殺人事件が起きたホテルは、なぜ外壁を塗り替えたのか? 大島てるが語る「事故物件を見破る“3つのポイント”」

殺人事件が起きたホテルは、なぜ外壁を塗り替えたのか? 大島てるが語る「事故物件を見破る“3つのポイント”」

事故物件見破るポイント紹介

殺人事件が起きたホテルは、なぜ外壁を塗り替えたのか? 大島てるが語る「事故物件を見破る“3つのポイント”」

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自殺、殺人、孤独死……「引っ越し先が事故物件だった」は意外に多い! 大島てるが教える“怪しい物件の見抜き方” から続く

 今年も引っ越しシーズンが近づいてきました。前回は、その部屋や棟が事故物件か否かを見抜くポイントとして、“部屋の内側のリフォーム”についてお話ししました。今回は、事故物件のオーナーがカムフラージュのために行うことが多い、“部屋の外側のリフォーム”についてご紹介しましょう。(全2回の2回目/ 前編から続く )

■外壁の色には要注意!

 このパターンでまず怪しいのは、外壁の色を塗り替えている物件です。私自身、事故物件の調査で「なかなか目当ての建物が見つからないな」と思っていたら、そのマンションが全く違う色に塗り替えられていたことがありました。また、探している物件に気づかず、当該マンションのすぐ横を車で通り過ぎてしまったこともあり、カムフラージュとしての効果はてきめんだと感じています。

 車で通り過ぎってしまった物件は、元はよくある白い外壁のマンションだったのですが、私が訪れたときには真っ赤に塗り替えられていました。何かの事件があってから外壁を塗り替える際は、以前とは全く違う色にすることが多いのです。東京都内で私が見た例でも、孤独死があったアパートは白から緑に、殺人事件があったラブホテルはピンクから茶色に塗り替えられていました。

 たとえ外壁の色を変えても、近所に住んでいる人はもちろん、そこで事件があったことを忘れません。ただ、「あのあたりにある、ピンク色のホテルで事件があったらしい」などと、なんとなくの認識しかない人からすれば、色が変わってしまえば「あ、ここだ!」と気づくことは非常に難しくなります。

 今の時代、画像検索やストリートビューなどを使えば、その建物の過去の写真を見つけることはそこまで難しくありません。ある時期に、極端に外壁の色が変わっていたら、要注意と言えるでしょう。

■「物件名を変える」ことの意外なメリット

 “外側のリフォーム”の2つ目として、「物件名を変える」という手法もあります。これを行うと、かつての物件名でネット検索しても引っかからなくなるのです。また、オーナーにとっては費用をほとんどかけずに済む、というメリットもあります。マンション名が書かれた銘板を変えるだけなので、外壁を塗り替えるよりも簡単で安上がりなのです。

 愛知県のとある物件では、事件後に名称を変更し、それに伴ってマンションの入り口に設置されている、建物名の入った“アーチ”が取り替えられていました。ただ、そのマンションの屋上近くには、大きな文字でマンション名が書かれた看板もあったのですが、なぜかそちらは元の名称のまま。オーナーが費用をケチった、ということだと思うのですが、むしろ「なんで下と上でマンション名が違うの?」という点が目立ってしまって、私には逆効果に思えました。

 ともあれ、名称を変えるということは、そこにはなにか大きな理由があるはずです。ここ数年のうちに物件名が変わっていないか……。これも、最近ではネットを使えば比較的簡単に確かめることができます。

■事件が起きた部屋を“消す”方法

 “外側のリフォーム”として最後に挙げられるのが、「部屋番号を変える」というやり方です。よくあるのが、「101、102、103」を「1-A、1-B、1-C」と置き換える手法です(その反対のパターンもあります)。こうすることで、事件が起きた部屋を“消す”ことができるのです。

 また、「203」で事件が起きたとして、隣の部屋との壁を壊し、その2部屋分を「202」としてしまうことで、同じく事件があった部屋を“消す”というリフォームも、時々見られます。

 外壁の色や物件名と比べるとやや難しくはなりますが、これもネット検索で発見できる場合があります。また、部屋番号のプレートが新しかったり、付け替えられた跡があったりしたら、ちょっと注意して部屋を調べてみるのも良いかもしれません。

■「事故物件あるある」は他にも……

 他にも、「事故物件あるある」はいくつかあります。たとえば、マンションの中の特定の部屋がレンタル収納スペースや貸し会議室、あるいは民泊用になっていたとしたら、そこは事故物件の可能性があります(その理由は「 『女性が殺害されたホテルを買い取ったのは……』大島てるが見た“事故物件史上最強のリフォーム” 」でご説明しました)。

 なかでも特に怪しいのが、「空室なのに、なぜか貸し出されない部屋がある」というケース。これも物件の内見時やネット検索などで見つけられることもありますが、「いざ住んでみたら、隣の部屋が空いていた。でも、ネットで調べると空室なしになっている」などと、後から気づくことがほとんどです。そのため、「事故物件の見抜き方」としては、外壁・名称・部屋番号の3つを、特に注意して見てみるのが良いでしょう。

 もちろん、事故物件であるか否かをどこまで気にするかは、人それぞれです。ただ、「俺はそんなの気にしないよ」と言って、あえて事故物件に住み始めた人が、数ヶ月、ときには数週間で逃げるように出ていってしまう……という例も、私は何度も目にしてきました。

 できることなら事故物件を避けたい――。そう思う方は、ぜひ今回の「見抜き方」を参考にしてみてください。

(大島 てる)

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