雅子さま、女王の招待でイギリスへ スモーキーブルーのロングドレスで新年行事ご出席の“意味”

雅子さま、女王の招待でイギリスへ スモーキーブルーのロングドレスで新年行事ご出席の“意味”

1月2日、新年一般参賀での天皇皇后両陛下 ©AFLO

 天皇陛下の即位後初めての新年を迎え、皇后雅子さまは、1月16日に行われた「歌会始の儀」に17年ぶりに出席された。

 今年の題は「望(のぞみ)」で、「災ひより立ち上がらむとする人に若きらの力希望もたらす」という御歌が披露された。雅子さまは、はっとするほど鮮やかなコーラルのロングドレスをお召しになり、ビジューのように見える装飾が襟元や袖口に施されていて、手仕事の細やかさと新年らしい華やかさが目を引いた。

■ボランティアに参加した高校生に「素晴らしいですね」

 昨年12月26日、台風第19号などによる被災地お見舞いのため、天皇皇后両陛下は宮城県と福島県を訪問された。福島県本宮市の保健福祉施設「えぽか」で、ボランティアに参加したという高校生が、両陛下からボランティアについて「素晴らしいですね」と声をかけられて、「自分だけではなく参加した生徒みんなに向けられた言葉のように感じられて、とてもうれしかったです」と話していたことを、雅子さまの御歌から思い出した。

■ハードルとして残っていた3つの「新年行事」

 皇室の年末年始はとても忙しい。新年を迎えてからは、宮中祭祀のほか、恒例の行事として、元旦に両陛下が皇族方や三権の長、各国大使らから祝いの言葉を受ける「新年祝賀の儀」、2日に「新年一般参賀」、14日に「講書始の儀」、16日には「歌会始の儀」などが行われた。

 皇后陛下として、即位に伴う様々な行事に臨まれた雅子さまだが、過去のご日程からは、「新年祝賀の儀」、「講書始の儀」、「歌会始の儀」といった新年行事が一つのハードルとして残っていたように見受けられた。

 平成最後となった2019年も、雅子さまは「新年祝賀の儀」のうち、三権の長らの祝賀には16年ぶりに出席され、各国の駐日大使らからあいさつを受ける行事は欠席されている。「講書始の儀」は、2018年に15年ぶりに出席されたものの、2019年は風邪の症状で欠席された。

 何がハードルとなっていたのか、その理由はわからない。しかし、宮殿・松の間で行われるそれぞれの行事の時間は比較的長く、「歌会始の儀」に関してはテレビの中継放送が入るなど、失敗できないという思いがおありだったのかもしれない。ご成婚後初めての「歌会始の儀」で雅子さまが非常に緊張されたご様子だったことも、記憶に残っている。

■「儀式、地方訪問、海外訪問」という順番

 以前ある関係者から、雅子さまは「儀式、地方訪問、海外訪問」という順番で臨まれたほうがいいのではないか、という意見を聞いて、少し意外に思ったことがある。苦手なものからではなくまずは得意なものから、という発想になりそうなものだ。しかし、天皇陛下の即位後の雅子さまのご日程を振り返ると、こうした新年行事のような「儀式」も含めてできるところからクリアし、次の段階へ進むことで、雅子さまご自身も納得され、さらに国民の理解を得られるのではないか、という意味だったのだろうか、と今になって思う。

 折しも1月14日に、両陛下がエリザベス女王からの招待を受けて、今年春に国賓としてイギリスを訪問される予定であることをイギリス王室が発表した(政府は4〜6月の間にイギリスを公式訪問される方向で調整すると発表)。両陛下はともにオックスフォード大学で学ばれ、即位後初めての公式訪問となることに、日本の皇室とイギリス王室の関係の深さをあらためて感じる。両陛下がイギリスを訪問される頃は、大きな波紋を広げたヘンリー王子とメーガン妃の「独立」に向けた動きとも時期が重なるだろうか。

■雅子さまの「国際的な取組」を示す機会に

 2019年の誕生日に際した記者会見で、陛下が「雅子自身もいろいろ海外での経験もありますし、このグローバル化の時代にあって、国際的な取組など本人だからできるような取組というのが、今後出てくると思います」と述べられたが、このイギリス公式訪問が、雅子さまの「国際的な取組」をより明確な形で示す機会になるかもしれない。また、イギリスご訪問に際した記者会見に、両陛下そろって臨まれるのか、注目される。

 2年ぶりに出席を果たされた「講書始の儀」で、初めて拝見した雅子さまのベルベット風のロングドレスはスモーキーブルーが美しく、同系色で濃淡をつけた胸元のモール刺繍のようなデザインがとても素敵だった。雅子さまによくお似合いで、3つの「新年行事」をはじめ、一つひとつの行事を着実に乗り越えられてきた自信が、そのまま表れていたようにも思った。

(佐藤 あさ子)

関連記事(外部サイト)