北朝鮮の金与正氏が「爆破事件」で“冷徹な指導者像”を示した真の狙い

北朝鮮の金与正氏が「爆破事件」で“冷徹な指導者像”を示した真の狙い

金与正氏 ©ロイター/AFLO

■Q 金与正氏の狙いは?

 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の妹、金与正党第1副部長が、開城(ケソン)にある南北共同連絡事務所の爆破を「予告」して、その3日後に現実となりました。狙いは何でしょうか?(10代・男性・学生)

■A 狙いは3つあると思います。

 狙いは3つあると思います。1つは、いつまで経っても経済制裁を続け、北朝鮮への支援を再開しない韓国への脅しです。北朝鮮は韓国に援助を求めるとき、脅しを使うからです。「援助をよこせ」という要求です。

 2つ目は、金正恩委員長にもしものことがあったときのナンバー2が誰であるか内外に明確にしたということです。北朝鮮は女性の立場が弱く、「女性に指導者は務まらない」という意識があるので、冷徹な指導者であることを示したのでしょう。

 3つ目は、アメリカとの交渉は金正恩、韓国との交渉は金与正第1副部長という役割分担を明確にしたのでしょう。

(池上 彰)

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