「#通訳なし」がトレンド入り 雅子さまが“マニッシュ”スタイルを選ばれる理由

雅子さまのマニッシュスタイル解説 トランプ大統領来日時は#通訳なしがトレンド入り

記事まとめ

  • 天皇皇后両陛下は即位後初の地方公務・全国植樹祭に出席されるため、愛知県を訪問
  • 雅子さまは淡いグレーに白の縁取りが施されたパンツスーツでスタイリッシュな印象
  • トランプ大統領とメラニア夫人が来日した際は"#通訳なし"がツイッターのトレンド入り

「#通訳なし」がトレンド入り 雅子さまが“マニッシュ”スタイルを選ばれる理由

「#通訳なし」がトレンド入り 雅子さまが“マニッシュ”スタイルを選ばれる理由

6月1日、名古屋市に到着し、沿道の人々に手を振られる天皇皇后両陛下 ©共同通信社

 天皇皇后両陛下は全国植樹祭に出席されるため、愛知県を訪れられた。即位後、初めての地方訪問となった。今後、両陛下が毎年出席される地方行事の一つで、この全国植樹祭は上皇ご夫妻から引き継がれたものだ。

 今回は1泊2日の日程で、私が注目したのは初日の6月1日、雅子さまが淡いグレーにホワイトの縁取りが施されたパンツスーツをお召しになっていたことだ。皇太子妃時代にもパンツスーツはよくお召しになっていたのだが、今回はスーツと同系色で細めのハイヒールパンプスを選ばれ、つま先の部分はホワイトというシャープなデザインだった。とてもスタイリッシュな印象を受けた。

■一見シンプルながら、細やかなデザイン

 雅子さまが皇后として、初めての単独公務である日本赤十字社の全国大会に臨まれたのは、5月22日のこと。これに先立って、雅子さまは5月1日付で美智子さまの後を受け、日本赤十字社の名誉総裁に就任されていた。雅子さまは、赤十字の活動に継続して貢献し、功績のあった人や団体に賞状などを手渡され、式典終了後には関係者らと懇談された。

 この日の雅子さまは、潔いホワイトのスーツをお召しになっていた。ジャケットの襟やボタン、お帽子などにポイントとしてネイビーをお使いになっていて、一見シンプルながら、細やかなデザインにも目が留まる。このスタンドアウトカラーのジャケットには、華やかさがあった。2003年7月に茨城県で行われた献血運動推進全国大会でも、同じジャケットとお帽子をお召しになっていたようだ。

 会場へ向かう雅子さまが乗車されたセンチュリーには、皇后が重要な務めに臨むことを示すという「皇后旗」がはためいていた。雅子さまは自然体という感じで、穏やかな表情を浮かべられていたように思う。会場では、緊張されたご様子だったというが、大きな拍手で迎えられ、次第に柔らかな笑顔も見せられるようになっていったという。表彰される際も、雅子さまの所作はてきぱきとされていて、颯爽としたスーツとよく合っていた。女性皇族のトップとして、雅子さまが存在感を示された行事の一つとなった。

■雅子さま キャリアウーマン風スーツの原点

 1年前、2018年5月16日に雅子さまが15年ぶりに出席された全国赤十字大会は、美智子さまにとっては名誉総裁として最後の大会だった。美智子さまは壇上の中央で雅子さまの手をとられ、出席者に雅子さまを直々に紹介された。特にあの頃から、雅子さまは様々な場面で活動の幅を広げられていったように思う。

 雅子さまは近頃の公務などで、病気療養に入られる前の90年代のものに近いデザインのスーツをお召しになっていることがあった。外務省で勤務されていた時代に着ていてもおかしくないようなキャリアウーマン風のものだ。

 さらに、平成から令和へとバトンが受け渡され、新しい時代を迎えたいま、雅子さまのお召し物を拝見していると、たとえばジャケットは襟つきのテーラード風のものを選ばれるなど、女性らしさのなかにもどこかにマニッシュな雰囲気を配されていることが多いように感じている。その際には、首元がすっきりとしたインナーをお召しになっていることが多いように思う。

■「#通訳なし」がツイッターのトレンド入り

 令和初めての国賓として、アメリカのトランプ大統領とメラニア夫人が来日した。5月27日には、天皇皇后両陛下がトランプ大統領夫妻と皇居・宮殿「竹の間」で会見された。雅子さまは終始、通訳を介さず会話を続けられて、「#通訳なし」が一時、ツイッターのトレンド入りしていた。CNNは両陛下について「2人とも英語を話すことができる」と報道したという。雅子さまの「皇室外交」がいよいよ本格的にスタートしたと言えるだろう。雅子さまとメラニア夫人は、終始和やかな様子で声をあげて笑いあう場面もあった。

