公衆トイレに連れ込まれ、撮られた胸の写真をSNSに…それでも「パパ活依存症」になった未成年少女の後悔

公衆トイレに連れ込まれ、撮られた胸の写真をSNSに…それでも「パパ活依存症」になった未成年少女の後悔

「パパ活」は未成年にも広がって社会問題に(写真はイメージ。本文とは無関係) ©iStock.com

40代の小学校教師に求婚された17歳少女の告白【パパ活のリアル】 から続く

「たった14歳で睡眠薬を飲まされたり、公衆トイレで犯されそうになったりしたのが私のパパ活です。『髪を焼かせてくれないか』と言われたこともありました。パパ活は確かに簡単にお小遣いをもらえるけど、今振り返れば『なんであんなことしてたんだろう』と後悔しています」

 そう話すB子さんは、11月10日に文春オンラインで公開した「 40代の小学校教師に求婚された17歳少女の告白【パパ活のリアル】 」を読み、編集部に連絡をくれた1人だ。記事では、「一番手っ取り早い」という理由で4人の“パパ”からお金を受け取る高校生のA子さんのパパ活事情を紹介していた。

「あの記事を読んで、正直少しイラついてしまいました。記事に登場するA子さんは、すごく運がいい人だと思います。でも実際は、上手いことやれている子ばかりではないと思う。私の実体験をお話しすることで、パパ活をする子が少しでも減ってくれればいいなと思い、ご連絡しました」

■人通りが多くて安心していたが

 B子さんは九州在住。「ちょっと複雑な家庭で育ったので逃げたくなった」という理由で家出をして、14歳の夏から約半年間、東京でパパ活をしていた現在17歳の女性だ。家出していた当時から大人びて見られることが多く、男性に実年齢がバレたことはなかったという。

 B子さんがまず打ち明けてくれた実体験は、池袋の街での出来事だった。

「Twitterを通して知り合い、池袋のビックカメラで待ち合わせて会った男性は、30代前半でコンビニ経営をしている人でした。その日は、遅い昼ごはんを食べた後、男性が『疲れただろうし公園で休もう』というので一緒に公園に行ったんです。それで、少し化粧直しをしようと思って公衆トイレの鏡の前に立っていたら、いきなりその男性が後ろから現れて、個室に連れ込まれてしまいました。池袋の夕方から夜にかけてって、結構人通り多いんですよね。私も油断していたのかもしれないです。でもすぐ近くに人がいるのにそんなのお構いなしでした」

「君がパパ活なんてしてるのが悪いんだよ」

「外でこういうことするために(パパ活)してるんでしょ?」

 そう言いながら、男性は身体を触ってきたという。

「その男性と性行為する気なんて全くなかったし、必死に抵抗しました。すると、お腹を殴られて……。私が吐きそうなのを堪えていたら、服をずり下げられた。このままでは犯されると思い、相手の脚の間を蹴り上げてなんとか逃げました。それでも、男性は『逃げるのか!』と怒鳴りながら追いかけてきて、すごく怖かった」

 しかし、この男性との関係は、これで終わらなかった。

「その後、その男性のTwitterアカウントを見たら、私の胸が露わになった写真が、『ビッチ』とか『あっちから誘ってきたのに』『この写真が出たらあいつの人生終わり』みたいな誹謗中傷の文章と共に投稿されていました。公衆トイレで気づかないうちに撮られていたようです。もちろん、その人からはパパ活のお金はもらえていません。こんな酷い目に遭わされるなら少しでも貰っておけばよかった。その写真には顔が写っていなかったのが唯一の救いです」

■Twitterを凍結されて郊外で孤立

 パパ活をめぐっては、愛知県警が未成年とみられるパパ活女子を対象に始めた取り組みが、全国に広がりつつある。Twitterに投稿された“パパ募集ツイート”に警察が直接返信することで性被害を食い止めようとする試みだ。B子さんも警察からの直接の返信を受け取ったことがある。しかし、皮肉なことに警察に見つかったために危険な目に遭った苦い思い出があるという。

