ラグビーW杯スコットランド戦「東京の人はどうやって新横浜まで行くべきか問題」

ラグビーW杯スコットランド戦「東京の人はどうやって新横浜まで行くべきか問題」

10月13日の日本対スコットランド戦の舞台、横浜国際競技場。どうやっていくのがベストなのだろうか ©AFLO

 ラグビーのワールドカップが大いに盛り上がっている。日本代表チームの快進撃もあり、連日物凄い盛り上がりだ。そんなわけで、ラグビーと鉄道をからめた記事を書くことになった。

 ラグビーと鉄道で言えば、例えば関西私鉄の雄・近鉄が伝統のラグビー部をもち、さらに近鉄の東花園駅の近くにはラグビーの聖地・花園ラグビー場がある、という話がある。

 また、今大会で2試合が開催される岩手・釜石の鵜住居復興スタジアム。この最寄駅は今春に全線復旧した三陸鉄道リアス線の鵜住居駅。東日本大震災前はJR山田線の駅で、震災の津波によって駅舎が流失してしまった。山田線は復旧と同時に三陸鉄道に移管され、結果として鵜住居駅は三陸鉄道リアス線の駅となってワールドカップを迎えたのである。試合当日には花巻駅発着でJR釜石線直通の快速ラグビー釜石号も運転されている。JRの営業列車が旧山田線区間を走るのは、震災後初めてのことだ。

 と、すぐに思いつくラグビーと鉄道のネタはこのくらい。ワールドカップに合わせて釜石以外でもあちこちで臨時列車が走っているが、鉄道会社各社はここまで盛り上がると思っていたのかどうか。もしかしたら、「もっと臨時列車を走らせてもよかったかな」と感じているのかもしれない。

■「東京から新横浜ってどうやって行くのがベスト?」

 さて、台風の接近もおおいに心配なところではあるが(※各交通機関の最新の運行状況にご注意ください)、三連休の中日・13日には日本の大一番。決勝トーナメント進出をかけたスコットランド戦が行われる。その舞台は横浜国際競技場。普段は“日産スタジアム”の名で知られるスタジアムで、2002年のサッカーワールドカップでも決勝戦の舞台となった。ラグビーワールドカップでは13日の日本戦後も準決勝2試合と決勝が予定されている。きっと、多くの人が横浜国際競技場に足を運ぶことだろう。

……などという話をしていたら、編集氏が「横浜国際競技場って、結構行きにくいんですよね。そもそも新横浜って東京からだとどうやって行くのがベストなんでしょうか」という。確かにその通りである。

 横浜国際競技場は新横浜にある。新横浜は言わずと知れた東海道新幹線のターミナル。だから例えば名古屋とか静岡から訪れようとするならハナから新幹線に乗ればすむ。横浜市内の人は、横浜線や市営地下鉄を使えばいいだろう。ところが、東京方面からだと(手段も多く)新横浜は実に行きにくいのではないか。

 例えば新宿駅から新横浜駅までを乗り換え案内サイトで調べてみると、まず第一候補に上がってくるのは品川駅まで山手線で行ってから新幹線に乗るルートだ。時間は約40分で新幹線は自由席に乗って1460円。う〜ん、わざわざ1駅10分だけ新幹線に乗れというのか……。

■やはり王道は「菊名駅乗り換え」だが

 ならば在来線だけならどう行けばいいのか。乗り換え案内ではいくつかのルートが提示されるのだが、どうやら東急東横線で菊名駅に向かい、そこからJR横浜線に乗り換えるルートが基本になるようだ。東横線は地下鉄副都心線(さらには東武東上線や西武池袋線)に直通しているから、埼玉方面からでも使いやすい。さらに所要時間は約50分で新幹線経由と比べても10分ほどしか変わらない。それでいて運賃は544円と大幅に安くなっている。

 もちろん他にも新横浜に向かうルートはあって、最もわかりやすいのはJR東海道線や湘南新宿ラインを使って横浜駅まで出て、そこからJR横浜線。これならJRだけで行くことができるからわかりやすい気もするが、所要時間・運賃の面で分が悪い。または小田急線で町田まで出てから横浜線という手もある。が、さすがにこれは感覚的にも遠回りしているような気がして候補から外したくなるところだろう。

 と、こうして「菊名駅乗り換え、JR横浜線」という結論を出したつもりで念のために知り合いのサッカーファンにも尋ねてみたところ、思いもよらぬ答えが返ってきた。

■「地下鉄の北新横浜駅がいいですよ」

「ああ、地下鉄の北新横浜駅を使えばいいんですよ」

 どういうことか。

「だいたい満員になるような国際試合だと新横浜駅やスタジアムにもっと近い横浜線の小机駅まではすごく時間がかかるんです。特に帰りはね。まあ駅の入場規制とかもあるんですかね。だから逆方向、地下鉄の北新横浜駅まで歩くほうがかえって早いことも多い。もともと普通に歩いてもかかる時間は新横浜駅と大差ないですから」

 なるほど。実際、横浜国際競技場のホームページなどでも最寄駅として案内されているのは小机駅と新横浜駅。小机駅はJR横浜線で新横浜駅のひとつ西隣(つまり横浜駅の反対方向)なので、菊名経由で横浜線に乗り換えるなら小机駅を使うのがよいだろう。どうしても新幹線というなら新横浜。が、ここで北新横浜駅という選択肢はいったいどういうことか。

 北新横浜駅は横浜市営地下鉄ブルーラインで新横浜駅よりひとつ北にある。横浜駅方面に戻るならまだしも、反対側だといささか不便ではないだろうか。ところが案ずることなかれ。ブルーラインで横浜とは反対側の北に向かって乗っていくと終点は東急田園都市線のあざみ野駅。急行も停車する駅で、渋谷駅からは約30分だから地下鉄を含めても所要時間は菊名経由などと比べてもさほど変わらない。

■「あえての日吉経由」が混雑回避のベストルート?

 さらにセンター南駅やセンター北駅のどちらかで地下鉄グリーンラインに乗り換えると日吉駅に出ることもできる。日吉駅は東横線の駅で、菊名経由ならば途中で通る。なのでムダに遠回りしているような気もするが、同じ東急でも目黒線ユーザー(つまりは直通先の都営三田線や東京メトロ南北線ユーザーにとっても)は目黒線が日吉止まりなのであえてこの遠回りルートを選ぶのも悪くないだろう。“王道の”菊名乗り換えと比べれば混雑から逃げられて、きっと快適に移動できるに違いない。一気にたくさんの人が帰宅する試合終了後ならなおのこと、混雑回避のベストルートになるかもしれない。

 ちなみに2022年度後半には東急日吉駅から相模鉄道方面に向かう直通線が開通する予定で、その途中には新横浜駅も開業するという。これが実現すれば東京都心から東急の電車に乗って乗り換えなしで新横浜に出られるようになる。つまりは東京から横浜国際競技場や横浜アリーナへのアクセスが劇的に改善されるというわけだ。この直通線がもうちょっと早く開通してくれていたら、今回のラグビーワールドカップでも大いに役立ったのになあ、と思う。が、ないものねだりをしても仕方がない。というわけで、13日の日本戦、それから準決勝や決勝を見るために横浜国際競技場に向かう皆様、北新横浜駅を使ってみてはいかがだろうか。同じことを考える人が多くて北新横浜駅も大混雑、なんてオチがあるかもしれないけれど(※各交通機関の最新の運行状況にご注意ください)。

写真=鼠入昌史

(鼠入 昌史)

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