コイン式なら数百円で! 「高級マッサージチェア」を初見で堪能するために“やってはいけないこと”

コイン式なら数百円で! 「高級マッサージチェア」を初見で堪能するために“やってはいけないこと”

©iStock.com

 いま、マッサージチェアが爆発的に売れている。新型コロナによる巣ごもり生活が続くなか、外出できないストレスや在宅勤務の疲れを解消するため、「思い切って買ってみよう」という人たちが増えているのだ。とはいえ、高級機では50万円以上もするマッサージチェアは、贅沢な買い物に違いない。「欲しいけど、やっぱり買えない……」。そんな我々庶民の味方ともいえるのが、温泉地や空港で見かけるコイン式のマッサージチェアだ。

 最近では漫画喫茶やパチンコ店などでも見かけるようになった。昔は左右に出た無骨なアームと「もみ玉」(手に相当する部分)が、機械的に肩や背中を揉んでくれるだけだったが、最近はファーストクラスのシートを思わせる高級マッサージチェアがずらり。体を預けている人は、いずれも恍惚の表情を見せている。

「アレ、絶対に気持ちイイやつだ!」

 そんな衆人環視の「気持ちよさそう」というまなざしを背に、少しでも高級なマッサージチェアを、さも自宅にあるかのように優雅に使いこなすためのテクニックをご紹介しよう。

■パナソニックの高級機「リアルプロ」

 マッサージチェアと聞いてまず思い浮かべるのは、家電量販店のコーナーだ。ここなら無料でじっくり楽しめるが、まず席が空いていないし、最近ではコロナの影響で試乗中止となっているところも多い。しかし、じっくり売り場を見てみると、マッサージチェアは数社が独占しているのが分かるだろう。

 まずはご存知「パナソニック」。数種類のラインナップが用意されているが、高級機は一目瞭然。そう、いちばん大きく、操作パネルがタッチ式の液晶になっている「リアルプロ」というシリーズだ。デザイン的には品のあるアイボリーがよく展示されており、一番ファーストクラスっぽいのが特徴。

■風格漂うシート…フジ医療器「CYBER-RELAX」

 続くメーカーは、あまり名前を知る人は多くないが、マッサージチェアの老舗「フジ医療器」。その名の通り、健康や治療に関する機器の総合メーカーで、昭和29(1954)年からマッサージチェアを製造・販売している老舗である。昔、田舎のおばあちゃんの家や温泉で見かけた、もみ玉が4つついたイスは、おそらくフジ医療器製だ。

 ラインナップはいくつかあり、すべて高級機に見えてしまうが、「CYBER-RELAX」というシリーズがハイエンドモデルだ。最高級機のいちばん簡単な見分け方は、リモコンが液晶タッチパネルになっているという点。

 フジ医療器のマッサージチェアは、ファーストクラスのシートというよりも、大企業の社長室……いや、もっと上級役員のシートという風格。だから色も黒が多いのが目印だ。

■まるでコックピット! ファミリーイナダ「ルピナス」

 さらにもう1社は「ファミリーイナダ」。こちらもあまり名を知る人は多くないが、昭和37(1962)年から続くマッサージチェアの老舗メーカーだ。ほぼマッサージチェア専業メーカーと言っていいほどで、高級そうに見えるモデルがいくつも用意されている。

 ハイエンドのモデルは「ルピナス」シリーズ。このメーカーの特徴は、スマホやインターネットと連動して、個々の健康管理も行ってくれる点だ。とにかくデカくて全身を包み込むようなデザインが特徴。ファーストクラスのシートにも見えるが、SFロボットアニメのパイロットが乗り込むコクピットのシートのように、体をイスにはめるという感じだ。

■家電ライターが選ぶオススメはこれ!

 日本のマッサージチェアは、ほぼこの3社が牛耳っていると言ってもいいほどだ。他に宿や空港などに置く業務用機を作るメーカーもあるが、先の3社でもコインタイマーなどのオプションがあるため、そちらが業務用としても導入されている。

 コイン式のマッサージチェアは、なかなかメーカーを選ぶことが難しい。そこであえて筆者がオススメするメーカーは、フジ医療器かパナソニックだ。実は昔、ファミリーイナダもコイン式を扱っていたのだが、最近では見かけなくなってしまったのだ。

 インターネットなどを駆使すれば、この2社の上位モデル「RelaxSolution(OH-6800)」か「リアルプロ」を狙って、50万円以上のチェアを数百円で体感でき、至高の時間と、孤高の体験が手に入る!

■膨大なメニューから選ぶべきコースは?