「パパ活のために東京郊外の駅まで向かったら男性にすっぽかされ、名前も聞いたことがない駅で途方に暮れてしまいました。1月だったので凍えるほど寒かった。失敗だったのは、パパ活で受け取るお金を帰りの電車代にしようと思っていたこと。仕方なく、急いで他のパパを探し始めたんです」

 未成年のため、身分証などを使った登録が必要な「パパ活専用サイト」は使えなかったB子さん。“パパ”はTwitterを使って探すことが多かった。この日も急いで〈〇〇駅まで来れるパパいませんか〉と投稿したという。

「そうしたら、そのツイートが警察に見つかってしまって。返信で注意された挙句、すぐにTwitterアカウントも凍結されてしまいました」

 駅前にコンビニしかないような寂れた駅で、乗降客もまばら。時間を潰す場所もなく、B 子さんは手当たり次第、普段はあまり使わない匿名の掲示板で男性にパパ募集を呼びかけた。

「唯一迎えに来てくれた男性がいてホッとしたのも束の間、その男性の様子がおかしい。初対面なのにいきなり『結婚を前提に一緒に暮らそう』としつこく迫るのです。その人の家に連れて行かれた挙げ句、身体を求められたので断って、添い寝をすることで安心させた。数日後、男性が油断したタイミングで逃げ出しました。

 当時に比べてパパ活アプリなどが充実した今でも、Twitterや掲示板でパパを探す子が多いと聞いて驚きました。どうせ、そんなところで捕まるパパなんて大したことないです。パパにそれなりの資金力があれば、より安全なパパ活サイトやアプリで女の子と出会えるはずだから。社会的地位やお金では勝負できないパパたちがTwitterや掲示板には山ほどいて、簡単に会ってくれそうな女の子を探しているんです」

■自宅で手足を縛られて…

 B子さんが「パパ活で一番ひどい経験だった」と振り返るのが、IT企業の若手社長と会った時のことだ。池袋のカフェで初めて会ったその男性は、B子さんが家出した少女だと知って、ある行動に出たという。

「心配するような態度で、家に来るかと聞いてきました。社会的地位のある人だし、あまり変なことはされないだろうと考えて、OKしたんです。夕方にカフェを出た後、男性から『車に乗って』と言われました。どこに連れていかれるか分からないし、正直少し嫌だったのですが、仕方なく乗りました。着いたのは、池袋からさほど遠くない場所にあるマンション。男性の部屋は3LDKで、私個人の寝室まで用意されていた。その時は、本当に助けてくれたんだと、少し安心していました」

 B子さんは当時、未成年であることを隠すため、男性には「21歳だ」と伝えていた。

「男性から、『くつろいで。お酒でも飲んだら?』と、アルコールを勧められました。当然私は14歳なのでお酒は飲めない年齢なのですが、断りきれずに飲んでしまったんです」

 しかしB子さんが飲んだ酒は睡眠薬入りだった。

「だんだん眠くなってきて、その後の記憶がなくて……。覚えているのは、男性から寝室に促されたことくらい。気づいた時にはベッドの上で両手の親指は結束バンドで固定、腕も肘のあたりをガムテープでグルグル巻きにされ、足はロープで縛られていました」

 目が覚めたのは深夜2時頃。拘束された手足にB子さんは驚いたものの服は脱がされていなかった。スマートフォンが枕元に置いてあったため、人差し指だけでかろうじて操作して、友人に助けを求める連絡を入れることができた。

「その時、運よく男性はコンビニかどこかに外出していたので、まず位置情報を友達に送った。幸い足の縄はすぐに解けたので、部屋を見回し、寝室のクローゼットを何の気なしに開けてみました。そうしたら……収納されていたのは、一人暮らしの男性には絶対に必要のない大量の、そして普段着では絶対に着ないような女性の下着の山でした」

 絶句したB子さん。そこに男性が帰ってきてしまった。

「すぐに『なんで足(の縄)取ってんの?』と吐き捨てられ、殴られました。逆上されても嫌なので、冷静に『なんでこんなことするんですか?』と伝えたら、『女の子を監禁して、自分の思い通りにしたい欲があった』と言い始めたんです。離婚しているけど子供がいるとも打ち明けられました。気持ち悪いですよね。

