40代の小学校教師に求婚された17歳少女の告白【パパ活のリアル】

40代の小学校教師に求婚された17歳少女の告白【パパ活のリアル】

A子さんのこの日のパパ活は食事のみ。1万5000円プラス交通費 (A子さん提供)

《はじめまして〜! 報酬のほうなんですけれど、1.5(1万5千円)で大丈夫ですか? お支払いは先か後かどちらがいいですか? 先にいただければお食事の後も追加料金制で別の場所に行けますよ!》

 これは取材班が話を聞いたA子さん(17)が、“パパ”と初めて会う際にネットに書き込む定型文だ。高校生とは思えない落ち着きを見せるA子さんだが、笑顔にはあどけなさが残る。

 若い女性と中年男性が知り合う「パパ活」が、いま一層の広がりを見せている。親のような年齢の男性と食事をするだけで2万円。その後、カラオケに行くなら追加で1万円――そんな行為が、未成年の少女の間でもバイト感覚で行われているのだ。

 2016年頃から普及し始めたという「パパ活」は、「金銭的に余裕のある男性が、夢を持つ女性を応援する」というのが建前。援助交際とは違い、肉体関係は必須ではないというが、40〜50代の“パパ”に対して“娘”の年齢が未成年であることも珍しくなく、児童買春や強制わいせつなどの性被害に繋がる危険性が指摘されている。

 子供への性被害の対策として、昨年10月以降、愛知県警少年課などが「パパ活」相手を募集する女性のツイッター投稿に警察官が一つ一つ直接返信して警告するという取り組みを行い、全国で2万件の投稿が減少したことが話題となった(毎日新聞11月6日付)。しかし、現実には“パパ”を求める投稿は、ツイッターだけでなく、「パパ活」専用アプリやサイトを中心に活発に続いているのだ。

 広がりを見せる「パパ活」のリアルな実態を知るため、「週刊文春デジタル」では17歳のA子さんを取材した。

 小柄で茶髪のロングヘア、大きな目が印象的なA子さんは、中学卒業まもない15歳のときから「パパ活」で小遣いを稼いできたという。

「きっかけは『楽にお金を稼ぎたい』と年上の友達に相談したら、『パパ活やってみれば?』と勧めてもらったこと。試しに一度会ってみたら、美味しいものを食べて、1時間くらい話したら、本当にすんなりお金をもらえた。『めちゃくちゃ楽じゃん』って思って、本格的にやるようになりました。いまは飲食店でアルバイトをしながら、月に最低2回は男性と会って、6〜7万円の収入をパパ活から得ています。もらったお金は、化粧品に消えていきますね」

「パパ活」を始めるには、いくつかの方法がある。ひとつは、専用アプリやサイトに登録して“パパ”とマッチするのを待つ方法。男性から届く「食事に行こう」などのメッセージに女性が乗り気になったら、LINEなどを交換し合って実際に会う仕組みだ。

■“おさがりパパ”とルミネで食事

 もう一つの方法は、ツイッターなどのSNSを利用した出会い。専用アプリなどは、身分証を使って18歳以上であることを証明しなければ登録できない場合が多いことから、未成年はSNSに流れるという。前述した警察の取り組みは、このようなツイッター上で「パパ活」をする少女が警告対象だった。

 ただ、専用アプリなどの登録でも“抜け道”はある。

「顔写真付きの身分証じゃないと登録できないんですが、登録は誰の顔でも大丈夫なんです。そこらへんは監視がゆるいので、今は19歳の友達に身分証を借りて登録しています。年齢設定は21歳。若く設定すると、まだ金銭感覚のない子供だと判断されて、受け取るお金を低くされてしまう。ある程度、経験を積んでいる21、22歳くらいだと思われるのがちょうどいいと思います」

 A子さんがパパ活を始めたのは15歳。友人たちも未成年ばかりで身分証が借りられず、“ある手”を使ったという。

「パパ活をしていた女子から男性の連絡先を聞いて、直接“パパのおさがり”をもらっていました。あの頃は、六本木も恵比寿もよく知らなかったから、とりあえず男性に『新宿集合』と伝えて、ルミネのレストラン街で食事とかが多かったですね。当時は食事とカラオケで計1.5(万円)。食事代だけ払ってもらって終わる日もありました。今考えたら安すぎました」(A子さん)

