10万円で61万円分乗車! 新幹線全線制覇「弾丸フルムーン」7日間の旅 【2日目〜4日目編】

10万円で61万円分乗車! 新幹線全線制覇「弾丸フルムーン」7日間の旅 【2日目〜4日目編】

番匠本店の越前かにめし

10万円で61万円分乗車! 新幹線全線制覇「弾丸フルムーン」7日間の旅【準備〜1日目編】 から続く

「新幹線全線乗車」を目指し、10万円の「フルムーンパス」を購入した“乗り鉄”の夫と、鉄道にはあまり興味のない妻。これは7日間にわたる「弾丸フルムーン旅」の記録である。

■ハプニング続きの2日目

【2日目の行程】
新大阪6:36(東海道新幹線ひかり636号)東京9:42 
東京10:32(北陸新幹線はくたか559号)金沢13:38
金沢14:47(北陸新幹線はくたか568号)大宮17:27
大宮17:25(山形新幹線つばさ149号)山形19:45 
「ホテルメトロポリタン山形」泊

 フルムーンパスの旅2日目はハプニング続きとなった。レム新大阪の朝食スタート前にチェックアウトしたので、新大阪駅の売店で見つけた海鮮駅弁フェアにて番匠本店の越前かにめしをゲット。過去の数多きかにめし駅弁体験の中ではかなり秀逸な品。

 新大阪6:36発のひかりに乗り「AMBITIOUS JAPAN!」のチャイムで出発。東京駅着は9:42、約27時間で東京〜鹿児島を往復した形に。だが東京駅が何だか騒々しい。ポイント故障か何かで東北新幹線が朝から止まっているとのこと。復旧は午後以降との案内、かなり大きなトラブルのようだ。こちらは10:32発の北陸新幹線はくたかに乗り、谷村新司さんの「北陸ロマン」のチャイムを合図に一路金沢へ。

■大雪の予報で予定変更

 車中で天気予報や運行情報など確認すると気になることが。当初の予定は金沢トンボ帰りからの高崎下車、上越新幹線で新潟へ行き新潟泊、3日目は特急いなほで秋田へ向かうというもの。ところが日本海側が大雪の予報で、いなほは運休しているという。今回の企画は新幹線メインだが、いなほのグリーン車がなかなか個性的ということでどうしても組み入れたい。

 翌朝、仮にいなほが運行したとしても、秋田駅での新幹線乗り継ぎが10分しかなく、遅れも勘案すると危険すぎる賭けだ。急遽、時刻表片手に車内でリスケ。こういう時はネットよりも紙の時刻表のほうがわかりやすい。結局、後日予定していた山形行きを前倒し、本日の行き先を新潟から山形へ変更することを決断。ホテルへ予約変更メールを送信したところで13:38金沢着。

■果たして大宮で乗り継げるのか…

 そうとなれば、冬の山形の個人的大好物“きくわた(タラの白子)”を目当てに、山形にはできれば20時前には着きたい。ワーキングスペースもある金沢駅の待合室で“東北新幹線運転一部再開”というニュースを目にしつつ、山形までの乗り継ぎをチェックする。

 時刻表によると金沢駅14:47発のはくたかに乗り大宮駅に17:27着。17:25発のつばさ山形行きがあるものの2分の差で間に合わない…でも絶対東北新幹線の遅れが残っていると読み、金沢駅の窓口で大宮17:27分着のはくたかと25分発のつばさの発券をしてもらう。

 指定された座席に座っていると「ここわたしの席ですが…」というお客さんが。切符をよく見るとはくたかの日付が翌日になっており間違って発券された模様。本日のつばさのチケットも見せつつ車掌さんに説明、スピーディーかつ的確に対応いただく。車掌さんから「ところでつばさ号への乗り継ぎが大宮で間に合わないチケットですが…」と指摘されたので、大宮でつばさの遅れに賭けてみたいんですと釈明。

 糸魚川駅にて車体の雪落しのため3分延発でヤキモキ。はくたかの車中でつばさの遅れについての案内などはなく、とにかく大宮駅に着かないと状況はわからない。はくたかは3分の遅れを取り戻し定刻に大宮駅着。ダイヤ通りだと2分前に出発しているつばさ、何と9分遅れで17時34分発というミラクル。西村京太郎先生の小説のような…いや、トリックは何もないが何とか19:45に大雪の山形駅着。

■大雪の夜には最強な駅直結ホテル

 こんな時は、保線の方々をはじめとした鉄道員の定時運行への努力に頭が下がる。急遽日程変更に応じてくれた「ホテルメトロポリタン山形」へチェックイン。雪国の、さらに大雪の夜には最強な駅直結ホテルだ。

 喜び勇んで寿司屋へ。しかし最後のハプニングは「きくわた? 終わっちゃいました」の一言。気を取り直して山形名物、芋煮鍋をがっつく。

■とんだ勘違いで大ピンチ

【3日目の行程】
山形5:53(普通列車)新庄7:09
新庄7:16(山形新幹線つばさ128号)上野10:42  
上野12:26(東北・北海道新幹線はやぶさ23号)新函館北斗16:30
新函館北斗16:45(はこだてライナー)函館17:05
函館国際ホテル

