〈松戸9歳女児殺害 無期懲役確定へ〉ロリコンDVDを「これ貸すよ」 性癖を嬉々として自慢 渋谷恭正被告が見せていた“欲望”の数々

〈松戸9歳女児殺害 無期懲役確定へ〉ロリコンDVDを「これ貸すよ」 性癖を嬉々として自慢 渋谷恭正被告が見せていた“欲望”の数々

中学時代の渋谷容疑者

〈松戸9歳女児殺害 無期懲役確定へ〉教師を殴打、親しい友達もいなかった…“子煩悩”だった渋谷恭正被告の異様な半生 から続く

 2017年、千葉県在住の小学校3年生、レェ・ティ・ニャット・リンちゃん(当時9歳)が殺害された事件。5月12日、殺人や死体遺棄などの罪に問われていた小学校の元保護者会長・渋谷恭正被告(51)の無期懲役が確定した。

 周囲には子煩悩で保護者会会長として地域に貢献するような人物と見せかける一方、人には知られざる性癖を持つ――渋谷被告はどのような半生を辿り、犯行に至ったのか。事件を詳報した「 週刊文春 」の記事を公開する。(初出:週刊文春 2017年04月27日号 年齢・肩書き等は公開時のまま)

◆◆◆

■「私、20歳の子に手をつけちゃったんですよねえ」

 高校卒業後は東京・世田谷区の東京栄養食糧専門学校の栄養士科に進学する。ところがここを1年で退学すると、北海道の養豚業者で働き始めたのだ。なぜ中退してまで就職を急いだのか。この会社の幹部が言う。

「平成3年にうちに入社しましたが、そのときすでに東京出身の17、8歳の女性と結婚し、娘さんも産まれていました。3人で既婚者用の社宅に住んでいました。奥さんとも仲が良くて、いつも渋谷君が食事を作っていたようです。『今日は酢豚を作ってくれるの』と奥さんが喜んでいたこともありました。まじめな子でしたが4年間ほど勤めて、『一身上の都合』で辞めました」

 渋谷は千葉に帰郷し、この後、めまぐるしく転職を繰り返すこととなる。柏市内の海鮮居酒屋を3年で辞めると、今度は都内の小売業者に転職。2001年には東京・田端のコンビニで店長に就任したが、07年には退職した。その後は千葉県内のフレンチ料理店でのアルバイトを経て、08年からは中華料理店でアルバイトとして働くこととなった。この間、離婚や再婚を経験したようだ。

 中華料理者の元店長が語る。

「ウチで働き始めた頃には中国人のAさんと結婚していました。田端のコンビニで働いている頃に、当時20歳の留学生だった奥さんが、アルバイトとして働き始めたのがきっかけだったそうです。渋谷は『私、20歳の子に手をつけちゃったんですよねえ』と自慢げでした」

 渋谷は田端のコンビニから地元・千葉県内に戻ってきた理由についてこう語っていたという。

「母親が亡くなって、持っていたマンションを私が相続することになったので」

■嬉々として「これ君に貸すよ」

 前出の元店長が続ける。

「当時からマンションの一階部分をコンビニに貸し出していて、その収入だけで月に35万円あったそうです。マンションの各部屋と合わせると、合計70万円の収入になると言っていました」

 マンションを所有する一方で、なぜアルバイトとして働いていたのか。

「時給850円でホールスタッフとして週5回ほど働いていました。月収は10万円ほどでしょう。彼はよく『私、10万くらい浮いたお金があれば充分なんです』と話していました。そのお金は裏DVDの購入などに充てられていたんだと思います」(同前)

 渋谷は学生時代の同級生に対しては自身の性癖を明らかにすることはほとんどなかった。だが、この中華料理店では滔々と自身の嗜好について語っている。

「日本は規制がありすぎてロリコン系はあまり過激なものは流通しない」

 渋谷はこう不満げに語り、日本の裏DVDだけでなく海外の作品にも手を出すようになった。

「一度、『これ見てください』と見せられたのは、リンちゃんと同じ年くらいの東南アジア系の子が全裸になっている作品でした。東南アジア系は好きだったようでサイトでダウンロードする方法を自慢げに話していました」(前出・元店長)

 同僚たちは性癖を隠さない渋谷に困惑しきりだったという。

「渋谷は店に何枚もDVDを持ってきたのですが、全部ロリコン系だった。彼は嬉々として『これ君に貸すよ』と持ってきていましたが、誰一人として彼の性癖は理解できずドン引きするばかりでした」(同前)

 この頃、人気が出始めていたAKB48にも興味津々だったようだ。

「AKBでは篠田麻里子(31)のような大人系よりも、若手の子を推していました。だけど、風俗やキャバクラには興味を示しませんでした。大人の女性には興味がないし、扱い方がわからないんだろうなと思っていました」(同前)

 渋谷のSNSを見ると、13歳でAKB48に入り「小動物系」として人気を博す竹内美宥(21)をフォローしている。

「一方でエグザイルなど流行の音楽が好きで、当時は青山テルマの『そばにいるね』を着うたに設定するなどミーハーなところもありました」(同前)