 一刻も早く逃げるべきでしたが、今逃げたらお金はもらえない。『家には居るから絶対に拘束しないでほしい』という約束で、パパ活の分の2万円も先にもらって、その日はその人の家で寝ました。身体の関係は持っていないです。翌日、コンビニに行くふりをしてそのまま逃げました」

■「媚び」から抜け出せない

 現在、B子さんはパパ活をしていない。15歳から、パパ活に頼る生活をやめる努力をしたという。苦労したのは、「男性に媚びてお金をもらうことに依存していた自分から抜け出すこと」だった。

「半年ほどで東京を離れ、九州の実家にすんなりと帰りました。でも、男性からお金をもらって生活することはすぐには辞められなかった。パパ活は“媚び”を売った“出来高制”でお金をもらえる仕組みです。私はその『楽さ』に完全に依存してしまっていました。

 危険な目にも遭いましたが、おいしいことがたくさんあったのも事実です。例えば、40万円のシャネルのバッグを普通に使う14歳でしたから、金銭感覚は壊滅的ですよね。実家に戻った後も、その感覚が抜けずに少しだけパパ活で収入を得てしまった時期もありましたし、友達と遊ぶ時も、私だけ財布から出す金額の桁が違うなんてことがよくありました」

 九州に戻った後のB子さんは精神的に不安定になり、リストカットなどの自傷行為に走るようになった。

「なんでパパ活なんてしてたんだろうとすごく後悔しました。普通の生活に戻ろうと決心して、東京で出会った人の連絡先は友人も含めて全て消して、もちろん掲示板サイトもTwitterのアカウントも、使わないようにスマホの画面から消してパパ活に関係する情報はシャットアウトしました。たかがパパ活でこんなに苦労するなんて不思議に思われるかもしれませんが、私のような年代の小娘だからこそ、お金が簡単に手に入ることに慣れてしまうとそれに依存しきってしまうんです」

 無事にパパ活をやめられた今も、少しでもお金が必要な状況になったら真っ先にパパ活が頭をよぎるというB子さん。現在、パパ活をしている女の子たちに伝えたいことがあるという。

「前の記事のA子さんもそうでしたが、『パパ活は学生生活までにして、その後は普通に就職したり結婚したりして幸せになりたい』っていう人、多いじゃないですか。でもそれ、正直難しいと思います。私はいまだに、無意識のうちに男性を見る基準が『この人は自分にお金を使ってくれる人かどうか』になっている気がしている。そこが怖いんです。パパ活を辞めたあとにできた彼氏は、振り返れば年上ばかりだし、皆お金に余裕があった。好きだから付き合っているはずなのに、パパ活の癖が抜けていないんだろうと思います。私みたいに酷い目に遭ったり、依存してしまったりする前に、早くパパ活を辞めて欲しいと強く思います」

■いまのお小遣いは月千円

 B子さんはいま地元で、看護師になる夢のため勉強をしている。パパ活時代は半年で500万円以上を手にしたが、現在はアルバイトで稼いだお金の大半は家庭教師代に消えて、小遣いは月千円。そのお小遣いも勉強道具やお菓子などを買うのに使っているという。17歳らしさを取り戻しつつあったB子さんだが、半年前、ある事実に気づいた。

「SNSで流れてきたアダルトサイトの広告に、見覚えのある写真を見つけました。服がずり下げられて女性の胸があらわになった写真です。よく見たら、それは14歳の私の写真でした。池袋の公衆トイレで盗撮された、あの写真です。どういう経緯でサイトに使われたのかはわかりません。でも3年も前の写真がまだネットには出回っているんだと思ったらすごく怖いです」

「すぐに辞められる」「お小遣いをもらうだけ」――。そんな気持ちで男性と会う少女たちに、B子さんの言葉はどのように響くのだろうか。

「週刊文春デジタル」では、未成年にも広がりをみせる「パパ活」についての情報を募集しています。自身の体験、危険な失敗など、以下のメールアドレスに情報をお寄せください。

sbdigital@bunshun.co.jp

(「週刊文春デジタル」編集部/週刊文春デジタル)

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