愛子さまが“ご成年ファッション”に込められた抱負とこだわり…昨年の新年ご近影との“2大変化”とリボンに見る“ご自分らしさ”――2022年BEST5

愛子さまが“ご成年ファッション”に込められた抱負とこだわり…昨年の新年ご近影との“2大変化”とリボンに見る“ご自分らしさ”――2022年BEST5

2021年12月5日、上皇ご夫妻にあいさつをされた愛子さま ©JMPA

2022年(1月~12月)、文春オンラインで反響の大きかった記事ベスト5を発表します。皇室部門の第5位は、こちら!(初公開日 2022年1月11日)。

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 1月10日は「成人の日」。昨年12月5日を中心に行われた、天皇皇后両陛下の長女・愛子さまの成年行事や、公務デビューとなった新年祝賀の儀は大きな注目を集めた。

 ご成年に当たってのご感想では、「様々な方と出会い、関わることを通じて、人と人とが互いに手を取り合い、交流の輪が広がっていく素晴らしさを学び、全ての経験が、今、私の財産となっています。今日に至るまで私の歩みに関わってくださった全ての方に深く感謝いたします」と述べられた。

■随所に愛子さまのこだわりが

 シルクのローブ・デコルテとティアラをお召しになった姿もさることながら、20歳の誕生日に際して公開されたご近影や、新年をお迎えになった天皇ご一家のご近影でのお召し物にも、随所に愛子さまのこだわりが感じられ、成年皇族としての抱負がファッションにもにじみ出ているようだった。

 愛子さまは20歳の誕生日に際してのご近影で、ジャケットの白い襟とカフスがクラシカルなセットアップをお召しになり、ベルベット風のリボンで御髪をハーフアップにされたスタイルは、とてもお似合いだった。

 新年をお迎えになったご一家のご近影では、愛子さまはノーカラージャケットのウエスト部分にリボンのモチーフがあしらわれたペールブルーのスーツをお召しに。天皇陛下がお召しのネクタイの水色と合わせた“リンクコーデ”だった。

 さらに愛子さまは、新年のご近影では初めてパールのイヤリングと一連ネックレスをお召しになり、雅子さまのオフホワイトのスーツの色とも呼応するようだった。ご一家の仲の良さが伝わってくるような、自然な調和が感じられる。

 昨年の新年のご近影でも、愛子さまのスーツに陛下がお召しのブルーを、トップスには雅子さまがお召しのホワイトを取り入れられ、同じようにお召し物をブルー系とホワイト系で揃えられていた。

 だが、今年は愛子さまのスーツが公務でもお召しになれそうなより大人びたデザインである点と、アクセントとなるリボンのモチーフを取り入れられた点が、2つの変化だと思う。雅子さまがジャケットなどに好んで取り入れられるチャイニーズノット(チャイナボタン)のように、“愛子さまらしい”装いのアクセントを模索されているのかもしれない。

■愛子さまのポンチョとふわふわのバッグ

 以前から、愛子さまはガーリーなモチーフを好んでファッションに取り入れていらっしゃるのではないかと拝察している。たとえば2019年3月、ご静養のためJR長野駅に到着された際に、愛子さまはアイボリーのポンチョをお召しになり、白いふわふわのハンドバッグには、可愛らしいリボンのようなモチーフがあしらわれていた。

 2019年8月に那須どうぶつ王国を訪れられた際は、ブラックのトップスに合わせてお召しになったブルーデニムのウエストを、大きくリボンの形で結ばれていたこともあった。

■対照的にシンプルで潔いローブ・デコルテのデザイン

 対照的に、冒頭で述べた全体的にシンプルで潔いデザインが際立つローブ・デコルテで愛子さまが示されたのは、ご成年という節目を迎えられたご自身のお立場や、プロトコール(国家間の儀礼上のルール)への意識だったのではないだろうか。

 愛子さまの身長を生かした“Iライン”、近年成人された内親王方の中では唯一無二といえるマニッシュな印象のテーラードカラーのジャケット、ドレスとジャケットでリンクするような地模様など、いずれも上質な純白のシルクの潔さが映えるデザインだ。アップにセットされた御髪に煌めく紀宮さま(現・黒田清子さん)から借用されたティアラ、シャープで細めなデザインのネックレスもその印象を引き立てている。

■ティアラは「無駄遣いという批判にはあたらない」

 今回はコロナ禍における国民生活や経済活動への影響を考慮されて、愛子さまのティアラの新調が見送られたが、宮内庁の西村泰彦長官は昨年11月の定例記者会見で、「ティアラは儀式の際に、女性皇族がおつけになるものとして必要なもので、それを作ることが、無駄遣いという批判にはあたらない」と述べた。

 気品がありながらシンプルな装いを選択されたのは、愛子さまご自身も、ティアラなどの装飾品とローブ・デコルテをお召しになって正装をするプロトコールの意義をよくお考えになった結果でもあったのではないかと思える。

 皇后雅子さまは、式典の性質やご自身のお役目に、そのお召し物がふさわしいかどうか、というご視点でお召し物を選ばれるというが、同じような視点が愛子さまにも受け継がれているように感じられた。

■愛子さまの赤い着物姿

 新年らしい愛子さまの着物姿といえば、2016年1月、皇居・御所を訪れられた際などに、赤いお着物をお召しになっていたことがある。秋篠宮家の長女・眞子さんや次女・佳子さまは、学習院女子高等科の20歳の同窓会に出席し、華やかな振袖をお召しになっていた。成年を迎えられた愛子さまが、振袖姿を披露される日はいつになるのだろうか。

(佐藤 あさ子/文藝春秋)

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