 一方で、勤務中に突然怒り出すこともあったという。

■お客さんに大声で怒鳴り散らすことも

「一見真面目ですが、キレやすい一面もあった。店内が混雑しているときにお客さんから声をかけられると『少々お待ち下さい!』と大声で怒鳴り散らしたこともありました」(同前)

 この頃、Aさんとの間に長男が誕生している。

「彼がウチで働き始めた1カ月後に長男が生まれていますが、Aさんと子供を大切にしていたのも事実です。一度、中国に住んでいるAさんの両親が日本にやってきて、彼がウチの中華料理屋でご馳走してあげたこともありました。その光景はまさに一家団らん。仲が良さそうでした。Aさんは日本語がしゃべれますが、両親は話せませんでした」(同前)

 だが、この中華料理店も1年ほどで辞めたという。

「ある日、『私、日本料理屋に引き抜かれたので』と言って辞めていきました。というのも、彼は資格マニアで、調理師免許のほか、食品衛生責任者、危険物取扱者なども持っていると言っていました。それらを引っ提げて日本料理屋に行くということでした」(同前)

 この後も職を転々としたという渋谷だが、金銭的に厳しい時期もあったようだ。

「渋谷さんのお姉さんから聞いたのですが、お母さんが亡くなった後、渋谷さんは知人の保証人になって11000万円以上の借金を背負ったことがあるそうです。それで色んなアルバイトをしていたと聞いたことがあります」(渋谷家の知人)

 登記簿を確認すると、2013年8月には松戸市から自宅を差し押さえられている(翌年10月に解除)。

 中華料理店を退職したころには、Aさんとの間に娘も誕生している。

 兄妹は揃って自宅近くの保育園に預けていた。同じ保育園の“ママ友”が言う。

「朝は渋谷さんが保育園に送り届け、夕方にはAさんが迎えに来ていました。Aさんは近くの病院で配食の仕事をしていました。渋谷さんは子供を送り届けると30分以上保護者と立ち話をすることもあって、正直面倒くさがられていましたね。いつもジャージを着てタバコ臭かったです。その頃、既にバツ2だったと聞きました」

〈Aを一番愛している〉という意味のメールアドレスを設定し、2人の子供の顔写真を自身のフェイスブックにアップするなど幸せいっぱいに思える一方で、フェイスブック上でこう呟くこともあった。

〈心が寂しい…〉

■登下校中のリンちゃんとハイタッチを交わしていた

 結局、Aさんとの結婚生活も長くは続かなかった。元同僚が語る。

「2年ほど前、渋谷さんのフェイスブックを見ると『離婚した』と書かれていました」

 近隣の飲食店店主が言う。

「Aさんは、ある時から化粧が濃くなって派手になったので『男ができたんじゃないか』と噂されていました。それから見かけなくなり、去年の夏に数日だけ一人で店に来ました」

 Aさんと離婚後、2人の子供を引き取った渋谷には新たな女性の存在があった。前出の隣人が語る。

「ここ数カ月、奥さんとは別の女性と同居をしていましたね」

 前出の近隣の住民もこう言う。

「前の奥さんが出て行った後、別の女性が“内縁の妻”になっていたそうです。ただ子供たちは前の奥さんがいないとパニックを起こしてしまうので、前の奥さんも家に出入りしていたと聞いています」

 子供たちや“内縁の妻”と同居していても、女児に向けられる歪んだ欲望が抑えられることはなかった。事件前から渋谷には“兆候”がみられたという。前出の社会部記者が語る。

「渋谷は登下校中のリンちゃんと談笑したり、ハイタッチを交わしていたそうです。また事件前から複数の児童に対し『車で送ってあげるから乗らないか』と声をかけていたこともあったそうです」

 保護者の一人もこう言う。

■職員室を“出入り禁止”に

「学校の職員室によく入り浸っていて、教室の中などもよく見たりしていました。あまりに頻繁なので、教員から注意を受け職員室を“出入り禁止”になったこともあるそうです」

 別の保護者が声を潜める。

「こうした行動もあって、逮捕前から保護者の間で『犯人では』との声が上がっていました。行方不明当日は見回りに立っていませんでしたが、保護者会で事件への関与を問われると、『アリバイがある』と否定していたそうです」

 事件後には保護者会会長として、何ごともなかったかのようにリンちゃん事件の対応に当たっていた。

「事件を受けた地域の緊急パトロールにも参加していました。また『二小会会長』名義で、リンちゃんの遺体のベトナム渡航費を支援するための募金の呼びかけも行っていました」(同前)

 逮捕から4日後、ベトナムから日本に戻ったリンちゃんの父親ハオさんは自宅で記者を前に涙ぐんでこう語った。

「私たち家族が、あなた(犯人)にここまでさせるほどのどんな悪いことをしたのか。なぜ、どんな理由で私の娘にそのようなむごいことをしたのか……」

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2017年4月27日号)

関連記事(外部サイト)