 前夜、山形駅に着き大変なことに気付く。そういえば山形新幹線は新庄駅が終着駅だった。鉄道ファンにあるまじき思い込み。これでは新幹線全線乗車できないことになる。

 当初、山形8:02発のつばさで東京へ行く予定のところ、始発である新庄から乗れないか時刻表を捲る。山形から奥羽本線下り始発5:53の普通列車に乗れば、新庄7:09着。7:16発の山形新幹線に乗れることが判明。

 早朝から妻を付き合わせるのも悪いかと、「自分は新庄まで行って始発から乗るけど山形駅から乗ったら?」と提案しつつ気付く。フルムーンパスは2名同行が条件だった。豪雪の中ひた走る新庄行き普通列車。4分遅れで新庄着は上出来か。乗り継ぎは焦ったが、新幹線乗り場は島式ホームの端で繋がっており、雪のホームでまさに滑り込みセーフ。

■無駄こそ旅の醍醐味

 乗ってしまえば快適な上野までの3時間26分。上野駅中央改札横の「ザ・ガーデン自由が丘」にある全国駅弁コーナーで、これから北海道へ向かうというのに大好きな「厚岸駅前氏家待合所のかきめし」をゲット。

 12:26発のはやぶさへ無事乗車、山形新幹線に比べると東北新幹線のほうが断然居住性が高いと妻もごきげん。

 新函館北斗まで4時間4分、朝つばさで上ってきた道程を下っていく大いなる無駄。いや、無駄こそ旅の醍醐味だ。青函トンネルで津軽海峡をくぐり真冬の北海道へ。新函館北斗駅前にもホテルはあるがはこだてライナーで函館駅まで移動。ベイエリアの函館国際ホテルにチェックイン。

■函館国際ホテルの朝食に感動

 もうすっかり暗くなってしまいホテルご自慢の眺望は望めないが、大浴場からの夜景に癒やされる。ところでこの旅をしていると次第に夜型になっていくのがわかる。日中、快適なグリーン車で爆睡してしまうからだ。

【4日目の行程】?
函館10:21(はこだてライナー)新函館北斗10:43
新函館北斗10:53(北海道・東北新幹線はやぶさ18号)仙台13:29 
仙台13:53(秋田新幹線こまち21号)秋田16:08    
秋田16:36(特急いなほ14号)新潟20:10   
アートホテル新潟泊

 そういえば、この旅でホテルの朝食を一度も食べていないことに気付く。早朝出発で間に合わないからだ。この日は3年振りのチェックインとなった函館国際ホテルの朝食を、仕事の絡みもありじっくりとチェック。全国区の人気を誇る海鮮尽くしのブッフェは感動的だ。

■2時間近い待ち合わせを避け…急遽仙台行きに変更

 チェックアウトし、函館駅から新幹線乗り継ぎのため前日降り立った新函館北斗駅へ戻る。今回是非やってみたかったのが、函館駅から新函館北斗駅まで、特急北斗18分間グリーン車体験。ところが折り返す札幌からの特急北斗が30分遅延で叶わず、結局はこだてライナーに乗車。

 フルムーンパス1日目東京→鹿児島中央→新大阪/2日目新大阪→金沢→大宮→山形/3日目山形→新庄→上野→函館と新幹線乗りつぶしをしてきたが、4日目のメインは在来線だ。当初3日目に予定していた特急いなほに乗車するため秋田へ向かう。まずは新函館北斗からはやぶさに乗り盛岡乗り換え、秋田新幹線こまちにて秋田駅へ向かい、在来線(羽越本線)特急のいなほに。日本海沿い3時間半の乗車で新潟着というプラン。

 しかし盛岡駅でのこまち乗り継ぎが悪く、2時間近い待ち合わせ。そこで函館から盛岡ではなく仙台まで乗り通すと、盛岡で乗るはずだったこまちに30分弱の待ち合わせで乗れる。駅で待っているよりもあたたかい車内のほうがよいというわけで特急券を仙台へ変更。これぞフルムーンパス的発想だ(混雑時の無用な座席占有は迷惑になるので要注意)。

■期待を裏切らない豪華さのグリーン車

 こまちで秋田に着くと、向かいにはすでにいなほが停車中。スタート時のプランでは2日目に新潟駅から朝一のいなほで秋田行きの予定だったが、豪雪予報でリスケ。4日目の秋田16:36→新潟20:10いなほ乗車となった。日本海の車窓が魅力のいなほだが、秋田夕方発となると1時間も走れば暗闇となる。冬の日本海沿いの光景はなんとも寂寥感が漂い、旅情が盛り上がる。

 村上駅手前のデッドセクション(交流/直流の切り替えポイントで消灯する)で妻が驚く姿も楽しい夜特急だ。車体も派手だが噂のグリーン車も期待を裏切らない豪華さ。20:10定刻新潟着、久々の新潟駅ではその進化に驚く。いなほから目の前で新幹線に乗り継げる改札もあった。駅ビルのアクセスにちょっとコツのいる「アートホテル新潟」へ無事チェックイン。

(写真全て筆者撮影)

10万円で61万円分乗車! 新幹線全線制覇「弾丸フルムーン」7日間の旅【5日目〜最終日編】 へ続く

(瀧澤 信秋)

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