雅子さまと「重度の馬アレルギー」 知られざる“距離感”と、これまで公表されなかった“事情”

雅子さまと「重度の馬アレルギー」 知られざる“距離感”と、これまで公表されなかった“事情”

11月21日、JR東京駅から三重県に向け出発される天皇皇后両陛下 ©時事通信社

 11月21日から23日にかけて、天皇皇后両陛下は「即位の礼」や「大嘗祭」を終えたことを報告する「親謁(しんえつ)の儀」に臨まれるため、三重県を訪問された。天皇陛下が即位されてから、両陛下は初めて2泊3日の日程で地方を訪れられ、伊勢神宮ご参拝も初めてのことだ。

 初日は近鉄宇治山田駅へ16時30分頃に到着され、センチュリーロイヤル(トヨタが設計した皇室専用車)に乗車されて、内宮(ないくう)の「行在所(あんざいしょ)」(天皇陛下が伊勢を訪問される際に使われる宿泊所)に入られた。

 私は沿道で取材していて、上皇ご夫妻が伊勢神宮で退位に向けた儀式に臨まれるために同じ場所を訪れられた時よりも、やや若い世代の人出が多いように感じられた。「雅子さま〜」という歓声や、沿道に集まった大勢の人が手にした小旗のはためく音が次第に大きくなることで、両陛下を乗せた車両が近づいてきていることがわかった。

■パールとゴールドのブローチ使い

 雅子さまがお召しになっていたホワイトのジャケットが夕暮れにくっきりと浮かび上がっていた。雅子さまは余裕を感じられる笑顔で、沿道の人々に手を振られていた。立ち襟のデザインがシャープなジャケットの胸元にはパールとゴールドのブローチを付けられていて、同時にあたたかさも演出されていたように思う。例えば2006年11月、愛子さまの「着袴の儀」に際して雅子さまがお召しになっていたスーツのデザインとブローチ使いがよく似ていて、ここぞという時の定番スタイルなのかもしれない。

■雅子さまは重度の馬アレルギー

 両陛下は、22日は伊勢神宮の外宮(げくう)、23日は内宮にそれぞれ参拝された。両日とも、陛下は「黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)」と呼ばれる束帯姿、雅子さまは十二単姿で臨まれたのだが、重度の馬アレルギーがあるため、陛下と同じ馬車ではなく、「祝賀御列の儀」で使用されたオープンカーで移動されることが事前に宮内庁から発表されていた。

「宮内庁によりますと、皇后さまは、結婚前から乗馬をされた際に呼吸が苦しくなるなど、馬に対して相当程度の重いアレルギー症状があるということです。以前から馬が好きで乗馬を楽しむこともありましたが、その際にはマスクを二重にするなどの防護措置を取られてきたということです」(NHKニュース、2019年10月2日)

■馬と一定の距離を保たれる雅子さま

「雅子さまと馬」と聞くと、思い起こすエピソードは意外に多い。御料牧場で、1994年の中東ご訪問でオマーン国王から贈られたアラブ馬「アハージージュ」や子馬をご覧になったり、愛子さまが学習院初等科に通われていた頃に、ご一家で那須どうぶつ王国へお出ましの際には、馬に人参をやる体験コーナーで、雅子さまは馬と一定の距離を保たれ、母親らしい所作で愛子さまに自然と場所を譲られていたようだった。雅子さまが長期療養に入られた頃は、治療の一環として乗馬が取り入れられていた。

■十二単とおすべらかしの髪型でセンチュリーロイヤルに

 22日はあいにくの雨模様で、とても寒い日だった。参拝へ向かう参道に、陛下は幌付きの馬車で、雅子さまはオープンカーではなく、センチュリーロイヤルで移動された。雅子さまは首を傾けるようにされていて、十二単とおすべらかしの髪型のためにやや窮屈そうなご様子だった。翌23日は晴天で、陛下の馬車は幌が外され、雅子さまはオープンカーに一人で乗車された。内宮での参拝を終えられた雅子さまは、十二単姿で「雨儀廊(うぎろう)」と呼ばれる仮設の廊下を緊張の表情を浮かべられながら、ゆっくりと歩かれていた。

■帰京の日、雅子さまはゴールドのスーツを

 私は、馬の姿を22日朝に目撃することができた。両陛下が車両で外宮へ向かわれる約1時間前の8時30分頃に白バイとパトカーに先導されて2頭立ての馬車がやってきた。とても美しい馬たちで、2頭の馬の足並みが完璧に揃っていた。沿道に立っていても、馬のひづめの音と息遣いが聞こえてきた。

 宮内庁には管理部に車馬課(このうち主馬班が儀装馬車などを担当)という部署があるほど、皇室と馬の関わりは深いともいえる。これまで雅子さまが馬アレルギーのことを公表されなかったのは、こうした職員や周囲の人々への配慮もおありだったのかもしれない。

 今回は、とりわけ40代、50代くらいの女性から「雅子さまに無理せんといてほしい。厳しいかな……と思ったら、遠慮せず休まはったらええんよ」、「こんな寒い日に窓を開けて車乗ったら笑ってられへん」などといった雅子さまのご体調に理解を示すような声が目立ったように感じられた。帰京の日、雅子さまはゴールドの鮮やかなスーツをお召しになり、とても晴れやかな表情だった。

 両陛下は、再び2泊3日の日程での京都府と奈良県ご訪問を控えられ、12月下旬には台風19号などで被害を受けた福島県と宮城県を訪問され、被災地を見舞われることが検討されているという。

(佐藤 あさ子)

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