池上さんが考える「二階幹事長の安倍4選『十分あり得る』発言」3つの理由

池上さんが考える「二階幹事長の安倍4選『十分あり得る』発言」3つの理由

二階俊博氏 ©getty

■Q 二階さんの「4選あり得る発言」の真意は?

 3月12日、自民党の二階俊博幹事長は記者会見で、安倍晋三首相の党総裁連続4選について「この状況では十分あり得る」と発言。まだ先の話なのに、なぜそんな発言をしたのでしょうか。(30代・男性・会社員)

■A 考えられる理由は3つ。

 ちょっと早すぎると思いますね。考えられる理由は3つ。1つはレームダック化を恐れたこと。レームダックとは「足の悪いアヒル」のこと、ヨタヨタ歩きをします。

 この言葉はアメリカの大統領をめぐる用語です。大統領の任期は連続2期まで。2期目の終わりが近づくと、周辺は「どうせ次はないんだから」と考え、離れる人が出ます。威光が行き届かなくなるのです。

 安倍首相は3選を果たしましたが、「もう次はない」と考える人が増えれば、権力に陰りが出るでしょう。「まだ次があるかも」と思わせておけば、任期いっぱい権力を維持できます。

 2つ目は、いまのうちに「4選論」を出しておけば、いったんは否定されても、いずれ現実化するかもしれないということです。いまのうちから、“慣れさせておく”という深謀遠慮とも考えられます。

 3つ目は、二階さんのためにもなるからです。この話を聞いて安倍首相は悪い気持ちはしないはず。二階さんを大事にしようと考えるでしょう。二階派の国会議員が失言を繰り返しても、すぐには更迭しないという判断につながった可能性もあります。
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(池上 彰)

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