材相手から徴収している)おカネってけっこう貯まった?」

「うーん、おカネはしばらく生活に困らないくらいはありますねえ……」

 やや引いた口ぶりから、具体的な金額まで尋ねることは控えた。すると今度は白石から切り出してくる。

■「死刑判決を受けて、控訴しなかった人っていますか?」

「小野さん、これまで会った人のなかで、死刑判決を受けて、控訴しなかった人っていますか?」

「いや、いまのところいないねえ。それに、被告本人が控訴しないって意思を持っていても、弁護人が控訴しちゃうことがほとんどだから。そのあとで、本人が控訴を取り下げるって感じだよねえ」

「なんか、控訴する意味はねえなあって思ってて……。(相模原障害者施設殺傷事件の)植松さんみたいにするかなあ、と思って……」

 植松聖(さとし)死刑囚も一審での死刑判決後、弁護人が控訴したが、本人が控訴期限内に控訴取り消しの手続きを行い、死刑が確定している。

「いやもう、今後、大口の話とかってなさそうじゃないですか。それなら早いほうがいいなって……」

 ここで白石の言う「大口の話」とは、現金の差し入れと引き換えにやる面会のこと。

 私が、「でも、死刑が確定して家族と弁護士以外に会えなくなると、その可能性も失われるよ」と告げると、「たしかに、そうですよねえ……」と言い、憮然とした表情で口を開く。

「??と??が一般の人間を仕込んできたんですよ……」

 挙げたのは週刊誌2誌の名前だった。意味のわからない私に向かって彼は続ける。

「知り合いの女の子を連れてきたんですね。別々の女の子。それで手紙をくれだとか言われて、ああ、これは記事のための仕込みだとわかって断ったんです」

 つまり週刊誌2誌が、白石の知人女性2人に対して、それぞれ面会に行くように促し、彼の肉声を取ろうとしたということだ。

「(その女性たちから)手紙が来たら、どうしようかなあ? そのときは小野さんに連絡取ってもらおうかな、ははは……」

 そう言って声を上げて笑い、この話題は終わった。

 そこで私は、前回話した、1人目の被害者Aさんについて口にし、「殺害はいつ考えたの?」と質問する。

■白石が初めての殺人についての述懐

「それは、相手の貯金がわかって、相手に彼氏がいるとわかって、(不動産業者への見せ金としての)おカネが振り込まれて……。これらの条件が揃ったときに考えましたね」

「彼氏は本当にいたの?」

「確信はないですけど、私の勘です。それで、8月18日くらいからネットで検索したんです」

 私が「どういうことを?」と検索内容を尋ねると、白石は目を瞑った。彼は、自分の犯行について振り返るときは、目を瞑って話す癖がある。

「殺す方法、死体解体、遺棄の方法、証拠隠滅の方法とか……。これは残酷な話なんですけど、その女の子を借りた部屋に呼ぶ前に、ノコギリとかを買ってました。最初から殺(や)るつもりで……」

「事件が発覚するかもしれないとかって、躊躇(ちゅうちょ)はなかったの?」

「ネットで何回も何回も調べて、発覚しない方法を自分なりに見つけたんです。具体的には、相手は高校生以上(*本人発言ママ。真意は高校卒業年齢以上)にすること。女性限定ですけど、高校生以上(同前)だと、警察が真面目に捜査しないんですよ。女性って、それこそいなくなって1週間後に、彼氏の家とか、風俗店であっさり見つかったりすることが多いから、真面目に捜索しないんですよ」

 誤解を防ぐためにあえて注釈を加えるが、この話はあくまでも白石の私見であり、現実の警察の動きであるとは限らない。また、以下の話も同様である。

「それから本人を口説いて、これって小野さんの本で読んだ(北九州監禁連続殺人事件の)松永(太[ふとし])に近いと思ったんですけど、家族や職場との?がりを切らせて、関係者は自分だけにしたんです。職場を自分で辞めさせ、家族には身元を捜さないでくださいとの手紙を書かせ、それを家に残させました。こうやると捜査をしないと、ネットに書いてたんです」

「でも、そういうことって、(被害者の)みんな素直にやった?」

「1人目はできましたね。2人目は地方から出てきたんで、(家に帰らせるのは)無理じゃないですか。だから、リスクはあるけどレイプしたいなと思って、レイプして殺しちゃいましたね。結局、ちゃんと対策をしたのは1人目だけですね」

 それから白石は一旦開いた目をまた瞑り、初めての殺人について語り始めた。

「最初に部屋に来た日に殺しました。お酒を飲んで、『いい部屋だね』とか喋ったりして。キッチン前で……。それから席を立って、玄関に行って、鍵を閉めて、チェーンロックをして、部屋に戻って、いきなり襲いかかりました。いきなりするのを、やってみたかったんです……」

 抵抗する女性を押し倒し、首を絞めて失神させてから、レイプしたという。

「殺すのは調べたら、ものすごく大変なんですよ。相手は意識がないでしょ。そこで手足を用意してた結束バンドで縛って、ロフトに縄をかけて絞まるように首吊り結びで輪を作り、そこに首を入れて、足はついている状態だけど首が絞まって、死んだんです……」

「それで、死ぬんだ……」

「首を輪にかけて手を放すとプランとなるでしょ。そのときに(尿を)漏らして、それからブルブル、ブルブルと痙攣(けいれん)したんです。30分放置したら、体温がなかったですね」

■「正直……ものすごくドキドキしました」

 白石は淡々とした口調でそこまで話す。

「どんな気持ちだった?」

「正直、運動をしていないのに、ものすごくドキドキしました……」

 当初は殺人に性的な興奮を覚えることはなかったと、みずから明かす。

「性行為での興奮はありましたけど、死体にはなかったですね。ただ、何人も殺して後半になると、それが生まれて、写真を撮ったりもしました」

 ここで、残り時間は5分だと告げられた。いつもならば事件の話はその段階で打ち切るが、白石はまだ話したいことがあるのか、言葉を続ける。

「1人殺しただけだったら、まだ先があるというか、お坊さんになって供養したり、そのあとに反省を繰り返したりできると思うんです。でも、9人もやったから、もう無理じゃないですか」

 そう口にすると、彼は手先で自分の首を切るポーズをしてみせる。

「だから、もういいや、どうだって、って……。家族とかがやって来て、なんとか生き抜いてほしいみたいなことを言われることもないし、あと、面会に来るのも仕込みだったりして信用できないし、弁護士も口だけだし、ほんと、どうでもいいやって気になってるんですよね……」

 控訴をしたくないといった話は、こうした自棄(やけ)になっている気持ちが言わせたのだと理解した。私は「俺も事件の話だけじゃなく、あなたの内面の話が聞きたいと思ってるから、また思うことがあったら聞かせて」と言い、彼は無言で頷いた。

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《座間9人殺害事件》「ほんと、殺人の理由はおカネと性欲です」と語る残虐死刑囚が殺さなかった“3人の女性” へ続く

(小野 一光)

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