【3歳女児放置死】ゴミ屋敷化した自宅で稀華ちゃんが過ごした最後の8日間「放置は常態化していた」

【3歳女児放置死】ゴミ屋敷化した自宅で稀華ちゃんが過ごした最後の8日間「放置は常態化していた」

逮捕された梯容疑者 ©共同通信社

 3歳の長女、稀華(のあ)ちゃんに十分な食事を与えることもなく自宅に置き去りにして餓死させたとして、警視庁捜査一課は7月7日、保護責任者遺棄致死の疑いで東京都大田区在住の元居酒屋店店員・梯沙希(かけはしさき・24)容疑者を逮捕した。

■自宅マンションは「ゴミ屋敷のような状態だった」

 稀華ちゃんの死因は高度脱水症状と飢餓。部屋には空のパンの袋やペットボトルが散乱し、「ゴミ屋敷のような状態」(捜査関係者)だったという。

 梯容疑者と稀華ちゃんが住んでいたのは、蒲田駅から徒歩5分ほどの、川沿いにあるマンションの1階だ。ベランダには壊れたベビー用品や成人用の黄色いサンダル、ゴミ箱などが放置され、雨風にさらされたためか薄汚れている。窓には大きなひびが入っており、すりガラスの窓越しにも、室内にビニール袋が積み上がり、ゴミが散乱しているのが分かった。

■「なんで私ばかり!」聞こえてきた怒鳴り声

 近隣住民が語る。

「6月中旬の土曜日だったと思いますが、警察官が来て『●●号室(梯容疑者の自宅)の人を探しているのだが連絡が取れない。なにか知りませんか?』と聞かれました。月曜日には道路に規制線が張られて、鑑識っぽい人もいました。警察から『子供の声が聞こえなかったか?』と聞かれましたが、●●号室は夜でも電気がついていないし、本当にまったく生活感がなくて、いるのかいないのか、わからなかった。

 警察にも話しましたが、コロナが流行る前、何日か21時から22時頃に若い女の人の怒鳴り声が聞こえてきたことがありました。●●号室かはわかりませんが『いいかげんにしろ! なんで私ばかり!』って」

 稀華ちゃんが死亡した際、梯容疑者は知人男性と会うために6月5日から13日にかけ、鹿児島に滞在していたという。鹿児島から帰宅してから119番通報をするまでには約1時間のタイムラグがあり、稀華ちゃんを放置していた事実の発覚を恐れてか、知人男性との携帯でのやりとりの記録を削除したり、帰宅後に稀華ちゃんのおむつを新品に取り替えるなどの隠ぺい工作を施していたと見られている。

■表参道でカフェ巡り 常態化していた放置

 当初、警察の任意の事情聴取に対しても放置の事実を隠し、「数日前からご飯を食べる量が減り、(稀華ちゃんの)体調が悪かった」などと説明。しかし、稀華ちゃんのお尻はただれ、胃の中はほとんどカラッポの状態で、免疫に関する臓器である「胸腺」が委縮していたという。

 捜査関係者は「顕著な虐待の痕跡はなかったが、5月上旬以降、梯と共に外出する長女の姿は付近の防犯カメラには映っておらず、放置は状態化していたようだ」と語っている。

 そのことを裏付けるかのように梯は自らのインスタグラムに頻繁に友人らと楽しげに外出する様子をアップしている。3月にも表参道で楽しげにカフェ巡りをする様子などを投稿していた。しかし、そこには稀華ちゃんの姿は写っていない。梯容疑者がよく訪れていた都内バーの関係者が振り返る。

■「まさか子供がいたとは」

「店での彼女は話を振ったり盛り上げる感じのタイプで、酒はあまり強くないのか、いつもカクテルのようなものを飲んでいましたね。2019年の大晦日のカウントダウンにも来ていましたが、カウントダウン後、終電で帰った記憶があります。自分のことを一人称で『さき』と呼び、店に来ても他の客と駄弁って、たいていは終電前には帰っていた。寂しがり屋だったと思います。

 ですが、彼女は自分の生い立ちについては一切話さなかったので、(今回の報道を知るまでは)まさか子供がいたとは、店も客も誰も知らなかったです……」

? 幼い子供がいてもなお、自由に遊びに出掛けていたようだ。新型コロナで外出自粛要請が出ている時期、梯容疑者はインスタグラムにこんな投稿をしている。

■SNSには《みんなで楽しいことしたい》

《あついね…… みんなでたのしいことしたい》(6月3日)

《毎年恒例桜見に行くはずだったのに今年行けへんわ(;_;)悲しすぎ……。》(4月16日)

《居酒屋も早く閉まるでほんまおもんない コロナ早く落ち着いてって感じ…》(4月2日)

 自らの欲望のために幼い愛娘を放置し、男性や友人らと頻繁に出かけていた梯容疑者。逮捕後に梯容疑者は稀華ちゃんを8日間も一人きりにした理由について、「もっと早く帰りたかったが飛行機が取れなかった」などと供述しているという。

「しかし、この期間は新型コロナの影響もあり、飛行機のチケットがとれない状況にはなかった。梯容疑者は事件以前にも梯は稀華ちゃんを置き去りにして家を留守にすることが多く、事件発覚時には、居間のドアをソファで塞ぎ開けられないようにして外出している」(前出・捜査関係者)

 稀華ちゃんが亡くなった自宅前には人々が献花に訪れ、幼すぎる死を悼んでいた。

母親が夢中になった“鹿児島在住の元同僚男性” 男性は「(梯が)来たけど、別れたかった」【3歳女児放置死】 へ続く

(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))

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