新入社員が覚えておきたい「理不尽な上司を社会的に殺す」ライフハック

新入社員が覚えておきたい「理不尽な上司を社会的に殺す」ライフハック

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 新入社員のみなさん、ご入社おめでとうございます。

 初出社の感想はいかがでしたでしょうか。おそらくほとんどの方は、社会人として人生の新たな一歩に希望を抱き、クリーニング店から受け取ったピカピカのスーツに身を包み、非常に新鮮で有意義な1日をお過ごしになったと思います。

 ところで、世の中には「悪い大人」が存在します。きっと、あなたたちが思うよりもたくさんの悪い大人が、身を潜めて、あなたたちが考えているよりも身近にいます。

■「大人たち」をどこかで無条件に信頼していた

 ちょうど1年前に公開した「 初出社して、就職先が『ブラック企業』だと気付いたあなたへ 」にも書いたのですが、5年前に新卒で商社に入社した私は、新入社員特有の「無垢な部分」につけ込まれ、非常に厄介な目に遭いました。

 今にして思えば、当時は「自分よりも年上で、社会人経験が多い立派な先輩や上司が、まさかセクハラやパワハラなんてするわけがない」と「大人たち」をどこかで無条件に信頼していたのでしょう。これはおそらく、私が大学時代に平和で健全なサークルに所属していて、先輩たちから理不尽な目に遭わされた経験がなかったことが理由のひとつにあるかもしれませんが。

 しかし、人生の新たな一歩となるはずだった会社には、自分が夢見たイノセントワールドはどこにも存在せず、そこにあるのはただただ人間の肉欲、憤怒、怠慢など……まるで七つの大罪が凝縮されたかのような、ストレスフルなディストピア空間でしかなかったわけです(個人の意見です。もちろん中には、平和で健全な会社もあると思います)。

■嫌がらせ、セクハラ、パワハラのオンパレード

 私が入社した商社は簡単に言えばブラック企業だったわけですが、人手不足による多忙、低賃金、おまけに長時間のサービス残業・休日出勤(手当はもちろん出ません)からのストレスで、社員に「余裕」はまったく存在しない劣悪な環境でした。

 重労働や面倒な仕事はすべて新人たちに押し付け、分からないことを聞いても多忙を理由にまともに教えてもらえない。にも関わらずミスをしたらしたで鬼の首を取ったように「みなさーん! こいつがこんなミスをやらかしましたよー! とんでもないことになりましたよー!」と騒ぎ立て、嫌味を言い、新入社員はまるで先輩たちのサンドバッグのようにボコボコにされていました。

■「よし、男女3人ずつで、沖縄旅行に行こう」

 古き悪しき会社なので、女性社員は必ず飲み会のたびにお偉いさんの横に座らされ、お酌や「あーん」を強要されます。「何で残業代出ないんですか?」と無邪気に会長に質問した新入社員は顔を1万円札ではたかれた挙句「今までの分だよ!!!!!」とキレられ、次の日から行方不明となりました。足りないもんね、1万円じゃ。

 おまけに私は会社の役員(会長の息子・既婚・妻は社員)から「よし、男女3人ずつで、沖縄旅行に行こう」と誘われ、「社員旅行ですか?」と聞くと「ううん、プライベート(笑)。みんなには内緒で(笑)。ちなみに部屋は3つ取るから(笑)」と言われたので丁重にお断りをした結果、次の日から嫌がらせが始まり、最終的には他の新入社員の何倍もの仕事量を負わされたのでありました。

 そして私は、新卒で入った会社を5ヵ月で辞めました。言ってしまえばクソみたいな会社だったため、「これ以上いても何も得るものはない」と考えたわけです。

■不当な扱いを受けていることに気づけなかった

 そんな目に遭いつつも、最初、私を含めた新入社員たちは「不当な扱いを受けている」と思わなかったのです。

 大学を卒業して、初めて経験する社会人生活。研修期間中に優しかった先輩や上司たちをすっかり信用して「いい人だ」と思い込み、いざ理不尽な目に遭わされたときも「先輩や上司が、私たちに悪意を持って接しているわけがない!」と思ってしまったためでした。今思い返せばまんまと洗脳されて「先輩バイアス」がかかった状態に陥っていたのですが、右も左も分からない新入社員にとっては、なかなかこのことに気が付けないんですよね……。

「うちの会社、やっぱりおかしいのか?」と気付き始めるのは、入社からしばらく経って、他の会社に入社した友人たちなど、外部の人間に「変だよ、それ」と指摘されたタイミングです。

 私の場合は、会長の息子に「旅行に行こう」と誘われたタイミングで「もしかしてこれはヤバイのでは?」と気が付きました。しかし、すっかり洗脳されて相手をいい人だと思っていたこともあり、「いやでも、下心なんてなくて単純に仲良くなるためにグループ旅行に誘ってくれているだけなのかもしれない……。だとしたら、断ったらダメなのでは……?」と悩んでいたところを友人に「アホか! 立派なセクハラじゃ、この世間知らず!」と説教をされ、「あ、うん、やっぱそうだよね」と初めて正気に戻ったのでした。