 一方、高級機で困ってしまうのは、あまりにもメニューが多いことだ。肩や背中はもちろん、でん部やふくらはぎを集中的にケアしたり、背筋のストレッチなんてものまである。しかしあなたを羨む衆人環視の中、あまりに多いメニューを二度見したり、やたらとボタンを押すのは禁物だ。あくまでも普段から使ってますよ!的に、エレガントに操作したい。

 疲れている部分などが自覚できていれば、そこに集中する手もあるが、とりあえずは「全身マッサージ」や「おまかせ」というメニューがいいだろう。どのメーカーも1セット15分程度の全身マッサージ機能が設けられている。肩もみや背筋伸ばし、またふくらはぎや腕のマッサージを同時にするだけでなく、お尻や背中が暖かさに包まれる温感マッサージにまず感動を覚えるだろう。

 使い方はどのメーカーも一緒。画面の中のいちばん大きなボタンか、色の付いたボタンにタッチしていけばいい。Windowsやスマートフォンで、デフォルトボタンを見分ける目を持ったあなたなら簡単に使いこなせるはずだ。

 なお昔のマッサージチェアは、マッサージしたい場所を上下ボタンを押して設定していたが、今のマッサージチェアは体をイスに預けておくだけでいい。位置調整があるとすれば、足の高さ程度だが、こちらも自動で調整してくれるものまである。

■最初の2分間はイスにすべてを預けよう!

 マッサージがスタートすると、大きくリクライニングし、背中やお尻のヒーターが程よく暖まる。するとでん部から背中、肩にかけてローラーが背筋に沿うように上下し背筋伸ばしを促す。実はコレ、マッサージをしながら、座っている人の背骨、腰や肩の位置を同時に調べているのだ。だから位置調整は不要だ。

 それゆえ最初のリクライニング中に体をよじったり、リモコンで色々操作をしていると、正しく体の測定ができなくなるので注意したい。最初の2分程度は、とにかくイスに体をすべて預けること。これが最重要ポイントだ。

 以降は、そのマッサージチェアの機能を最大限活用する施術をしてくれる。もみや振動の強さは、施術中に少しずつ調整していくといいだろう。マッサージ中は部分ごとの強さを指定する画面に切り替わるので、これも迷うことはない。たいていの機種で「もみ」「振動」「エアー」「温感」の設定ができるので、体をチェアに預け優雅にセレクトしてほしい。

 あまりにも気持ちがいいので、一通りマッサージが終わっても、またやりたくなる。しかし整体のマッサージ同様に「もみ返し」という、マッサージし過ぎでかえって調子が悪くなることもあるので注意してほしい。「家に帰ったらいつでもできますよ」ぐらいのオーラを放って、余裕を持って終えるといいだろう。

ぜひ体験してほしい「エアーバッグ」

 家電ライターとして各メーカーのマッサージチェアを試したことがある筆者がオススメするのは、太ももやふくらはぎのエアーバッグを使ったマッサージだ。最新のチェアだと腕もエアーで揉んでくれる。とにかくコレはチョー!気持ちいい!

 エアーバッグを使うマッサージは、ちょうど筋肉を掴んで揉み解してくれるような感覚。お風呂で疲れたふくらはぎを揉むあの感覚だが、人間では掴めないふくらはぎ全体、モモ全体を掴んでくれるので、これまでに経験したことのない気持ちよさを味わえる。

 また肘掛に内蔵されているテーブルを出すように、肘掛上部を少し開きその間に腕を入れることで、腕をエアーでマッサージしてくれる機種も。こちらも人では施術できない広範囲を一度に揉み解すので新感覚のマッサージが楽しめる。エアーバッグを使うマッサージは、高級機にしかないので試したことがない方はぜひ!

 これもあまりの気持ちよさに、眠気を誘うので、飛行機の搭乗待ちなどで使う場合は、事前にしっかりアラームをセットしておいてほしい。

■マッサージチェア目当てで“あのホテル”が人気!?

 盆暮れの帰省ラッシュは、どの高速道路も渋滞して、ブレーキを頻繁に踏む足が痛くなる。ましてやマニュアル車なら、クラッチの左足もパンパンだ。そんなときオススメしたいのが、インターチェンジ近くにあるラブホテル(ファッションホテル)だ。

 ホテル業界も生き残りをかけて、部屋に工夫をしている店舗も多く、その目玉としてマッサージチェアを導入している店も多い。しかもインターネットで各部屋の様子を紹介しているホテルも多く、あらかじめドコのインターチェンジの何というホテルの、何号室にはマッサージチェアがあるという情報を手に入れられる。

 また、写真があれば、メーカーのホームページと見比べてどのモデルが入っているかも分かってしまう! インターネッツ最高!

 渋滞で疲れた足を癒すには、ラブホテルの休憩がいちばん。彼氏・彼女や夫婦で一緒に入れるのはもちろん、最近では一人で利用しても断られることはないようだ。

 また温泉地にあるラブホテルは、部屋のお風呂が温泉だったりするので、ちょっとした旅館気分も味わえる。立派な食事がないだけで、サービスは温泉旅館、いや部屋の広さやアメニティーを考えたら、それ以上の高級温泉旅館と言ってもいいだろう。ふたりが密というのは別にして、場所が場所だけにしっかり清掃・消臭・消毒もされている。

 当然、部屋にあるマッサージチェアは、無料で使い放題。揉み返しに注意しつつ、足のマッサージを思う存分すれば、休憩の料金は十分に元が取れるだろう。マッサージ好きにしてみれば、Afterコロナの最高のエンターテインメント施設と言えるかもしれない。

(藤山 哲人)

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