「男性の悲鳴とスタンガンのようなバチっという音が…」71歳の男性を殺した全身タトゥーの今泉容疑者(32)がSNSで発揮していた異常な暴力性と“マイバッハ超豪遊生活”――2023年2月BEST5

「男性の悲鳴とスタンガンのようなバチっという音が…」71歳の男性を殺した全身タトゥーの今泉容疑者(32)がSNSで発揮していた異常な暴力性と“マイバッハ超豪遊生活”――2023年2月BEST5

今泉俊太容疑者

2023年2月、文春オンラインで反響の大きかった記事ベスト5を発表します。第4位はこちら!(初公開日 2023年2月22日)。

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 昨年6月、広島県海田町で竹内義博さん(71)を監禁し、16時間に及ぶ暴行を加えて死亡させた疑いで逮捕されている今泉俊太容疑者(32)のインスタグラムのプロフィールには、こんな言葉が書かれている。

《24時間対応 #詐欺師撲滅》

 金銭トラブルを抱える人からSNSで依頼を受け、合法違法を問わずあらゆる方法で人から金銭を奪い取る“回収屋”として活動していた今泉容疑者。その常軌を逸した生活と思考は、SNSにも存分に現れていた。

■「お前遅いんじゃ! はよせえや!」と怒鳴る動画

 今泉容疑者のSNSを数年前からフォローし、2度会ったことがあるという30代男性のAさんは、今泉容疑者の“素行”をこう語る。

「私も投資の仕事をしていたからか、2019年に今泉容疑者の方からインスタグラムでフォローが来ました。高級時計など共通する趣味もあったのでフォローを返したのですが、ストーリーズなどに映っている今泉容疑者は体のいろいろなところに刺青が入っていて、高級車の後部座席から運転手に『お前遅いんじゃ! はよせえや!』と怒鳴る姿などが投稿されていました。なにやら怖そうな人だな、と思っていました」

 今泉容疑者のインスタグラムには、高級ホテルに宿泊している様子や、1台2000万円を超える超高級車マイバッハに乗る姿、海外で豪遊する姿がたびたび投稿されていた。

「“人生を楽しんでいるお金持ち”くらいの印象でした。時計のロレックスや車のロールス・ロイスの写真を『買いたい方DMください』とアップすることもあり、時計の値段を聞くためにDMを送ったこともあります。時計は300万~500万円、ロールスロイスは1250万円と言っていました」(同前)

 しかし、2年ほど前から危険な投稿が増えてきたという。Aさんが続ける。

「モザイクはかかっていたものの、スタンガンのようなバチバチっという音と男性の悲鳴が入った動画がアップされたんです。今泉容疑者の声で『まだだよ』という声も入っていました。しかも投稿には『音声でオナニーして下さい』という言葉が添えられていました。どういう状況なのかわかりませんでしたが、とても気分が悪くなりました」

 その後も「切断した指に見えるもの」や「ボコボコに殴られて血だらけの人物」の写真や動画が投稿されていたという。

「いま思えば、“回収屋”として金銭トラブルを抱えた人からお金を脅し取っていたんでしょうね。時計や車も誰かから脅し取ったものだとすれば、興味本位で買わなくて本当によかったです」(同前)

 SNS上には回収屋を名乗るアカウントが複数あるが、今泉容疑者は「玩具屋」という名前を使用していたという。この「玩具屋」のアカウントには、今泉容疑者のインスタグラムに投稿されていた電撃音と共に叫び声をあげる男性の動画や、マイバッハの後部座席で足を組む同じ写真が投稿されている。

■黒ずきんを被せられて血を流しているように見える男性の写真も

「玩具屋」のアカウントは一度凍結されており、2022年の5月には新しいアカウントで「凍結されてーからやり直しだ。舐めんな運営側」という投稿が見られる。凍結の理由は不明だが、黒ずきんを被せられて血を流しているように見える男性の写真などが投稿されていたという。

「今泉容疑者は八王子市出身のラッパー・RYKEY DADDY DIRTY(リッキー・ダディ・ダーティ)との交流をインスタグラムで自慢していて、一緒に温泉に行ったり、ラジオ現場に参加したことを投稿していました。RYKEYは車のことを“玩具”と呼ぶのが口癖で、愛車はアウディのR8。『玩具屋』という名前はそこから取ったんだと思います」(Aさん)

 今泉容疑者は昨年6月2日に、広島の海田町で竹内さんに暴行を加えて死亡させ、遺体を埼玉県まで車で運んで遺棄したと見られている。すでに監禁罪と死体遺棄罪で起訴され、強盗致死の疑いでも再逮捕されている。

 そのニュースを見て、Aさんは今泉容疑者に会った時のことを思い出したという。

■「釈迦僧なんですか?」と聞いたら…

「今泉容疑者はピタっとしたアンダーシャツと、シャツの胸元を開けてタトゥーを見せつけるような服装でした。“回収屋”として活動していると言っていたので、聞きかじった知識で『釈迦僧なんですか?』と聞いたら、『釈迦僧は俺じゃない。外国籍の先輩で、俺よりもモラルのない危ない人』と言っていました。今泉容疑者も十分怖い人に見えたので、どんな世界なんだろうと思いましたね……」

 詐欺被害にあった人のためにお金を“回収する”と言えば聞こえはいいが、義賊然とした建前の裏で暴力を厭わず、ついには人の命さえ奪ってしまうとしたら、それは完全なる反社会勢力である。

 依頼者も多額の報酬を要求され、犯罪に巻き込まれる可能性も多分にある。詐欺事案でお金を取り戻すのが難しいとしても、“回収屋”に接触することは新たなリスクを背負い込むことにほかならない。

(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))

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