成人した子どもの犯罪で親は仕事を辞めるべき? 「拳銃強奪事件」アンケート結果発表

成人した子どもの犯罪で親は仕事を辞めるべき? 「拳銃強奪事件」アンケート結果発表

関西テレビ本社(大阪市北区) ©時事通信社

 大阪府吹田市で警察官が刃物で刺された、拳銃強奪事件。強盗殺人未遂容疑で逮捕された飯森裕次郎容疑者(33)の父、関西テレビの飯森睦尚(むつひさ)常務取締役(63)は代理人の弁護士を通じて、「心よりお詫び申し上げます」と謝罪した。さらにその後、関西テレビは飯森氏が本人の意思で取締役を退任したことを明らかにしている。

 容疑者の父親自ら実名を公開し、謝罪。さらに責任を取ったことに対し、迅速に対応したことを評価する声がある一方、SNSでは「33歳の息子の行動について親が詫びたり、責任をとる必要はない」という意見も見られ、賛否が分かれている。

 そこで、文春オンラインではメルマガ会員を対象に、成人し社会人になった子どもの犯罪で『問1. 親が謝罪すべきか』、『問2. 親が責任を取るべきか』について緊急アンケートを実施。

 容疑者の父・飯森睦尚氏とも年齢層が重なる、60代の男性女性からも多くのご回答があり、5日間で700の票が集まった。

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問1. 成人した子どもの犯罪に親として謝罪すべきだと思いますか?

1.賛成 2.反対 3.どちらとも言えない

■「家族として被害者に謝るのは常識」

? 問1に関して、「親が謝罪すべき」(32.4%)が「親が謝罪する必要はない」(28.6%)を上回る結果になった。

「謝罪すべき」と答えた方々の代表的な理由は「身内の罪を謝るのは当然」「親が人格形成に関ったから」というものだ。

「そもそも身内が罪を犯したら家族として被害者に謝るのは常識」(男・79)

「子どもの人格形成に大きく関わった保護者として謝罪の気持ちを表すことは賛成です」(男・45)

「成長過程で子どもの人格形成や発達過程を見守ってきたのは親だから」(女・42)

「成人しているかどうか関係なしに、被害者に対して家族が謝罪をするのは当然だと思う」(男・35)

 一方で「謝罪する必要はない」と答えた28.6%の方々では、「成人は一個人」「親はどこまで面倒を見ればよいのか」という意見が多かった。

「『成人』という意味は一個人として責任を持つ人間になるということ」(男・73)

「未成年であれば話は別だが、成人を迎えた子どもが犯した罪はきっちり自分で償うべき」(男・64)

「親はどこまで子どもの面倒を見ればいいか分からなくなる」(女・63)

 そして今回波紋を呼んだのが、飯森睦尚氏が関西テレビ常務を退任したこと。謝罪だけでなく、「成人した子どもの犯罪に親として責任を取るべき」なのか。こちらに関して、読者の方々はどう捉えているのだろうか。

問2. 成人した子どもの犯罪に親として責任を取るべきだと思いますか?(※役職を辞任する、会社を辞めるなど)

1.賛成 2.反対 3.どちらとも言えない

■「死ぬまでずっと子どもの責任を取り続けるのか」

 この問2では「3.どちらとも言えない」(65.8%)が多く、読者の方々も判断がつきかねている。ただし問1と違うのは「親が責任を取る必要はない」(23.6%)が、「親が責任を取るべき」(10.6%)を上回ったこと。

? “多数派”となった「親が責任を取る必要はない」という方々の代表的な意見は以下の通り。

「親と子とは別人格。未成年の子どもならともかく、成人した子に対して親の責任は無い」(男・69)

「成人しているのだから、既に親の保護責任はない。兄弟姉妹を同じように育てても、同じようには育たない。全てが親の育て方とは言い切れない」(女・62)

「子どもの人格形成に大きく関わった保護者として謝罪の気持ちを表すことは賛成です。ただ親も子も別々の一個人なので親が社会的地位を辞する必要まではないと思います」(男・45)

「被害者の方に謝罪は必要だと思いますが責任はとらなくてもいいと思います。成人してる子ども本人の問題であって死ぬまでずっと子どもの責任を取り続ける必要はないと思います」(女・31)

 上記の回答にも見られる通り、問1で「親が謝罪すべき」と答えた人たちが、問2では「責任を取る必要はない」とするケースが多かった。「謝罪」は家族としてするべき、しかし「責任」は成人した本人が取るべきということだろう。

 さて一方で、10.6%と少なかった「親が責任を取るべき」派の意見。

「育った環境も影響があると思う。成人した子どもであろうとも親として責任はある。親の職業が地位があろうがなかろうがやめるのは仕方がない。被害者からしたらそれでも収まらない気持ちだと思う」(女・64)

「仮に子どもが成人していたとしても、社会に対する行き過ぎた迷惑行為や犯罪行為が行われた場合、生みの親としてしっかり責任を取るべきと考えます」(女・61)

■「親が更生させようと努力していたら気の毒」

 問1、問2の回答を見ると、ともに「3.どちらとも言えない」を選んだ人も多かった。「親がどんな立場か」「子どもがどんな罪を犯したか」で親の取るべき行動も変わるという意見だ。

「成人しているのであれば、親として謝罪の必要性はないと思うが、その就いている職種や立場、子どもの犯した犯罪の重大性など考えた場合どちらともいえない感じがする」(男・47)

「親の考え方にもよると思う。親が問題を起こした子どもをどうにか更生させようと努力をして、それでもどうにもならなかったとしたら気の毒。親が子育てをきちんとしていなかったとしたら、親にも責任があるので責任をとるべき」(女・53)

「一般人の場合、わざわざ出てこないと思う。ただ有名人であったり、それなりの役職に就いている人なら謝罪した方が印象がいいのだろう。『べき』と言われると、ケースバイケースとしか言いようがない」(女・55)

 今回、飯森裕次郎容疑者が捜査線上に浮かび上がったのは、父の飯森睦尚氏が「自分の次男に似ている」と通報したことがきっかけだった。

 もし自分の子どもが犯罪者になったとき親としてどう行動すべきなのか、事件が投げかけるものは大きい。

(「週刊文春」編集部/週刊文春)

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