「従業員だけでなくセックス中だった男女2人が現行犯逮捕」渋谷の老舗ハプニングバーがついに摘発 決め手は“プレイルームのマジックミラー”?

「従業員だけでなくセックス中だった男女2人が現行犯逮捕」渋谷の老舗ハプニングバーがついに摘発 決め手は“プレイルームのマジックミラー”?

ハプバー摘発 2人は"現行犯"

「従業員だけでなくセックス中だった男女2人が現行犯逮捕」渋谷の老舗ハプニングバーがついに摘発 決め手は“プレイルームのマジックミラー”?

渋谷のラブホテルやクラブが立ち並ぶ一角にあった「眠れる森の美女」 ©文藝春秋 撮影・細尾直人

「警察だ! 動くな!」

 約30人の警察官が入口の二重扉を開け、薄暗い店内へ流れ込む。店内には約80人の男女がおり、着衣が乱れている者や全裸で性行為真っ最中の人も。警察官は状況を把握すると、従業員や利用客に手錠や腰縄をかけて連行した。

 約15年の歴史を持つ“日本一のハプニングバー”の幕引きの瞬間だった――。

◆◆◆

 5月8日、東京・渋谷にある日本最大級のハプニングバー「眠れる森の美女(Sleeping Beauty)」の経営者・広瀬理基容疑者(40)と従業員、利用客ら計10人以上が逮捕された。逮捕された男女は他の利用客から見える場所でセックスしていたとして公然わいせつ罪、広瀬容疑者ら従業員は公然わいせつを可能にする部屋を提供していたとして公然わいせつほう助の疑いが持たれている。

■セックス中だった男女2名が現行犯逮捕

 異例の摘発の顛末について、全国紙の社会部記者が説明する。

「警察が有名ハプニングバー『眠れる森の美女』の摘発に踏み込んだのは5月7日23時40分頃。警察が踏み込んだ瞬間も店内では利用客の男女2名が部屋でまさにセックスの最中だったのですが、その部屋にはマジックミラーの小窓があり、隣の部屋から様子が見える状態になっていました。立ち入りの瞬間にセックス中だった男女2名が公然わいせつで現行犯逮捕、それが他の客から見える場所を提供したということで店舗経営者らが公然わいせつほう助罪で逮捕されました。立ち入り日はゴールデンウィーク最終日のイベントが開催されていて、主に20代から30代の男女約80人で賑わっていました」

 ハプニングバーとは、客同士で“ハプニング”が起こることを楽しむという名目で営業されているバーだが、性的なパートナー探しが目的の客がほとんどで店舗内でセックスまで可能な店も多い。定期的に摘発を受けてなくなる店もある中で、15年にわたって営業を続けてきた「眠れる森の美女」は老舗とも言える存在だった。

 渋谷・道玄坂のホテル街のど真ん中に地上3階、地下1階のビルを構え、地下から地上2階までの3フロアが店舗として使用されていた。入会金が男性7000円女性2000円、入店料も男性が19時から翌朝までいると1万7000円かかり、都内でも高級な部類に入る(女性は終日無料)。

 正式名称は「眠れる森の美女〜Sleeping Beauty〜」。頭文字を取って“SB”と呼ばれている。ハプニングバーにくわしい風俗ライターが説明する。

「摘発が厳しいハプニングバーの中で15年の歴史を持ち、来客数や店舗の広さを見ても、間違いなく日本一でしょう。ハプニングバー利用者の中には、SBがデビューだったという例も多いと思います。近年は摘発の影響もあって外から見えない個室でしか服を脱いだりセックスできない店も多いのですが、SBは渋谷のクラブやホテル街から近いこともあってか過激な店で、そこら中で脱いだりセックスしている客が多くいました」

■外から“覗ける”プレイルーム

 3フロアを使った内部の様子を、利用したことのある男性が説明する。

「渋谷のホテル街から1本路地に入ると、高級な雰囲気が漂うエントランスがすぐに見えます。1階の入り口を通ると受付があり、身分証などを見せてお金を払って入店。店内にはロッカーとシャワーもあり、多くの人はまず地下1階へ通されます。地下1階にはバーカウンターとソファーがあり、お酒は飲み放題。ダーツなどもあり、そのフロアで話したりエッチなゲームをしながら相手を探します。相手が見つかったら移動するのが2階のプレイルーム。プレイルームにはマジックミラーの小窓が付いていて、脇から覗けるんです。格子が付いた和室やSMグッズが揃ったオープンルームもあります」

 今回の摘発の直接的な理由になったのは2階の“プレイルーム”だった。

「2階にあるプレイルームは2部屋あり、カップル用とその日出会った人たち用で分かれています。5、6畳くらいの小部屋で合皮レザーのマットが敷かれていて、マジックミラーはどちらの部屋にもついています。中では普通にセックスしている人がいて、時には2、3組のカップルが乱交状態になっていることもありました。

 プレイルームを使うにはスタッフに使用の申告をして、男女両方の合意を確認してから案内されます。部屋に入る時に、スタッフからコンドームを手渡されますね」(同前)

 SBはプレイルームが外側から覗けるなど法令に触れる部分もありそれが摘発につながったが、店のルール自体は徹底されていたという。

「SBではコンドームなしでのセックスは禁止なので、不審なカップルがいるとプレイ中でもスタッフにコンドームをつけているかどうか確認されたりするんです。他にも店の外で女性に接触しようとする出待ち行為や連絡先の交換を禁止するなど、細かいルールが設けられていました。ゆるいんだか厳しいんだかわかりませんよね」(前出・風俗ライター)

 店内のルールを徹底するためにも、そして日々強化される取り締りを逃れるためにも、警察の潜入捜査官が入店することを防ぐ必要があった。そのために、SBはセキュリティに力を入れていたという。

「店の入り口は二重扉になっていて中が見えないようになっており、身分チェックも厳重で、免許証のような顔つきの身分証に加えて保険証も必要でした。都内の他の店はスタッフが2人から5人の店がほとんどですが、SBでは8名以上のスタッフが店内を巡回していました。ルール違反が見つかって出禁になった人もいます。そういった店内トラブルがきっかけで警察に目をつけられる店も多く、一番派手に営業していたSBが一番店内の秩序を守っていたのはそのためです。その成果もあり『SBだけは絶対に摘発されない』という“SB神話”が囁かれるほどでした」(前出・風俗ライター)

■摘発がGW最終日だった理由は…?

 今回摘発されたのは、Twitterやホームページで大々的に宣伝をするなど存在感が大きくなりすぎていたことも影響しているという。

「表向きは深夜酒類提供飲食店の届け出をしていましたが、同店が常時公然わいせつ状態だったのは明らかでしたからね。情報提供も頻繁にあったようです。摘発がGW最終日だったのはイベントで人が多かったのもあるでしょうが、いわゆる“普通の勤め人”が少ない日を狙った、せめてもの情けだと思います」(前出・社会部記者)

 日本一のハプニングバーの呼び名は伊達ではなく、SBには週末になると100人ほどが訪れていた。売上も一昨年からだけで5億4000万円以上にのぼると見られている。それでも逮捕された経営者の広瀬容疑者は「納得できない」と容疑を否認しているという。

 2年に一度ペースで大型の摘発が行われてきた都内のハプニングバー。象徴とも言える店舗の摘発に業界は戦々恐々としている。

(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))

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