Microsoftの「Edge」はこうすれば“推しブラウザ”になる!?余計なお節介をなくす3つのステップとは

Microsoftの「Edge」はこうすれば“推しブラウザ”になる!?余計なお節介をなくす3つのステップとは

Internet Explorerの後継として2015年に登場したブラウザ「Edge」。じつは設定次第でグッと使いやすくなる ©iStock.com

 Internet Explorerの後継として2015年に登場したブラウザが、マイクロソフトの「Edge」です。登場から早数年、バージョンアップを重ねて完成度は格段に上がり、また弱点だった拡張性もChrome向けの拡張機能が使えるようになるなど、操作性・機能性ともに大きく改善されています。Windowsで標準搭載されるだけでなく、最近はiOSやAndroid向けのアプリもリリースされています。

 もっともこのEdge、既存のブラウザから積極的に乗り替えようとする人をあまり見かけないのも事実。その背景には、同社のOfficeなどにも共通する、お節介な挙動が影響しているように思えます。操作のたびにプラスアルファの機能を提案してきたり、予期せぬ動きをしたりといったEdgeのふるまいは、シンプルにやりたいことだけをしたいユーザにとっては、目障りに感じるものです。

 今回はこのEdgeについて、「いらないお節介をなくす」「見た目は極力シンプルに」という方針のもと、使いやすくするためのおすすめの設定を紹介します。年末の大掃除の時期、これら設定を変更して、圧倒的な使いやすさを実現させてみてはいかがでしょうか。

 なおブラウザの使い方はユーザによって千差万別ですので、設定の正解は必ずしも一つではなく、判断が分かれそうな項目も多くあります。慣れた挙動が変わって使いづらくなる可能性もありますので、全項目を一気に変更するのではなく、様子を見ながら小分けに試すことをおすすめします。

■1、まずはトップ画面から…

 まずはEdgeを起動してすぐに表示されるホーム画面から見ていきましょう。起動しただけでニュースや天気などありとあらゆる情報が読み込まれるEdgeのホーム画面は、ただ検索をしたいだけ、少しでも早くサイトを見たいだけの人には目障りなもの。まずはこれをスッキリさせましょう。

 手順は、右上の歯車アイコンをクリックして「ページ設定」を表示し、レイアウトをいったん「シンプル」へと変更したのち、クイックリンクは「オフ」、さらに「あいさつを表示」「Officeサイドバー」「新しいタブのヒント」はいずれもオフ、画面の表示内容は「ニュースを非表示」へと変更します。これによって、検索フォームだけを残した、シンプルな画面へと改めることができます。

■2、「プロファイル」の設定は全面的に見直そう!

 続いて、画面右上の「…」アイコンをクリックして「設定」を開き、カテゴリ別に個別設定を変更していきます。なかでも変更すべき項目が多いのは「プロファイル」です。

 まずは「プロファイル」→「Microsoft Rewards」を開き、「Microsoft Edge で Microsoft リワードを獲得する」をオフにします。リワードは同社製品やサービスを使っていると貯まるポイントのようなものですが、オフにすれば余計なメッセージが出なくなりスッキリします。積極的に貯めている人はもちろん例外ですので、ケースバイケースで判断してください。

 続いては同じ「プロファイル」の中にある「個人情報」で、「基本情報の保存と入力」「新規登録フォームに自分の情報を自動的に入力する」「ユーザー設定情報を保存して入力する」をオフにします。

 さらにこちらも同じく「プロファイル」の中にある「パスワード」を開き、「パスワードの保存を提案」「パスワードを自動的に保存する」「パスワードのオートフィル」「パスワードフィールドに[パスワードを表示する]ボタンを表示する」をオフにします。

 ただしこの「個人情報」「パスワード」関連の機能自体は、他のブラウザと比較しても優秀ですので、利便性を優先したい人はそのままで構いません。ブラウザに個人情報やパスワードを保存するのに抵抗がある人のみ、上記の設定を行うことをおすすめします。

「プロファイル」にはもうひとつ「お支払い情報」という項目もあります。個人情報やパスワードを保存させたくないという人は、おそらくカード情報も保存させたくないはずですので、この「保存してお支払い情報を自動入力する」をオフにしておきましょう。「プロファイル」にまつわる設定変更は以上で完了です。

■3、外観まわりの設定も要チェック

 続いて2番目にある「プライバシー、検索、サービス」を見ていきましょう。まずは「サービス」に記載されているすべての項目をオフにします。中には使える項目もあるはずなのですが、Edgeの各項目の中ではここだけが説明が曖昧で、様子を見るためにもいったん全部オフにしてしまったほうがよいでしょう。

 また、同社がデフォルトで使用している検索エンジン「Bing」がいまいち合わないという場合、ここの「アドレス バーと検索」で任意の検索エンジンに変更し、リストに残っている不要な検索エンジンは削除しておきましょう。

 次は「外観」。「ツールバーのカスタマイズ」を開き、不要な項目をオフにしていきます。人によって判断が分かれそうな項目もいくつかありますが、とにかくボタンの数を減らしたければ、「タブ操作メニューを表示」「サイドバーを表示」をオフにすることで関連項目も連動してオフになり、全体をスッキリさせられます。

 さらにそのまま下にスクロールすると「ツールバーに表示するボタンを選択してください」と表示されますので、[お気に入り]ボタンと[履歴]ボタンだけを残し、ほかのすべてのボタンをオフにします。[ホーム]ボタンだけは賛否が分かれるところですが、それ以外はあっても邪魔なだけなので、オフにしてスッキリさせましょう。

 続いて同じく「外観」の中にある「ショートカットメニュー」では、「スマートアクションを表示する」をオフに、また同様に「テキスト選択時のミニメニュー」の「テキストを選択したときにミニメニューを表示する」もオフにします。

 さらに「スマート探索」をクリックして、中にある「コンテキストメニューにビジュアル検索を表示する」「画像のポイント時にビジュアル検索を表示する」をオフにします。これによって、ページ上で右クリックした場合に、一般的なコンテクストメニューが表示されるようになります。

■そして最後に…

 そして最後に「ダウンロード」。「Officeファイルをブラウザーで開く」をオフにすれば、ひととおりの作業が完了です。おそらくこれで余計なお節介と言える動作はほぼなくなったはずですが、しばらく使ってみておかしな挙動が見つかれば、ちょくちょく元に戻して様子を見るとよいでしょう。

■じつは“使いどころが多い”「Edge」

 これらの設定を行うことで、余計なお世話ばかりという印象だったEdgeが、ずいぶんと従順になり、利用に集中できるようになります。起動するたびに何か話し掛けてくるイメージのあったEdgeが、ここまでおとなしくなるものかと驚かされます。

 EdgeはWindowsで標準搭載されているブラウザゆえ、ふだんは別のブラウザをメインに使っている場合も、一時的に別アカウントでどこかのウェブサービスにログインする場合など、なにかと使う機会はあるもの。上記の設定を行っておき、いつでも快適に使えるようにしておくと役に立つのではないでしょうか。

(山口 真弘)

関連記事(外部サイト)

  • 記事にコメントを書いてみませんか?