DMM亀山会長が「中小企業でも税金はちゃんと払ったほうが得」と語るワケ

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■Q 経理担当者を変えたら納税額が大きくなり困っています。

 妻と二人で始めて創業8年、従業員20人の小さな会社を営んでおります。先日、妻の出産をきっかけに新しい経理の社員を入れたのですが、前職が大手企業のせいか融通が利かず、納税額も大きくなり困っています。大手には大手の、中小には中小のやり方があると思うのですが、彼を会社に馴染ませるにはどうしたらいいのでしょうか?(40代・男性・自営業)

■A これまでは奥さんがなるべく法人税がかからない経理をしていたんだと思うけど、彼を会社に馴染ませるんじゃなくて、この機会にあなたの考え方を変えてみるのがいいかもしれないね。

「融通が利かない」というのは想像するに、たぶん「経費は公私の区別をつけてください」とか言われてるんじゃないかな。

 大抵の中小企業は経営者が100%株主。会社の資産も借金も個人と一体だから、納税を少しでも減らしたい気持ちは痛いほど分かる。俺も若い頃に、家族だけで飲食店をやっていた頃は税金を少しでも安くするための決算書を作っていた。店の食材を食べたり、私物でも領収書を貰ったりと、とにかく何でもかんでも会社の経費にしまくっていた。

 だけど、ビデオレンタル店で社員が増えだしたあたりから、ちょっとずつ考え方を変えてね。それまで無料で観ていた店のビデオも自らレンタル料を払い、公私の区別をつけるようになっていったんだ。でもね、それはべつに納税の義務に目覚めたというわけじゃなくてね。「そのほうが結局は得だ」という結論に至ったからなんだよ。

■なぜ「公私の区別をつけたほうが得」なのか

 社員というのは社長を見ながら行動するもの。公私混同する俺を見た10人の社員は、それをマネる可能性が高い。その人数分だけ公私混同になったら、納税するより大きな損害が出てしまう。さらに、社員が100人以上に増えると、その10人の上司を100人の社員がマネるようになる。

 つまり、親がしっかりしないと子供も孫もダメになるってこと。だから、経営者は社員が増えるごとに模範になるように、真面目にならざるを得なくなってくるんだ。

 君の言う通り、会社は成長と共に経営方法は変わっていくもの。家族だけでやってた自営業から、社員への責任が生まれ、さらに上場とかすれば株主や社会に対する責任も出てくる。大きくなればなるほどやれることも増える一方、その分だけ責任が増えて窮屈になってくる。

 君がどこを目指すかによって違うけど、大きくなったら変わるんじゃなく、大きくなるために変わるタイミングが、今なのかもしれないね。

 ちなみに、脱税で裏金を貯め込む人がいるけど、あれも割に合わないからやめといたほうがいい。バレたら根こそぎ持って行かれるし、ビクビクしながら貯め込んだ金も仕事には使えない。結局は飲む打つ買うなどの遊びが多くなるだけだよ。

 裏金を天井裏でカビ臭くするくらいなら、納税後の金を日当たりの良いところで投資してあげた方が得。裏金を作れるくらいの人は、稼ぐ力量のある人だろうからね。

いろいろと見てきた俺が言うんだから間違いないよ(笑)。

(亀山 敬司)

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