 それから2年。会った“パパ”は13人ほどだという。現在も定期的に会っているのは4人。人数を絞ったのには、A子さんなりの理由があった。

「(相手男性に対して)名前や年齢、経歴もすべて嘘をついていて、しかも人によって設定を変えているんです。例えば、自分の誕生日も、パパの人数に合わせて年4回あることになっている(笑)。5月、7月、10月、12月ですね。だから、あまり人数を増やしちゃうと、最初に決めた設定がわからなくなっちゃう。私は頭が悪いから、リスクを最小限に収めるために相手は少人数にして、その人たちからできるだけ多くの金額をもらえるように媚びるのが一番いいと思っています。

 ただ、パパと突然連絡が取れなくなるリスクを考えて、念のため、定期的にサイトを回遊する“新規パパ探し”も怠りません」(A子さん)

■パパの姿が見えなくなるまで見送る理由

 だが、援助交際と同じで、見ず知らずの男性と会うというリスクがつきまとう。17歳のA子さんは自己防衛術を次のように説明する。

「ホテルには絶対行かないし、お酒も飲みません。そういう関係になってしまうと、一回きりで終わってしまったり、酔った状態で男性に利用されてしまう可能性があるからです。“家バレ”しないように、家に帰るときにはタクシーに乗ったパパの姿が見えなくなるまで見送ってから帰るか、関係ない駅までタクシーで行ってそこから電車で帰るようにしています。

 最近はリスク管理ができない若い女の子が多いので、男性からナメられることが多いんです。簡単に男性の要求に応じる子が増えると、相場が下がってしまうので迷惑なんですよね。会ってすぐホテルに誘ってきたり、平気で偽札を渡してくる人もいました。騙されたり、お金をもらう前に逃げられたりしないように、私はいつも会ってすぐに封筒でお金を受け取って、中身を確認しています」

■“ガチ恋”は面倒だけど……

 現在、A子さんが会っている“パパ”は、IT企業などに勤務するサラリーマンが3人と小学校教師が1人。自称40代の小学校教師からは、“ガチ恋”(本気の恋愛)をされたという。

「ある日突然、婚約指輪を差し出されました。『パパ活なんてもうやめて、僕と結婚しよう』って。驚きよりも気持ち悪さが勝ってしまい、丁重にお断りして、お金だけもらってすぐに帰りました。でも、その後も何度も会ってますよ。お金が欲しいから。

 “ガチ恋”の人には『そんなことするならもう会わないよ』って言うんです。そうすると、どんな要求も取り下げてくれる。その小学校教師も結婚をあんなに迫ってきてたのに、会わないことを匂わせたらすぐに『ごめんなさい』って(笑)。私のためにお仕事を頑張って、食事に連れて行ってくれたり、プレゼントを買ってくれたりする。普段は使わない顔文字もたくさん使って、“太パパ”として大事にキープしています」

■「ずっと続けようとは思わない」

 普段は普通の高校生として生活しているA子さんだが、トラブルにならないためにパパたちにも年齢は告げていない。未成年だと気付かれないために陰ながら努力もしている。

「SNSで時事ネタを頻繁にチェックして、何気ない仕事の愚痴にも対応できるようにしています。脚のそろえ方、身振り手振りを控えめにして化粧をちゃんとすれば、十分、成人に見えます。今持っているバッグも財布も、全部男性に買ってもらったものです。もちろん、小物は全部、その日に会う男性の好みにあわせて変えます。そうすると相手の気持ちを高ぶらせるのが簡単なので。もはや派遣キャバ嬢ですね。

 でも、いつまでもこの生活を続けるつもりはないです。就職も結婚もしたいし、あくまでパパ活は楽にお小遣いを稼ぐため。おじさんとLINEするのは面倒だけど、高校生は決められた規則のなかで働かないといけないから、パパ活が一番手っ取り早いんです(笑)」

 A子さんはあっけらかんと言ってのけるのだった。

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「週刊文春デジタル」では、未成年にも広がりをみせる「パパ活」についての情報を募集しています。自身の体験、危険な失敗など、以下のメールアドレスに情報をお寄せください。

 sbdigital@bunshun.co.jp

(「週刊文春デジタル」編集部/週刊文春デジタル)

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