おじさんとの初体験、好きな人との二人暮らし……あるゲイの青年の波瀾万丈な東京生活

おじさんとの初体験、好きな人との二人暮らし……あるゲイの青年の波瀾万丈な東京生活

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 七崎良輔さんの人気エッセイ『僕が夫に出会うまで』のコミカライズが、「文春オンライン」で好評連載中です。更新する度にランキング上位に入る人気ぶりで、現在、 第6話 まで配信しています。

 幼い頃からセーラームーンが好きで、言動が「女の子っぽい」と周囲にからかわれてきた主人公・良輔。中学〜高校で好きになった人はみんな同性で、?相手にも周囲にもそのことを隠したまま、進学のため上京します。学生時代のエピソードを読むには こちら 。

 上京した良輔を待ち構えていたのは、想像以上にシビアな東京での新生活でした。

■初体験の相手は……出会い系サイトを通じて知り合ったいおじさんだった

 上京したての良輔は、ゲイ向けの出会い系サイトを知って驚愕。「男性を好きな男の人って日本に数人しかいないと思ってたけど……もしかして全国に百人くらいいるんじゃないか?」。

 自分の悩みを共有できたら、と思い、意を決して一人の男性と会うことにします。待ち合わせ場所にやってきたのは、普通のサラリーマンっぽいおじさんでした。

 おじさんの家に着くと、「彼氏はいたことないんですか?」「じゃあ、男の人のを触ったことはある?」と質問されます。おじさんの様子を見て、「この人、本当に男の人が好きなんだ……」と驚く良輔。結局、この日が良輔にとって「男性との初体験」の日になります。

 帰り道。おじさんの孤独な一人暮らしの様子を、良輔は未来の自分と重ねて「女の人を好きになろう、結婚して、子供をつくって、幸せな家庭を築くのだ」「僕はゲイじゃない……」と自分を否定してしまいます。

■好きな男性との生活は「地獄」だった。なぜなら……

 ある日、高校時代の友人で、ずっと良輔が片思いしていた「ハセ」から連絡があります。「居候させてくんない? 引っ越し先見つけるまで」。

 好きな人との二人暮らしに、舞い上がる良輔。でも、楽しい日々はすぐに苦痛に変わりました。理由はハセの遠距離恋愛中の「彼女」でした。

 毎晩、同じ部屋で彼女と長電話をし続けるハセに、良輔は怒りを爆発させてしまいます。ハセの面倒を見ているのは自分なのに、好意を向けられるのは彼女ばかり……。我慢できなくなって、良輔は家を飛び出し、友達の映里の元に駆け込みます。

 けれど良輔の気持ちを、映里は完全には理解できません。ゲイであること、ハセを好きなことを隠しているから仕方がないのですが、理解者がいないことに良輔は苦しみます。

■失恋した女友達に「贅沢なんだよ。ぐちぐち言ってんじゃねえよ!」

 半年後。ハセは引っ越し先を見つけて家を出ていき、残された良輔は荒れた生活を送ります。

 これまで、誰を好きになっても幸せになれなかった。部屋で一人、良輔は自分がゲイであることを認め、打ちひしがれます。

 その日、彼氏にフラれて大泣きしている友達・あさみに呼び出された良輔は、愚痴を聞いた後に、思わず「全然かわいそうじゃない」「僕からしたら、あさみは贅沢だよ」と言ってしまいます。

「彼氏と付き合えたじゃん。好きな人に好きって堂々と言えて、好きな人と一緒にいれたじゃん。好きな人とキスしてセックスしたじゃん! そんなの…全部贅沢だよ…! だって僕は…ハセが好きだったんだよ…」

 思いがけず心中を吐露してしまった良輔は、言った直後に後悔します。否定される。嫌われる。取り返しのつかないことをしてしまった……。

 けれどあさみは「それは……辛かったよね」と良輔の気持ちを理解します。意図しないカミングアウトだったものの、良輔は友達から勇気を得て、それからの人生をゲイとして生きることになりました。

 9月更新予定の第7話では、初めてできた「彼氏」との出会いが描かれます。

 第1話〜第6話を読むには こちら から。原作も合わせてお楽しみください。

(「文藝春秋電子書籍」編集部)

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