雅子さま「全国植樹祭」でレセプションパーティにご出席 ご回復を感じた「できごと」

雅子さま「全国植樹祭」でレセプションパーティにご出席 ご回復を感じた「できごと」

©JMPA

 6月1日午前11時40分、天皇皇后両陛下は愛知県で開催される「第七十回全国植樹祭」にご出席のためJR名古屋駅に到着された。皇位継承から1カ月を迎えられた初めての地方公務とあって、駅前にはそのお姿を一目見ようと大勢の人たちが集まっていた。

「雅子さま―!」

「両陛下―!」

「かわいい!」 

 両陛下が現われると、気温27度の暑さに熱気が加わった。陛下は紺のスーツに薄いグレーのネクタイ、雅子皇后は白く縁取られた同じ薄いグレーのジャケットとパンツスーツ姿。「爽やかな風が吹いているようだった」と若い夫婦の声が聞こえた。

 両陛下は、笑顔で手を振って応えられて、御料車の「センチュリーロイヤル」で宿泊先のホテルへ向かった。その姿が見えなくなるまで、携帯のカメラを向ける人たち。出発の東京駅の時から両陛下の行く先には、多くの人たちで溢れ返っていた。

 聞くところによると、先月の米国トランプ大統領ご夫妻を迎えての皇后のおもてなしが注目されてから、今や雅子皇后ファンが急増しているのだという。行く先々で人が集まることが予測されたが、ここまでとは思わなかった。しかも若い女性や夫婦が増えて、確実に年齢層が下がっていた。

■14年前、病を押して愛知万博を視察された際の花瓶との“再会”

 午後には、「あま市七宝焼アートヴィレッジ」を視察。両陛下は1.5メートルという最大級の七宝焼き「間取り花鳥文大花瓶」に目を留められた。明治時代にフランスに輸出されて、30年前に買い戻されたものだった。実は雅子皇后がこの花瓶をご覧になるのは今回で2度目。

「2005年の夏に愛知万博(愛・地球博)を視察された際にもご覧になられた。当時の皇后さまは1年前に適応障害と診断され、その日も病を押して1年8カ月ぶりに地方公務に臨まれたのです」(宮内記者)

 花瓶と再会された雅子皇后は、当時のことを思い出されて感慨深いお気持ちになられたかもしれない。

■「愛子よりも少し年上ですね」

 名古屋市に戻られてからは、ホテル内で行われた「国土緑化運動・育樹運動ポスター原画コンクール」の入賞作品を鑑賞された。入賞者の児童や生徒たちと懇談される中、高校3年生の女子生徒に向かって皇后は、「何月生まれなの?」と質問をされた。生徒が答えると、「じゃあ、愛子よりも少し年上ですね」と微笑まれた。

■「ご回復」を感じたできごと

 午後6時、ご出発前の次長会見では「ご出席はご体調次第」といわれていたレセプションパーティにもご出席された。驚いたのは、上皇上皇后両陛下は金屏風の前で懇談されていたが、両陛下は招待客の中に混じって30分懇談されたことだった。

 雅子皇后は未だご療養中の身であるが、ご病気の性質から大勢の人たちと距離を近くして懇談をなさるのは難しいといわれてきた。

 昨年の秋の園遊会には全行程をご出席になり、招待客らと懇談をされていたが、今回は大勢の招待客に囲まれるように懇談されたためさらに大きなご回復を感じた。

 夜になると、両陛下は同ホテルの最上階の部屋から提灯奉迎を受けられた。ホテル前の沿道や公園に集まった人たちは2000人と予想以上に集まったことから、急遽、近くの小学校の校庭も使うことになったという。

 集まった人たちは「右へ、左へ、上へ、下へ」といった拡声器の声に合わせて国旗などを振ると、両陛下も電気が消された暗い部屋の中から手に持たれた提灯を合わせて動かされる。

「天皇陛下万歳!」

「皇后陛下万歳!」

 闇夜の中、拡声器の声に合わせて、集まった人たちが万歳を繰り返していた。

 両陛下の姿をひと目見ようと、夜の9時を過ぎても人々の姿がなくなることはなかった。

 陛下は提灯奉迎のご感想を「皆さんの灯がとてもきれいでした。どうもありがとう」と後に述べられた。

■天皇陛下のお言葉を見つめる雅子さまのまなざし

 翌日は、名古屋市から尾張旭市森林公園に移動されて、「第七十回全国植樹祭」の式典にご臨席された。「植樹祭」は両陛下がお務めになる四大行幸啓の一つで、陛下で三代にわたり引き継がれた重要な公務。式典では、上皇陛下がご負担の軽減から省略された「お言葉」を11年ぶりに陛下が復活され、「健全な森を次世代のために造っていくことは、私たちに課せられた大切な使命であると考えます」と述べられた。

 そのお姿を、淡い緑色のスーツに身を包み横に座っていた雅子皇后が、尊敬のまなざしでずっと見上げられていたのが印象的だった。

 式典後、陛下は花粉が少ない品種のスギやクスノキ、皇后はヒトツバタゴ、シデコブシなど計6種類の苗木をクワで丁寧に植えられて、ヒノキなど計4種類の種を“お手まき”された。両陛下は、式典に関わった「みどりの少年団」の子どもたちから苗木を受け取る際にも話しかけるなど対話が多くみられた。

 会場から出てきた両陛下を迎えたのは、沿道に隙間もないほどの多くの人たちだった。

 朝から会場入りされるのを見届けて、帰りも待ち続けるという歓迎ぶりで、中には体調を崩す人までいた。愛知県警の警察官も水分補給を促し飽きさせないようにDJポリスさながら沿道の人たちを会話で楽しませる光景も見られた。実にあたたかな良い空間だった。

■“令和流”の公務のテーマとは

 最後の訪問先の「愛知県三河青い鳥医療療育センター」(岡崎市)では、入院する子どもたちの塗り絵などの様子を視察された。陛下は「きれいにできましたね」と声を掛けられ、皇后も「とても上手ですね」と微笑まれていた。 

 時には、子どもたちと手を合わせながら触れ合われるなど、自然な対話が見られた。

 車椅子でダンスをしていた男性には、側に寄られて「随分と練習されたんですね。お身体を大切になさってね」と気遣われた。

 この地方公務では、陛下の公務のテーマでもある環境問題に関わる植樹祭や皇后がご関心の高い福祉に繋がる医療療育センターへご訪問をすることができた。両陛下はこれからも対話を大切になさりながら、ゆっくりと歩まれていかれることだろう。

(友納 尚子)

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