■転職しても「悪い大人」はいた

 世の中の大人は、立派な大人ばかりではありません。新入社員を隙あらば抱こうとする者もいるし、いじめのターゲットにする者もいるし、出し抜こうとする者もいます。バカな大人もいるし、幼稚な大人もいる。

 だからこそ、目上の人だからと言って、無条件に誰かを信頼してしまうのは危険なことだと知っておいてもらいたいのです。上司や先輩は「クソみたいな人間」の可能性もあるので、どうか正気を保って冷静に判断してください。

「お前の会社が極端なだけだろ」と思われるかもしれませんが、たくさんの人間が集まる組織においては重かれ軽かれ、どこにでもある問題だと思っています。

 実際、私が2社目に入った会社はホワイト企業でしたが、やはりそこにも新入社員を付け狙う「悪い大人」はいました。しかし1社目で「悪い大人」の存在に気が付いた私は、以前よりも警戒心が強くなり、痛い目に遭うことも少なくなりました。

■「理不尽な大人」を社会的に殺すには?

 しかし、こちらが「無条件に大人を信用しない」と気をつけていても、やはり危害を加えてくる大人は少なからず存在します。そんなときのために、「理不尽な大人を社会的に殺す」ライフハックをみなさんにご紹介したいと思います。

 経験上、社内で危害を加えようとしてくる大人は、中間管理職以下であることが多いです。立場的に板挟みでストレスが溜まりやすいことが背景にあるのかもしれません。

 彼らの暴走を止めるためにもっとも有効な手段は、彼らのさらに上の上司に密告することです。上司が信用できない場合は、彼らの愚行を徹底的に社内に広めることをオススメします。相手は、攻撃しても逆らわない、表沙汰にならないであろう相手を選別しています。痴漢と一緒です。戦闘力の高そうな新入社員は、ターゲットにされません。

 相手にとって一番困るのは「自分の悪行がバレること」なのです。

 1社目での修羅場をくぐり抜けたおかげで戦闘力がアホほど上がっていた私は、悪い大人の悪行を次々に明るみにしていきました。

■実際に送られてきたLINEを部署長に見せると……

 私が所属していた部署の女性たちに理不尽な嫌がらせを繰り返してきた別の部署の主任の男について、その部署の課長に直訴し、二度と嫌がらせをさせないことに成功しました。

 また、しつこくセクハラをしてきた直属の上司については、実際に送られてきたLINEメッセージを部署の所属長に見せ、「働きづらいので今後一切のプライベートな連絡と、体を触るのをやめさせてください」と依頼しました。所属長は「うわー、これはキモいな。わかった言っとくな。ごめんな」と快諾してくれ、厳重注意をしてくれたそうで、それ以降セクハラをされたり、連絡がきたりすることはなくなりました。

「先輩や上司は無条件に尊敬できる存在ではない」ことを知り、「万が一危害を加えられた場合は、積極的に相手の悪行をバラしていく」ことを徹底するだけで、社会人1年目で起こりうる大体の人間関係トラブルは解決するのではないでしょうか。

 とはいえ、仕事も覚えないうちから戦闘力だけやたらと高い「モンスター新人」になってしまうと社内で嫌われてしまうかもしれないので、まずは真面目に仕事に取り組み、同期との友情を育み、頼れる先輩には心を開いて、気楽に社会人生活をスタートさせてみてください。運が良ければトラブルに巻き込まれたり、悪い大人たちに出会わずに楽しく仕事ができるかもしれません。

■どうか快適な社会人生活をお楽しみください

「理不尽な大人を社会的に殺す」ライフハックはあくまで最終兵器です。まずは良好な人間関係の構築を意識して、優しい世界を作ることから始めましょう。

 これから先色々なことがあると思いますが、もうどうしようもなく嫌になって5ヵ月で仕事を辞めても、死ぬことはありません。むしろブラック企業で疲弊している方が死ぬ確率は圧倒的に高くなるので、働いていて「あれ?」と思うことがあったら、積極的に周りに相談してみることをオススメします。

 あと「会社員はクソ! 会社辞めてフリーランスで生きていけ!」みたいなことを言う大人の言葉は信じてはいけません。会社員もフリーランスも、メリット・デメリットがあるので、しっかり自分に合った働き方を見極めることが大事です。

 改めまして、新入社員のみなさん、ご入社おめでとうございます。老婆心ながら、万が一社会人生活でつまずいたときには、この記事に書かれてあることを思い出してもらえると幸いです。

 どうか快適な社会人生活をお楽しみください。

(吉川 ばんび)

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