 雅子さまは、トランプ大統領夫妻の歓迎行事に、すべてホワイトを基調にしたお召し物で臨まれた。まず会見の場では、アイボリーのスーツを選ばれている。やさしげな色合いで、ジャケットにはタックが入っているためウエストにフレアを持たせたデザインとなっていて、やはり柔和な印象だった。パンプスはポインテッドトゥのタイプ。足元で全体を引き締められていた。お帽子には、ストライプがあしらわれていて素敵だった。

■夜の宮中晩餐会は、甘すぎないスタイルで

 そして、夜の宮中晩餐会のドレスはゴージャスに。両陛下が皇居・乾門を通過される時、雅子さまが気品のあるレースのお召し物を選ばれたことが、沿道からでもわかった。ショールカラーのシースルージャケットに、ノースリーブのドレスをお召しになっていた。エレガントなレースをジャケットで取り入れられたことで、甘すぎないスタイルをお作りになっていて、とてもよくお似合いだったと思う。雅子さまは16年ぶりに、食後にお茶などを飲みながら歓談する後席(こうせき)にもお出ましになった。

 両陛下は、まだ赤坂御用地内にお住まいのため、皇居での行事にいらっしゃる場合は、車両で移動されている。皇居・宮殿の「豊明殿」で開かれた宮中晩餐会に際して、両陛下や多くの皇族方は乾門をお使いになったのだが、なぜか秋篠宮ご一家は半蔵門をお使いになったようだ。乾門にはより多くの報道陣が集まっていたことも理由の一つだったのかもしれない。

 翌朝、5月28日に両陛下はトランプ大統領夫妻に別れのあいさつをされるため、宿泊先のパレスホテルを訪れられた。この日は、光沢感のある青みがかったホワイトのスーツをお召しになった雅子さま。ビビッドカラーではなくホワイトを連日選ばれたのは、初夏の陽気に涼やかさを演出されようというお気遣いもおありだったのだろうか。

■雅子さまの「心許ない気持ちも致しますが」というお言葉

 いま雅子さまは、美智子さまとはまた違った装いを楽しまれているように拝察している。昭和から平成にかけて、美智子さまは「良妻賢母」としても存在感を示してこられた。公務で多忙な日々をお過ごしになりながら、お手元で3人のお子様を育てられ、マスメディアの報道を通して「理想の家族像」を国民に届けてこられたのだ。

 美智子さまは2018年10月、お誕生日に際しての文書回答でこのようにお気持ちを綴られている。

〈皇太子妃、皇后という立場を生きることは、私にとり決して易しいことではありませんでした。与えられた義務を果たしつつ、その都度新たに気付かされたことを心にとどめていく ― そうした日々を重ねて、60年という歳月が流れたように思います。学生時代よく学長が「経験するだけでは足りない。経験したことに思いをめぐらすように」と云われたことを、幾度となく自分に云い聞かせてまいりました。その間、昭和天皇と香淳皇后の御姿からは計り知れぬお教えを賜り、陛下には時に厳しく、しかし限りなく優しく寛容にお導き頂きました。3人の子ども達は、誰も本当に可愛く、育児は眠さとの戦いでしたが、大きな喜びでした。これまで私の成長を助けて下さった全ての方々に深く感謝しております。〉

 一方の雅子さまは、〈この先の日々に思いを馳せますと、私がどれ程のお役に立てますのか心許ない気持ちも致します〉(2018年12月、お誕生日に際してのご感想)と不安な思いを率直に綴られたが、〈これまで両陛下のなさりようをお側で拝見させていただくことができました幸せを心の糧としながら、これからも両陛下のお導きを仰ぎつつ、少しでも皇太子殿下のお力になれますよう、そして国民の幸せのために力を尽くしていくことができますよう、研鑽を積みながら努めてまいりたいと思っております。〉(同前)と決意を新たにされていた。

 結婚されて以来、天皇陛下は一貫して雅子さまを見守り、支える姿勢を示してこられ、両陛下はこれまでとはまた違った家族像を示されながら、新しい道を歩まれるのではないだろうか。雅子さまはメラニア夫人と、お互いの子どもの教育やスポーツ、夫人が取り組んでいる青少年の育成活動などについて話されたという。

 雅子さまがお出ましの際には、パンツスーツを取り入れられる機会も増えていくかもしれない。令和の時代はまだ始まったばかりだ。雅子さまのスタイルは、時代の流れを取り入れられながら、これからより一層洗練されていくのではないだろうか。

(佐藤 あさ子)

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